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日銀バブルの被害者にならないためには



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2013年から安倍内閣の意を受けて日銀の大規模金融緩和政策が続きますが、6年目に入り様々な弊害が出て来ています。不動産市場のミニバブルしかり株式市場の27年振りの高値更新しかりですが、一方でスルガ銀行不正融資に象徴される不動産への過剰融資や銀行カードローンの過剰融資などの弊害が目立ち始めています。
いつの時代にもバブルの被害者は存在しますが、今回の日銀バブルの被害者にならない為には一体どうすべきでしょうか?


日銀バブルの末路 なぜスルガ銀は不正融資に走ったのか
https://dot.asahi.com/aera/2018102300020.html?page=1


2013年から続く日銀の大規模金融緩和政策とは?

 

安倍晋三首相の意を受けて日銀が大規模金融緩和を始めたのは2013年春でした。
日銀はアベノミクス「第1の矢」の担い手として元財務官の黒田東彦総裁を担ぎ、
物価上昇率2%の実現を何より優先すべき目標に位置づけ実現のために年50兆円ペースで長期国債と上場投資信託ETF)も年1兆円ペースで買い入れています。
また、黒田総裁は市場への資金供給量を2倍に増やせば、2%目標が2年程度で実現すると予告もしてみせました。

日銀の巨額の資産購入の結果、株式市場では日経平均株価が2018年10月にバブル崩壊後の高値となる24,448円まで上昇しました。また、不動産市場に於いては新築マンションの価格が上がり続けており、2017年の都内23区の新築マンション平均価格は7,089万円と1991年(8,667万円)以来となる7,000万円超という結果となりました。
特に、新築マンションの平均価格が1億円以上の自治体が千代田区1億307万円、港区1億4,170万円、渋谷区1億1,009万円の3つとなっています。
つまり、日銀の大規模金融緩和により株式市場と不動産市場はバブル崩壊後の高値まで上昇しているのです。
その結果、この様な株や不動産などの資産価格の押し上げて、富裕層や大企業を潤わせたことは間違いありません。一方で2016年頃から日銀の大規模金融緩和の弊害が目立ってきました。


スルガ銀行不正融資事件も日銀バブルの被害者なのか?

 

株式市場に於いては上昇が続く限り大きな弊害は見当たりませんが、今後、株式市場の暴落があれば日銀の大規模金融緩和の弊害と言われるかもしれません。何しろ日銀は上場投資信託ETF)を年1兆円ペースで買い続けているのですから・・・
一方で日銀の大規模金融緩和の弊害が顕著なのは不動産市場です。不動産市場が上昇を続けると富裕層は喜びますが、中流以下の層は家やマンションなどが買い難くなります。1990年までのバブルに於いても驚異的な不動産市場の上昇により、一般庶民が買える家やマンションは都心から1時間半程度の遠隔地や、有史以来人が住んだことの無い様な埋立地や丘陵地などの造成地しかなくなりました。

また、不動産市場の上昇による熱狂で様々な悪徳商法がはびこることになります。
「不動産市場で儲けたい」「家やマンションを買いたい」という個人の欲望に付け込む悪徳商法で、その最たるものが女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を舞台にしたスルガ銀行不正融資事件です。このスルガ銀行不正融資事件は、いくつもの詐欺が合体した極めて悪質な事件です。まず、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」は「30年家賃保証」で年8~9%の高利回りとの触れ込みで多くのオーナーを集めましたが、実際には女性専用シェアハウスの入居者は殆どゼロで実質自転車操業が実態でした。
また、木造シェアハウスは相場より3~5割も高い物件でした。
その上、融資の窓口となったスルガ銀行は仲介の不動産会社と結託し融資申請書類などを偽造しました。過去にこれだけの規模で銀行が詐欺に加担した例はなく、その事が被害金額を増やし被害者を増大させた訳です。
冷静に考えれば「30年家賃保証」で年8~9%の高利回りという話は有り得ない話しですが、結果的に1,200人超の人が「かぼちゃの馬車」の女性専用シェアハウスを購入し、
年収の10倍を超えるような借金を背負い込んだのです。
本当に女性専用シェアハウスの家賃が30年保証される程の人気で年8~9%の高利回りが得られるのであれば、「かぼちゃの馬車」の運営会社は手間暇かけてオーナーを募集することもなく自社で女性専用シェアハウスを経営した筈です。


増えるカードローン自己破産も同様

 

日銀の大規模金融緩和政策のもう1つの被害者と言えるのはカードローン自己破産者です。勿論、先程の女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」の被害者もカードローン自己破産者も、根本的には自己責任で他人のせいにはできません。
しかしながら、日銀の大規模金融緩和政策によるミニバブルに踊らされたという側面は否定できず、何も無い普通の時代であれば転落人生を歩むこともなかったのです。

特に、最高裁がまとめた2017年の個人の自己破産申立件数(速報値)は、前年比6.4%増の68,791件で2年連続で増えました。伸び率は2016年の1.2%増から大幅に拡大した自己破産は2016年から前年比増加に転じペースが上がっています。
自己破産件数は2003年の約24万件をピークに減り続けていましたが、2016年より増加傾向がより鮮明になっています。

その最も大きな要因は、ここ数年で貸し出しが急増した銀行カードローンによるものと考えられます。銀行カードローンは消費者金融会社カードローンと同じ業態ですが、
消費者金融会社カードローンが総量規制を受けている中で規制対象外の銀行カードローンの貸出残高が急増しています。
それだけならまだしも、銀行カードローンの中には年収を上回るお金を貸すケースも見られ、自己破産が増える原因となっていると指摘されています。
つまり、銀行カードローンには自主規制が働くので総量規制の対象外にした訳ですが、
逆に銀行カードローンは総量規制の対象外を利用して悪質な過剰融資に走ったのです。
金融庁の見込みの甘さもカードローンの自己破産者が増える遠因となっています。
 

日銀バブルの被害者にならないためには

 

それでは、日銀バブルの被害者にならないためには、一体、どうするべきなのでしょうか?
まず、不動産投資に於いては、「30年家賃保証」で年8~9%の高利回りという様な甘い話しに乗らないことです。そもそも、誰もが羨む様な儲け話が自分に回って来ること自体に疑問を持つべきです。冷静に考えれば「30年家賃保証」で年8~9%の高利回りの物件が本当にあるのなら、「かぼちゃの馬車」の運営会社は投資家を探すことなくコッソリ自社の資金で運営する筈です。
つまり、今の世の中は宣伝している商品や営業マンが奨める商品に良い物は無いと考えるべきで、売れない良くない商品だからこそコストを掛けて販売しているです。
逆に本当に良い物は宣伝や営業を掛けなくても売れ過ぎて困っているのです。

また、カードローンで多重債務者や自己破産者にならないためにはカードローンを使わないことが一番ですが、使ってしまった場合には限度をわきまえることが重要です。
その限度とは自分自身で返済できる限度であり家族を含めて返済できる限度が1つ目の限界です。この1つ目の限界を超えた場合は任意整理などの債務整理を考えなければなりません。また、返済することの限界を超えた場合も同様に債務整理を考えなければなりません。この場合は自己破産などを考えるレベルですが、いずれにしても、早く決断することが重要です。
カードローンはゼロ金利時代の現在でも年率14%前後の高利ですから、判断の遅れが命取りになる世界なのです。癌もカードローン返済も早期発見・早期治療が有効なのです。


銀行にカードローンを取り扱う資格はあるのか~実態調査結果~
https://www.financepensionrealestate.work/entry/2018/08/24/210300