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自己破産でこんな失敗をしました・自己破産失敗事例その③

次に自己破産の失敗で多いのは弁護士事務所選びに失敗したという例です。
弁護士事務所選びに失敗した人の話を聞きますと「費用が高かった」や「思ったより時間が掛かった」の声が多く、その他にも別の理由で弁護士事務所選びに失敗したという話しが複数ありました。そこで、以下で失敗の具体例を基に今後の対策を考えます。


20代で自己破産 ロビンフットおぐがホームレス暮らし語る
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/225304


思ったより自己破産の費用が高かった

 

50代(男性)で自己破産した匿名希望Aさんは、当初30万円程度と言われていた自己破産費用が結局、50万円も掛かったと憤慨していました。
話しを聞いたところAさんが依頼した弁護士事務所は確かに見積書を出していましたが、後で確認したところ基本報酬として30万円と書かれただけの見積書でした。
ところが、自己破産の申請準備と申請が終わり裁判所の審尋の日程が決まったタイミングで、「最終的に免責が認められ自己破産の手続が終了した段階で報酬金として20万円お願いします」と言われたそうです。タイミングが裁判所の審尋の日程が決まった段階でしたので、断ることや不信感を表わすことはできなかったということでした。
結果的にAさんは裁判所の審尋を無事に終え免責を勝ち取ることができましたので、
事務所に文句を言うことなく残りの20万円を支払い最終的に裁判所への実費も含めて50万円強の費用が掛かったということです。

Aさんの経緯で問題点があるとすれば最初の見積書の段階で中身をしっかり確認していなかったことで、特に、見積書の基本報酬30万円が何を意味するのかを確認していませんでした。この基本報酬という表示をしている弁護士事務所は少なくありませんが、
弁護士事務所によって若干の違いが有り得ますので中身を確認した方が良いでしょう。
ハッキリと着手金と報酬金を別に表示してある場合は解り易いですが、基本報酬だけの表示の場合は追加の費用の有無など中身を確認する必要があります。

また、稀に免責不許可事由の程度が著しい場合に、調査や調整で時間を要した時は報酬金が増える場合が考えられます。ただ、いずれにしても、弁護士事務所が意図して依頼者を欺くことは殆どありませんので、依頼者側がしっかり確認する姿勢が大事です。
依頼者側が説明を求めれば弁護士事務所は解り易く説明してくれる筈です。

以下、自己破産手続費用の現在の相場は以下の通りとなっています。
①裁判所費用(同時廃止の場合・各地の裁判所により若干費用が前後します)
収入印紙代    1,500円
郵便切手代    4,100円前後
予納金      10,584円前後
合計      16,000円~20,000円程度
弁護士会法律相談センターで紹介を受けた弁護士の自己破産の報酬
着手金     210,000円以内
報酬金         210,000円以内
③現在の相場
弁護士事務所  安いところ 基本報酬 200,000円~250,000円   
弁護士事務所  平均    着手金+報酬金 500,000円
司法書士事務所 安いところ 基本報酬 100,000円~150,000円
司法書士事務所 平均    基本報酬 200,000円~250,000円
(ただし、司法書士事務所は書類の作成費用だけです)
管財事件になった場合は弁護士が代理人になって申し立てをしていれば、
少額管財という安い費用で破産手続きができ通常、裁判所への予納金は200,000円です。少額管財は20万円を超える資産を有する場合(例えば現金・預貯金・過払金・生命保険の解約返戻金・自動車など)や、破産管財人による資産調査が必要な場合・免責不許可事由の程度が著しい場合・使途不明な借入れが多く破産管財人による入念な調査が必要とされる場合などがあげられます。


思ったより自己破産手続に時間が掛かった

 

