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借金返済に対するポリシーを間違うと人生を踏み外すことになる



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私達は学校で「借りた金を返すのは当たり前」と教えられてきました。
ところが、学校で教えられたのは道徳的な精神論だけで、具体的なマネー論には一切、触れずじまいです。その結果、真面目一本槍の偏った道徳観の持ち主や、間違ったマネー論しか持ち合わせない若い人が増えています。
最も極端な例としては借金返済のために人を殺す人もいるということで、様々な事情があるにせよ借金返済のために人を殺すというのは動機と犯罪行為のバランスが全く取れていません。「借金返済のために人を殺すなら自己破産した方が良かったのでは?」と思ってしまいます。ここまで極端な例はレアケースとしても、借金に対する同じ様な不条理は意外に多いものです。そこで、借金返済の基本的なポリシーについて考えてみました。


借金返済のため風俗嬢に… マジメ過ぎる人に堀江氏が警鐘
http://blogos.com/article/284424/


そもそも、最初から返す必要のない借金もあるということ

 

現在の様に何でもネットで検索できる世の中においても、借金について古い考え方を捨て切れない人は意外に多いものです。例えば、以下の様な例です。
①親が作った借金は子供が返済しなければならない。
②配偶者が作った借金はその夫or妻が返済しなければならない。
③兄弟が作った借金はその兄弟がが返済しなければならない。
④子供の借金は親が返済しなければならない。
代表取締役が作った借金は取締役が返済しなければならない。
⑥借金は完済するまで何年かかっても返済しなければならない。

上記の例では借金を返済する必要がないケースが大部分です。①~④については連帯保証人になっていなければ借金を返済する必要はありません。
ただ、①~③の場合で本人が死亡した時に相続を放棄していることが、借金を引き継がない条件となります。
相続財産がある場合は相続財産から借金を差し引いた額が相続財産となるからで、借金の方が多ければ相続を放棄すればよいのです。
⑤の場合は大部分のケースで取締役が借金を肩代わりする必要はありませんが、実質的に取締役が会社経営を取り仕切っていた場合など状況によっては極稀に取締役に借金返済の責任が及ぶ場合が出て来ます。
⑥については個人間の借金の時効は1年で法人と個人や法人間では5年となります。
したがって、債権者は時効を迎える前に借金の請求書を送り直すか、民事裁判を提訴する必要があります。年末に行きつけの飲み屋から改めてツケの請求が届くのはそのためです。


マジメは大事だがマジメの方向性を間違うと本末転倒

 

時代劇で親の借金のかたに娘が遊女屋に売られるシーンはよく出て来ますが、21世紀の現在も未だに借金返済のために風俗で働く女性が多いのも事実です。自分が贅沢して作った借金を風俗で働いて返済するというのは見上げた根性かもしれませんが、どこか動機と行為のバランスが壊れている様に感じます。もっと、まともな仕事で精一杯返済し、それでも足りなければ債務整理するという考え方もあるからです。

風俗で稼げない男性の場合は詐欺じみた違法まがいなことに手を染めたり、ややリスクの高い身体を張った仕事をしたりして手っ取り早く金を稼ごうとします。
また、エスカレートすると振り込め詐欺や投資詐欺などの違法行為に手を染める人も出て来ます。こうなると動機と行為のバランスが全く取れなくなってしまいます。
つまり、世の中に対する迷惑度から考えると借金を踏み倒す方がよっぽどマシと考えられるケースが増えており、マジメは大事ですがマジメの方向性を間違うと本末転倒になってしまいます。


世界のマネー教育に見る金融リテラシーという概念

 

現在の日本に於いては借金返済のために風俗嬢になるという様な前時代的なことが未だに行なわれていますが、これは個々人の金融リテラシーの欠如から来ているとも考えられます。そもそも、金融リテラシーとは金融商品やサービスの選択・生活設計などを適切に判断するために、最低限身につけるべき金融や経済についての知識と判断力を意味します。

例えば、アメリカでは小・中学校や高等学校における金融教育が盛んなだけではなく、
各家庭内においても親が子どもに対して積極的にお金の話をしています。
なぜなら、小学校から高校・大学にかけて子どもが適切な金融リテラシーを身につけることは、その人の一生のお金との関わり方を決める大切なファクターになると考えられているからです。
米国ジョージワシントン大学ビジネススクールの研究ではお金の使い方の習慣は人生において比較的若い時期に形成され、16歳の被験者の貯蓄行動は34歳になってもほとんど変化がなかったということです。つまり、子ども時代に身についたお金の使い方のクセは、大人になってもあまり変わらないということを意味します。
特に、若い内に自分自身でお金を「稼ぐ」「消費する」「貯める」「運用する」「借りる」というサイクルを回してみることが、実感を持って金融リテラシーを学ぶ近道です。また、自分の最も身近な存在である「家庭のお金がどのようになっているのか」、
ということから学んでいくのが手っ取り早いと考えられています。


日本の貧困なマネー教育による金融リテラシーの欠如

 

一方で日本のマネー教育は大きく立ち遅れていおり、中高の義務教育で金融の勉強をする時間は中学3年生から1年あたりで1時間から5時間ほどに過ぎません。これでは金融リテラシーの序論にも辿りつけません。
ただ、遅ればせながら2016年からジュニアNISAがスタートし、19歳以下の未成年者でも一定条件のもと非課税で資産運用が始められるようになりました。
また、政府や日本銀行によって運営されている金融広報中央委員会は生活スキルとして最低限身につけるべき内容を具体化した「金融リテラシー・マップ」を公表し、小学校の家庭科や中学校の社会科の授業で金融に関する内容に触れるなど学校での金融教育への試みも進められています。

その様なマネー教育が日本でもどんどん進み小・中学校や高等学校で金融リテラシーという概念が当たり前の時代になると、理屈の通らない額の借金を押し付けられた時に返す必要がないことに気付く筈ですし、自分の借金額が返済能力を超しているなら自己破産など債務整理の手続きを取った方が良いことが理解できる筈です。
つまり、これまで戦後の義務教育で強調されてきた「他人に迷惑をかけてはいけません」とか、「借りたものは返しなさい」「責任逃れは悪です」などという概念だけでは自分自身のお金を守れないと解る筈です。
したがって、 大人になる前にお金を「稼ぐ」「消費する」「貯める」「運用する」「借りる」というサイクルを理解し、借りた場合は正しい返済に対するポリシーを持たなければなりません。そうなれば、借金返済のために殺人を犯す人や、借金返済のために風俗嬢になる人はいなくなる筈です。


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http://債務整理のすすめ.com/futae02.html