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高齢者を食い物にしたジャパンライフ破産で高齢者も自己破産のドミノ

最近、問題になっているジャパンライフの顧客は高齢者が中心で中には数千万円を投資した顧客もいるなど、老後の資金をジャパンライフの破産で失い自己破産のドミノが起こりそうな状況です。そこで、ジャパンライフ問題の経緯を確認し詐欺商法に騙されない秘訣を考えます。経緯を確認する中で消費者庁のぬるま湯対応の問題も見えてきました。


難題だらけのジャパンライフ破綻 行政処分あざ笑う 消費者保護制度の盲点も浮き彫りに
https://www.sankeibiz.jp/compliance/news/180312/cpb1803121647004-n1.htm


マルチ商法の草分けであるジャパンライフ問題の経緯を押さえる

 

 

創業期のジャパンライフ
50代以上の方なら豊田商事事件を覚えていると思いますが、豊田商事事件は1980年代前半に発生した金の地金を用いた悪徳商法現物まがい商法)を手口とする組織的詐欺事件で、高齢者を中心に全国で数万人が被害に遭い被害総額は2,000億円近くと見積もられ2017年現在詐欺事件としては最大の被害額と言われています。
当時から豊田商事会長の永野一男ジャパンライフ前身のジェッカーチェーンを興した山口隆祥はマルチ商法の草分けと言われた人物で、永野一男は刺殺されましたが山口隆祥は現在もマルチ商法の黒幕として君臨しています。

 

1975年に山口隆祥によって設立されたジャパンライフは1985年には売上高は1,509億円を記録するなど急成長していましたが、同時期に表面化した豊田商事事件の余波を受けて業績は大幅に落ち込みました。また、豊田商事を筆頭にしてマルチ商法被害が社会問題となっていきました。
しかしながら、ジャパンライフは創業者の山口隆祥の巧みな経営術でマルチ商法に対する追及から逃れて、マルチ商法の草分けとしての実態を残して会社を存続していきました。

2007年以降のジャパンライフ
2007年に創業者山口隆祥の娘山口ひろみジャパンライフの社長に就任しましたが同社の実態は変わらず、2014年に消費者庁から書面による行政指導を受けたのを皮切りに2015年9月10日に消費者庁の立入検査を受けました。
それらの行政指導によりジャパンライフは2015年10月1日に販売形態を転換し、通信販売を除き店舗での直接販売に移行しました。
つまり、マルチ商法を止めたように装った訳です。それまでの訪問販売・連鎖販売取引・預託取引をやめて業務提供誘引販売取引を導入し、磁気治療器などを100万円から600万円で販売し購入者が知人などにレンタルすると年6%の利益が得られるという「レンタルオーナー契約」方式を始めました。しかしながら、この「レンタルオーナー契約」方式も実態はマルチ商法そのものでした。

当時のジャパンライフの顧客獲得の常とう手段は磁気治療器の体験会などを開き、既存の顧客から紹介してもらう形で勧誘し契約に至るのは4割程度ということでした。
また、実際に年6%の高配当を毎月支払うことで既存顧客の信用を得て契約を追加させていったと言います。そして、それらの舞台装置として山口隆祥会長が自民党幹部との懇親会を主催したり、安倍晋三首相の「桜を見る会」に招待されたりしたことを記したチラシを作成し顧客に配布し信用を得るのに役立ったということです。
つまり、自民党安倍晋三首相もジャパンライフの宣伝に一役買っていたことになります。その結果、昨年7月末時点でジャパンライフは約7,000人と計2,000億円前後の契約を結んでいたということで、豊田商事事件と並び史上最悪の詐欺事件に発展しそうな雲行きです。

2017年以降の断末魔のジャパンライフ
ジャパンライフは2017年12月に本社不動産を売却し山口ひろみが社長ならびに取締役を辞任しました。そして、山口ひろみが社長を辞任した直後の12月20日と21日の2日連続で手形が不渡りとなったため、12月26日にジャパンライフは取引銀行からの取引停止処分を受け事実上倒産しました。
同社の負債総額は2,405億円で同年の倒産ではタカタに次ぐ規模となり、負債総額が全て詐欺によるものということになれば史上最悪の詐欺事件となります。

また、同月、巨額の債務超過を顧客に隠して勧誘したなど詐欺や預託法違反の疑いにより、被害対策弁護団から愛知県警察に告発状が提出されました。
一方で同社側は消費者庁の管轄である連鎖販売や預託取引については既に行っていないにも関わらず業務停止が命じられたことにより、あたかも他の業務も停止したかのような誤解を受けたと主張しています。

その後、12月末にジャパンライフの代表らが成田から香港へ脱出したという噂が流れる中で、2018年1月上旬にジャパンライフは顧客や代理店など関係者向けの説明会を開催しました。説明会には会社幹部が出席し「必ず返金するが調査中のためいつ返済できるかなどは言えない」「販売会社を新たに設立して再建する」「磁気治療器を大幅に値下げする」、などと述べたと伝えられています。
一方、顧客弁護団は同年2月9日に破産申し立てを行ない、同年3月1日に東京地方裁判所より破産手続開始の決定を受け官報での破産手続開始の公告は同年3月12日付で掲載されました。したがって、名実ともにジャパンライフは倒産した訳です。


変わらぬ消費者庁のぬるま湯対応

 

