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マンションや一戸建ての購入価格は年収の何倍が限度なのか?

過去の歴史を見ますとゼロ金利時代が長引くと不動産価格が上昇していることもあり、
最近、首都圏を中心に不動産価格の上昇が目立ちます。背景には2020年の東京オリンピックパラリンピックのための再開発もありますが、特に、東京都内のマンション価格の上昇が目立ちます。
一方で勤労者の所得は伸び悩む中でマンションや一戸建ての購入価格は年収の何倍が限度なのでしょうか?いくつかの前提条件を基に最新の条件を加味した数字を導きます。


高すぎる住宅ローンに悩む日々 適切な住居費は年収の何割か
http://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20171020/Moneyforward_26645.html


都心部の現在のマンション価格

 

年収に対して何倍までの購入価格が限度なのかを見る場合、マンションでも一戸建てでも考え方は同じですが、便宜上、マンション価格を例に考えていきます。
日本で最も人口が多く最も地価が高い東京都には累計で170万戸超の分譲マンションがありますが、ここ数年は都心部を中心として地価が上昇しているエリアも少なくなく、
中古マンションの価格が数年前の分譲時を上回っているエリアも少なくないのが現状です。
例えば、東日本エリアでの不動産物件の情報登録と提供を行なっている東日本不動産流通機構の統計では、2016年の東京都都区部の中古マンション成約価格の平均平米(㎡)単価は、2012年の54.75万円/㎡から71.47万円/㎡に上昇しました。約30.5%の上昇になります。
また、2016年の成約平均面積が56.96㎡ですから、単純計算ではマンション1戸あたりの価格が952万円も値上がりしたことになり、中古マンション価格の平均値は約4,070万円となります。

また、別の調査では東京都23区のマンション相場の平均は以下の通りです。
集計期間 2012年1月1日 ~ 2017年9月30日
販売戸数 143,137戸
平均価格 5,484万円
平均面積59.51㎡
平均坪単価304.6万円
つまり、東京都23区のマンションの平均像は約60㎡で約5,500万円となります。
したがって、マンション価格は沿線や立地・築年数・デベロッパーによっても異なりますから、いずれにしても、約60㎡前後で4,000万円から5,500万円が平均的な東京のマンション価格と言えます。


マンション購入の前提条件

 

マンション購入価格が年収の何倍が限度なのかを調べるに当たり、住宅ローンを組む場合の前提条件を考える必要があります。例えば、同じ年収の勤労者でも単身と夫婦子供2人では使えるお金の金額が違うのは当たり前のことです。
また、同じ年収では給与所得者と自営業者の使えるお金の金額は異なります。
給与所得者に比べて自営業者は社会保険料は安くなり、経費の計上が楽ですから手取り金額は増えます。そこで、基本的な前提条件は給与所得者で夫婦子供2人の4人家族とします。

もう1つは同じ年収の人が同じくらいの価格のマンションを買う場合でも、当然のことながら自己資金がいくらあるかで考え方は変わってきます。
例えば、4,000万円のマンションを購入する場合に、全額住宅ローンで買う場合と平均的な自己資金の比率である25%(1,000万円)で買う場合とでは条件が大きく異なります。そこで、自己資金の平均的な比率は25%の場合で考えます。


マンションデベロッパーのアンケート調査

 

ある大手マンションデベロッパーの最近のアンケート調査によりますと、マンションの物件価格の平均は3136万円でうち自己資金は平均874万円(27.8%)だったということです。また、単純に「物件価格」÷「年収」で計算した場合、年収倍率はちょっと背伸びラインの「5~6倍」が最も多く、「年収倍率4倍未満」という楽勝ラインが3割弱、
「6倍以上」という赤信号ラインも3割弱、「4倍以上5倍未満」が最も少ないという結果になりました。
つまり、年収倍率はちょっと背伸びラインの「5~6倍」と「6倍以上」という赤信号ラインが過半数で、「背伸びしてマンションを購入している」状況が見えてきます。
ここ数年の都市部のマンション価格の上昇と歴史的な住宅ローン金利の低さが、マンション購入者に少し無理をさせている状況が見えます。また、2020年の東京オリンピックパラリンピックが人々の購入意欲を後押ししています。


マンション価格は年収の何倍が限度なのか?

 

一方でマンションデベロッパー側の営業担当者は「住宅ローンの目安は年収の5倍ですから」という決まり文句を言います。そもそも、マンション価格が年収の5倍と住宅ローンが年収の5倍とでは条件が異なりますが、当然、マンションデベロッパー側の営業担当者はより高いものを売りたいと思っていることが解ります。
したがって、買い手側の都合で考えた場合の適正な許容範囲は「4倍以上5倍未満」で、
「年収倍率4倍未満」が望ましいと考えられます。この水準でしたら返済に苦労しない筈だからです。

また、ファイナンシャルプランナーなどの見方によりますと、適切な住宅支出は給与の手取り額の25%以内と言われています。つまり、賃貸の場合も住宅ローンの返済額の場合も、手取り額の25%以内であれば無理なく支払うことができます。
しかしながら、この水準を超えてきますと、何かあった時の抵抗力が徐々に失われていくことになります。
したがって、マンション購入価格の許容範囲は年収の「4倍以上5倍未満」で、「年収倍率4倍未満」が望ましいと考えられます。また、住宅ローンの返済額は給与の手取り額の25%以内が望ましいと言えます。誰でも好立地で広く・新しいマンションに魅力を感じることは言うまでもありませんが、マンションデベロッパー側の営業担当者の言葉に惑わされることなく、上記の許容範囲内で最適なマンションを見つけたいものです。


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