借金を考察するブログ

「債務整理の森」の執筆担当が借金ニュースについて考察するブログ

仮想通過で借金を一括返済などという悪い夢は見ない方が良い

カードローンの借金が増えると毎月の給料の中からせっせと返済しても、カードローンの金利が高いのでなかなか借金の総額は減りません。そこで、仮想通過や株式・FXで一発当てて一括返済をなどと考えるのが人情ですが、成功の確率は1%も無いでしょう。
それよりも、地道に債務整理手続を進める方が得策です。何よりも、借金・貯蓄・投資・ギャンブルの違いをしっかりと見極めることが大事です。


引きこもりニートから「億り人」へ…「カードローン100万円を仮想通貨に突っ込みました」
https://hbol.jp/167645


まず、借金・貯蓄・投資・ギャンブルの違いをしっかりと見極めること

 

借金と貯蓄については今さら論ずる必要はない筈です。
カードローンや住宅ローンは借金であり出来れば避けたい筈ですが、多くの人は止む無くやっているのです。そして、誰もがいつの日にか貯蓄を増やす人の仲間入りを夢見ている筈です。

ところが、投資とギャンブルの境目は曖昧で見極めが付き難い場合があります。
もともと、投資とは実体のあるもので何らかのリターンが期待できるものに、お金を注ぎ込むことを意味します。例えば、株式の場合は株式を購入して株主になると、議決権などの株主権利を手に入れることができます。
株主の権利は議決権以外にも配当・株主優待を受ける権利などがあります。勿論、株価が値上がりして売却すればキャピタルゲインを得ることもできますが、時には株価が値下がりするリスクも負っている訳です。この様に投資には実体があり、あらかじめリスクとリターンを把握した上でお金を注ぎ込むことができます。

一方でギャンブルには実体がありません。
例えば、カジノに行きキャッシュをコインに両替してもコイン以外には何も貰えません。また、コインを賭けなければ何のリターンも得られませんがカジノのリスクとリターンはall or nothingで、勝って一定の倍率で掛け金が増えるかゼロになるかの結果しか存在しません。つまり、ギャンブルには実体がなくリスクとリターンは存在しませんし、掛け金が増えるかゼロになるかの一か八かの結果しか無いのです。
その意味ではFXは非常にハイリスク・ハイリターンの金融商品ですが、最悪の場合は投資した通貨の現物を受け取ることができますからギャンブルではありません。
巷では株式やFXをギャンブルと呼ぶ人も多いですが、それは投資の手法が悪いだけで基本的にパチンコや競輪・競馬・競艇・カジノなどのギャンブルとは根本的に異なります。


仮想通貨の現状

 

それでは現在の仮想通貨はギャンブルなのでしょうか?
もともと、仮想通貨は英語でvirtual currencyと言いますが、デジタル通貨の一種で開発者によって発行され通常は特定の仮想コミュニティーのメンバー間で使用されている通貨の一種です。米国財務省は2013年に仮想通貨の存在を公式に認め、欧州銀行当局は2014年に仮想通貨を「中央銀行または公的機関によって発行されたものでも決済通貨にも付随するものでもなく、支払手段として自然人または法人によって受け入れられ電子的に譲渡・保管または取引される価値のデジタルな表現」と定義しました。
また、一般にビットコインやオルトコインなどは英語圏ではCrypto currency暗号通貨と呼ばれるのに対し、日本では資金決済に関する法律において「仮想通貨」の定義が導入されています。

つまり、一般の円やドル・ユーロなどの通貨は各国の中央銀行が発行し規制する通貨ですが、仮想通過は中央銀行などの国家主体が発行せず規制が及ばない通貨ですが、
仮想通貨の影響が大きくなるに従い国等が規制を及ぼす動きも進んでいます。
また、2017年12月に原油確認埋蔵量世界1位で経済危機に陥っているベネズエラニコラス・マドゥロ大統領は、石油や天然ガスなどの資源で裏付けられたデジタル通貨のペトロを導入することを発表しています。つまり、ペトロは初の国家が発行した仮想通貨と言えるのかもしれません。

仮想通貨のメリットとしては国家が管理する通貨ではないことから、国家間の政治的な思惑で通貨の価値が決められることがないことです。また、仮想通貨には決済記録に関する義務の規定はありませんが、ブロックチェーン技術によって決済記録は公開されています。このブロックチェーン技術は現在の通貨に於ける電子送金に比べ、はるかに利便性が高くコストがかからない技術として注目されています。
一方で現状の仮想通貨に対しては以下の様な問題点が指摘されています。
利用者に対する価値の保証が無い
51%攻撃による取引記録の改ざんの恐れがある
闇市場を生みやすい
課税の逃げ道になる
資金洗浄に利用される


最近の仮想通貨が関わる事件

 

仮想通貨流出事件
仮想通貨の問題点として最初に指摘しなければならないのは、何度も繰り返す仮想通貨の流失事件です。特に、1月に仮想通貨取引所を提供するコインチェック不正アクセスにより、日本円で約580億円に相当する5億2300万NEMが流出したことを明らかにしました。
また、イタリアの仮想通貨取引所BitGrailからアルトコインの一種Nano(XRB)が盗まれる被害が発生し、被害額はNano1700万XRBで直前の価格1250円/XRBで換算すると約211億円が流出したことになります。 前者のコインチェックは約580億円の全額を補償しましたが、後者は全額は補償されていません。