ジャパンライフの問題は1月30日に開催された衆院予算委員会に於いても取り上げられました。磁気治療器の預託商法を展開し多額の負債を抱え事実上倒産したジャパンライフを巡り、希望の党大西健介氏の質問に対して消費者庁の川口康裕次長は消費者庁で同社の担当だった元課長補佐が、退職後に同社へ天下りしていたことを明らかにしました。 問題の元課長補佐は2014年4月から2015年2月ごろにジャパンライフ行政処分に関する業務を担当していたということで、大西氏は「天下りが初動を遅らせたのではないか」と追及しました。
江崎鉄磨消費者行政担当相は「元職員の再就職は行政処分に影響していない」と反論しましたが、ジャパンライフ行政処分に関する業務を担当していた元課長補佐が同社に天下りしていたことは疑いを持たれて仕方がありません。
そもそも、一般の常識的には行政処分に関する業務を担当していた元課長補佐が担当企業に天下りすること自体が疑わしい事実ですが、それを当たり前と考えている江崎鉄磨消費者行政担当相は考え方が半世紀遅れています。

同様にジャパンライフ問題に関する過去の消費者庁の対応を確認しますと、消費者庁のぬるま湯的な対応が目立ち行政指導や立ち入り検査や業務停止などが後手後手になったことは否めません。
これらはやむを得ない事情だったのか、或は、山口隆祥会長が自民党幹部との懇親会を主催したり、安倍晋三首相の「桜を見る会」に招待されたりしたことが影響したのかは今後、検証を待つことになります。いずれにしても、ジャパンライフ消費者庁自民党の関係は、いわゆる政・官・業の典型的な癒着の構図そのものです。


ジャパンライフ破産で高齢者も自己破産のドミノ

 

昨年7月末時点でジャパンライフは約7,000人と計2,000億円前後の契約を結んでいたと見られますが、同社が磁気治療器の販売やレンタルをメインにしていたことから顧客の大部分は高齢者と見られています。
しかも、多くの高齢者は一人数百万円~数千万円を同社に預託しており、高齢者の中には数千万円の被害を受けながらも家族に被害を内緒にしたがる人も多いということです。つまり、老後の貯えの殆どをジャパンライフに騙し取られた人も多く、ジャパンライフが破産したことから顧客の自己破産のドミノが起きることが懸念されます。

ジャパンライフは長期間に渡り詐欺的な商法を隠すために、新規の売上として入った資金を既存顧客の配当に回す自転車操業を繰り返していたと見られます。したがって、最終的に補償される資金は殆ど同社に残っていないと見られます。
只、今後、幹部の海外の隠し資産が解明される可能性もあり、被害者が少しでも配当を受け取るためには弁護士に相談しておくことが必要と考えられます。


詐欺商法に騙されない秘訣

 

ジャパンライフの被害者である高齢者は1980年初頭の豊田商事事件を知っていた筈です。しかしながら、専門家が見れば非常に古典的なジャパンライフの詐欺的な手口に、
どうして多くの高齢者が騙され大金を取れらてしまったのでしょうか?
この様な詐欺商法は様々な商品を対象にし手を変え品を変えて売り込むのが特徴で、会社が世の中から批判を受け始めると別の会社に実態を映して存続するのが常とう手段です。
特に、ジャパンライフマルチ商法の草分けである山口隆祥が率いてきた会社で、30年以上前から怪しい企業であったことは否めません。この様な企業を取り締まることができなかった消費者庁監督官庁として存在意義が問われる事態です。
消費者保護とは名ばかりで消費者庁は職員の天下りと業者のことしか考えていませんでした。

一方で、多くの高齢者が大金を騙し取られた構図は一体なんだったのでしょうか?
2016年の日本人一人当たりの金融資産は1,800万円と言われています。
金融資産とは不動産を除く預貯金や株式・保険をトータルした金額で、超富裕層が平均値をかさ上げしているとは言え高齢者の平均値は3,000万円とも言われます。
一方で長引くゼロ金利時代の中でお金を抱えた高齢者は運用に頭を悩ませています。
そこで、少しでも有利なものを模索する中でジャパンライフの様な詐欺的な商法に引っ掛かってしまった訳です。

現在のゼロ金利の世界に於いてジャパンライフが保証した年率6%の金利は有り得ない水準です。もし、本当にジャパンライフが年率6%で運用できるのであれば、銀行から1%~2%で借りた資金を自己運用すれば4%の粗利が取れることになります。
何もジャパンライフの様に多くの営業マンを抱え高い給料を払って営業する必要もなく、広告宣伝費に高い費用を掛け有名歌手を招いて派手なイベントを開催する必要も全くないのです。せいぜい10名程の社員がいれば多くの独立系の投資顧問会社の様に十分に自己運用できる筈です。

つまり、ジャパンライフが年率6%で運用できるというのは最初から嘘で、だからこそ多くの営業マンを抱え高い給料を払って営業し、広告宣伝費に高い費用を掛け有名歌手を招いて派手なイベントを開催しなければならなかったのです。
これからも手を変え品を変えて同様の詐欺的商法が繰り返されるでしょうが、間違い無く言えることは現在の世の中で年率5%以上を保証できる会社などどこにも無いということです。もし、その様な方法があると言うのなら国の年金資金の運用を任せれば良いのですが、ノーベル経済学賞の受賞者を並べても年率5%以上を保証できる運用など有り得ないのです。
高齢者はその様な幻想を捨てて自己の資金を減らさないことに専念すべきで、10万円以上の資金を人に任せるのは与えたことと同じだと知るべきです。元金が減る心配がないのは1行1,000万円までの銀行預金だけなのです。


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