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メガバンクがカードローンから撤退するべき3つの理由



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メガバンクのカードローン不要論やメガバンクのカードローンを規制すべきという声がますます強まっていますが、本項ではメガバンクがカードローンから撤退するべき3つの理由を提示させて頂きます。そもそも、どうしてメガバンク消費者金融に手を出したのかに立ち戻り、現状の金融業界の立ち位置を踏まえて3つの理由を考えます。


メガバンクのカードローンは規制すべきか
これでは多重債務者が増えるばかり
http://president.jp/articles/-/25569


メガバンクは同じグループ内でカードローン事業が食い合っている

 

最近の企業統治は傘下のグループ会社をホールディングスやグループ本社と称する会社が束ねる方式が主流です。例えば、三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFGグループ)を例に取りますと、普通銀行として連結子会社の三菱UFJ銀行を筆頭に信託銀行・ネット銀行・証券会社・信販会社・リース会社があり、 消費者金融の連結子会社としてアコムと債権管理・回収連結子会社としてエム・ユー・フロンティア債権回収会社も抱えています。
また、ライバルの三井住友フィナンシャルグループも同様のラインナップで、普通銀行として連結子会社の三井住友銀行消費者金融の連結子会社としてSMBCコンシューマーファイナンス株式会社(プロミス)・債権管理・回収連結子会社としてアビリオ債権回収会社を抱えます。
本来、この様にホールディングス化やグループ化する最も大きな目的はグループ企業会社相互のシナジー効果と、グループ内での無駄な競争を防ぐこと・グループ化することによるコストの削減などが考えられます。

ところが、カードローン事業にフォーカスしてみますと、同じグループ内で全く同じビジネスを行なっていることに気付きます。三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFGグループ)内では三菱UFJ銀行がカードローン事業を行なっていますが、グループ傘下のアコムも同様のカードローン事業を行なっています。
ライバルの三井住友フィナンシャルグループに於いても、三井住友銀行のカードローン事業とグループ傘下のSMBCコンシューマーファイナンス株式会社(プロミス)のカードローン事業は同じです。しかも、三菱UFJフィナンシャルグループのアコム三菱UFJ銀行カードローンの保証業務を行ない、傘下のエム・ユー・フロンティア債権回収会社三菱UFJ銀行アコムのカードローン債権の回収を行なっています。
三井住友フィナンシャルグループも同様に三井住友銀行SMBCコンシューマーファイナンス株式会社(プロミス)が同じカードローン事業を行ない、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が三井住友銀行カードローンの保証業務を行ない、
アビリオ債権回収会社三井住友銀行SMBCコンシューマーファイナンス株式会社(プロミス)のカードローン債権の回収を行なっています。
つまり、同じグループ内で2つのブランドが全く同じビジネスモデルで並立している訳で、シナジー効果どころか足を引っ張り合う負のシナジー効果(アナジー効果)が見えます。しかも、保証会社と債権回収会社は相互に複雑に結びついています。

この様ないびつな企業統治形態を長期化させているのが金融庁の意味不明な政策です。
金融庁は改正貸金業法で総量規制を導入し消費者金融会社や貸金業者のカードローン貸し付け額に対して、年収の3分の1までという規制を設けました。
しかしながら、銀行カードローンに対しては総量規制は導入されておらず、全く同じ金融商品でありながら銀行カードローンと消費者金融会社や貸金業者のカードローンに差がついている訳です。その結果、銀行カードローンが大幅に増加したことは誰もが想定したことでしたが、結局、このことによりグループ内の全く同じ筈のカードローン事業に差がつきグループ内に2つのカードローン事業を持つことになりました。


伸び悩む消費者金融会社の業績

 

もともと、平成18年12月に貸金業規制法が設立され出資法上の上限金利である29.2%で貸出しを行っていたローン・消費者金融会社にとって、グレーゾーン金利が撤廃され過払い金請求訴訟などで巨額な損失をもたらしました。
また、平成22年6月には改正貸金業法が全面施行され従来以上に与信の厳格化を迫られ総量規制も導入され、消費者金融業界を取り巻く環境は非常に厳しいものとなり消費者金融各社の業績は低迷していました。
平成25年に入りようやく下げ止まり感が見られたものの、顧客の過払い利息返還請求の動きもいまだ見られ先行き不透明な状況が続いています。
その後、平成26年以降は若干の増益傾向になっていますが、一方で総量規制のない銀行カードローンへ顧客が流れる傾向に歯止めは掛かっていません。
つまり、本来、消費者金融の中核を担うべき大手消費者金融会社は、親会社の銀行カードローンにやられっぱなしの状態が続きます。


赤字に喘ぐ地方銀行

 

スルガ銀行の不正融資問題から地方銀行の業績にスポットが当たり始めています。
問題のスルガ銀行の不正融資問題はその悪質性からスルガ銀行の存続問題に発展しそうですが、同じ様な地方銀行が他にも複数ありそうだというのが業界筋のもっぱらの噂です。また、直近の前2018年3月期決算に於いて地方銀行全106行のうち約4割の40行の本業が、3期以上連続で赤字となったことが金融庁の調査でわかりました。
地方銀行は人口減少や低金利で収益が悪化し有効な打開策を打ち出せない苦境が改めて浮き彫りになっています。最終損益の合計は前期比8.4%減の9,824億円と2年連続のマイナスで、今2019年3月期は52社が減益を見込んでおり最終損益の合計も2年連続で1兆円を割り込む見通しです。
現在の低金利環境はしばらく続く可能性が高く地銀経営は正念場を迎えています。
金融庁は地方の金融システムを維持するため再編や統合を含めた経営改善を求めていますがカードローン事業以外に有効な黒字確保事業が見えない中で地方銀行の苦悩は続きます。


メガバンクはカードローン事業を消費者金融会社と地方銀行(信用金庫)に任せたらどうか?

 

この様な状況の中でカードローン事業しかない消費者金融会社と儲かる事業はカードローンだけの地方銀行は、メガバンクのカードローン事業に浸食されています。
しかしながら、同一フィナンシャルグループとしての収益は変わりません。
つまり、アコムの収益が減って三菱UFJ銀行の収益が増えても親会社の三菱UFJフィナンシャルグループの収益は変わらないからです。
したがって、フィナンシャルグループ全体から見ると、グループ筆頭のメガバンクの決算の見栄えを良くする以外にカードローン事業を抱える意味はありません。
そこで、メガバンクはカードローン事業から撤退し、系列の消費者金融会社や地方銀行(信用金庫)にカードローン事業を任せたらどうでしょうか。
そして、メガバンクにしかできない新たな消費者金融(カードローン)を創設して欲しいものです。例えば、最新のデータ分析手法を駆使した短時間の審査で、ネットを経由して50万円程度の資金をスピーディーに融資するカードローンがあれば便利です。
勿論、金利は年率で7%以下に抑えた低金利です。この様な新たなカードローンが登場すればメガバンクは新たな顧客層を開拓することも可能なのです。


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