30代(女性)で自己破産した匿名希望Bさんは、弁護士事務所に正式依頼してから自己破産手続が終了するまで1年半を要したということです。
通常、自己破産の申立が正式に認められた場合、同時廃止事件か管財事件に分かれて手続きが行われますが、同時廃止事件の場合の手続きに要する期間の平均は3ヶ月~半年程度で管財事件の場合ですと平均半年~1年程度となります。Bさんは同時廃止でしたので通常は半年程度のところを、約3倍の時間が掛かったことになります。

ただ、Bさんに詳しく話を伺いますと以下の問題点が見えてきました。まず、Bさんが自己破産費用の分割払いを選択していたことです。通常、費用を分割する場合、弁護士事務所の対応は2通りに分かれます。
1つ目は費用を分割払いしている間に事務作業を進めてくれる事務所で、2つ目は費用の分割払いが終了してから事務作業を始める事務所です。
仮に基本報酬か着手金を25万円として月額5万円づつ支払うと5ヶ月掛かりますので、費用の分割払いが終了してから事務作業を始める場合は5ヶ月間、手続が遅れることになります。したがって、分割の場合は事前に申請手続の事務作業を始める時期を確認しなければなりません。

加えてBさんは債権者リストの作成に手間取り自己破産申請前の書類作成に時間を要しました。当初、Bさんが弁護士に提出した債権者リストに間違いがあり債権者リストを作り直しました。Bさんが小口のキャッシングを繰り返し債権者数が十数社もあったことが要因ですが、ずさんな管理に弁護士がやる気をなくすのも無理はありません。
この様に基本的に弁護士事務所が依頼者を騙したり欺いたりすることは殆どありませんが、最初の確認を怠ることや弁護士が求める書類や資料の提出に時間が掛かると全体的な手続時間が大幅に伸びてしまいます。


やむなく2ヶ所目の弁護士事務所に移った

 

同じく60代(男性)で自己破産した匿名希望Cさんは、1ヵ所目の事務所の弁護士とソリが合わずやむなく2ヶ所目の弁護士事務所に移りました。
60代のCさんの担当弁護士が若い30代前半の女性弁護士だったことから、正式委任後にCさんは細かい対応やプライドを傷付ける様な女性弁護士の言動に腹を立てました。
そして、とうとうCさんは女性弁護士を解任すると言い出しましたが、通常、依頼者側から担当弁護士を解任すると既に支払った基本報酬や着手金は戻りません。
そこで、弁護士事務所が配慮して親しい弁護士事務所を紹介し、Cさんの弁護士費用が二重払いにならない様に取り計らってくれました。

もともと、Cさんと女性弁護士はいくつかのボタンの掛け違いがあり、自己破産を申請するタイミングまで面談の機会がありませんでした。
本来は正式委任契約を結ぶ前に担当弁護士と面談するのが流れですが、女性弁護士が多忙だったこともあり自己破産を申請するタイミングまで会う機会がなかったのです。
その上、女性弁護士に代わり書類の作成を担当した司法書士とCさんとの間に行き違いがあり、Cさんの怒りが経験が少ない女性弁護士に向かってしまい事態を悪化させてしまいました。

ここで大事なことは、正式委任契約を結ぶ前に担当弁護士としっかり面談することです。自己破産手続は書類を裁判所に提出して終わるという単純な手続ではありません。
依頼者側から見ると自分自身のプライバシーは勿論のこと、過去の自分自身の恥を赤裸々に担当弁護士にさらすことになります。
したがって、大袈裟に言えば担当弁護士の人格に良い印象を持ち信頼できなければ、
自己破産申請から自己破産宣告・審尋・免責に至る過程を上手く乗り切ることはできないかもしれません。
そこで、選んだ弁護士事務所や担当弁護士が信頼に足るか否かを把握した上で、正式委任契約を結ぶことが肝要です。現在、債務整理手続を専門に行う多くの弁護士事務所は無料相談を実施していますのでネット調査で2~3の弁護士事務所に絞り、最終的には無料相談の印象を含めて事務所や担当弁護士を決定する慎重な姿勢が大事です。

 

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http://www.tokyo-1r.com/entry/2018/02/09/073000