仮想通貨による上場企業の買収問題
東証2部上場のビート・ホールディングス・リミテッドという銘柄を知っているでしょうか?このビート・ホールディングスは3/28に149円の安値を付け、経常利益は上場以来3年連続赤字の上場維持も危ぶまれる企業でした。
ところが、株価は4月から上昇を開始し何と6/14には880円まで5.9倍の上昇を見せています。特に、何らかの好材料が出た訳でもなく、最近の動きから言えることは典型的な仕手株の上昇パターンということです。
実は6/8にビート・ホールディングスに対して仮想通貨ノアコインが大胆な株主提案を行ったことが解り、その後、株価が500円台から800円台に急騰したのです。

その株主提案の1つ目は社名変更についてでビート・ホールディングス・リミテッドをノアコイン・グルーバル・リミテッドにすること、2つ目は私募増資によってノアコインに700万株を割り当てることで1株当たり9224円以内と株価については相当な意欲を見せています。そして、3つ目にノアコインが最大4名の取締役を送り込むというものです。つまり、実質的に仮想通貨ノアコインがビート・ホールディングスに対して買収提案を行なっていることになり、実現すると仮想通貨ノアコインが上場企業を傘下に持つことになりますが怪しさも知名度も発行規模も最大級のノアコインとはいえ、日本で資金決済法上の登録を受けていない仮想通貨が上場企業を買収することは企業社会の常識から考えておかしなことです。

もともと、ノアコインはフィリピンの政財官民が一致団結して作ったと言われている仮想通貨で、フィリピンの貧困問題を解決するためのプロジェクトだと言われています。
ただ、フィリピン大使館は「日本市民の皆様から受けた問い合わせに応える」という形で政財官民一体のプロジェクトということを否定しました。
また、フィリピン中央銀行はノアコインの運営母体のノア・ファウンデーション及びノア・グルーバルに対し、ノアコインの事前販売に携わる権限を与えていないと言っています。つまり、流通量も豊富で1日当たりの取引量で世界第5位に位置づけられたと豪語するノアコインですが、その内実は我々からは見えないブラックボックスなのです。
いずれにしても、ノアコインはビート・ホールディングスを支配下に置くことでその総力を結集し、世界に取引所を開設して仮想通貨業界を席巻するということを目論んでいます。

一方、東証2部上場のビート・ホールディングスは4月末時点で時価総額が約30億円と小さくノアコイングループが狙うのに手頃だっただけでなく、ビート・ホールディングスの親会社がケイマンで規制がなく香港・シンガポール・マレーシアなどに拠点があって狙われたと考えられます。勿論、ビート・ホールディングスはノアコイングループの株主提案を拒否することができますし、既にノアコイングループが同社株を買い占めているとしてもホワイトナイトを仕立てて防戦買いすることもできます。
いずれにしても、ノアコインに限らず実体の見えない法人や法人グループが上場企業を買収する際のルールの見直しが必要で、現在の状況を許してしまうと不正な資金で設立された法人や団体・闇グループなどが、上場企業を買収し隠れ蓑にしてしまうことも可能で資本市場にとっては大問題です。

仮想通貨価格操作問題
6月13日テキサス大学のJOHN M. GRIFFIN教授と卒業生のAMIN SHAMSが、66ページに及ぶ衝撃的な論文を発表し波紋を呼んでいます。
その論文によりますと昨年ビットコインと他の大きな仮想通貨における価格上昇のうち少なくとも半分は、集中した価格操作キャンペーンによって引き起こされた可能性があるということです。つまり、市場の需給のみで上下していたと考えられていた仮想通貨の価格の上昇と下落が、少なくとも半分は価格操作キャンペーンによって引き起こされたかもしれないのです。つまり、一部の人達の利益のために仮想通貨が使われていた可能性が高いと言えます。


仮想通貨はギャンブルだ

 

ここまで述べてきました様に現在の仮想通貨はパチンコ・競輪・競馬・競艇・カジノと同列のギャンブルに過ぎず、ハイリスク・ハイリターンを飛び越えたメガリスク・メガリターンと考えた方が良いでしょう。何故なら、1年で数十倍のリターンが期待できる反面、価格の暴落や不正流出で資産がゼロになる危険性も多いのです。
また、コインチェックの約580億円不正流出事件で垣間見えた構図は、仮想通貨がギャンブルであることを物語ります。
何故なら、多くの被害者は大金を取られたにも関わらず比較的冷静だった印象で、大部分の人はゲーム感覚で仮想通貨に投資していたのではないでしょうか?それは、カジノで大損しても泣き叫ぶ人がいない状況と同じです。
したがって、その様な仮想通貨の良い面だけに注目して一攫千金を狙うのは大間違いのもとです。特に、借金などのマイナス資金を仮想通貨で一発逆転などと考えるのは愚の骨頂で、日本の草野球選手がメジャーリーグのオールスタホームラン競争に出場する様なもので最初から結果は見えているのです。
それよりも、地道に債務整理手続を進める方が得策で堅実なのです。くれぐれもお間違えの無い様にお願いします。

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