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「債務整理の森」の執筆担当が借金ニュースについて考察するブログ

サラ金の上前をハネル銀行カードローン 

今年で銀行がサラ金会社を傘下に収めて13年目になりますが、銀行カードローンはますます拡大しサラ金のカードローンは細るばかりです。カードローン業界では銀行があの手この手でサラ金の上前をハネル姿勢が目立ちます。理不尽な銀行の侵略の歴史を追います。


企業・業界もはやサラ金のほうがマシ…貧困層を食い物にする銀行カードローンが破産者を量産している
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銀行がサラ金会社を傘下に収めて13年目

 

大手サラ金会社が銀行の傘下に入り始めたのは2004年からです。大手銀行は合従連衡を繰り返し1990年代に金融ビッグバンを経てそれまでの膿みを吐き出し、既に、1990年代の終わりには金融危機を乗り切っていました。
一方、大手サラ金会社は1990年代初頭までは業績好調でしたが、その後、グレーゾーン金利の撤廃と過払い金返還により急速に経営が傾き、最大手の武富士は倒産しましたがアコムとプロミスはメガバンクの傘下に入ることで倒産を免れた訳です。

2004年にアコム三菱東京フィナンシャルグループと戦略的業務提携・資本提携を締結し、第三者割当増資によりMTFGの関連会社となり2006年に三菱東京UFJ-VISAの保証業務をディーシーカードからDCキャッシュワンへの移管し、2008年にアコム保証による三菱東京UFJ銀行のカードローン「バンクイック」の発売に至ります。
また、プロミスも2004年に三井住友フィナンシャルグループと広範な業務提携および資本提携で合意し、 2005年に三井住友銀行の100%子会社であったアットローンをプロミスの連結子会社へ変更しました。 現在はSMBCコンシューマーファイナンス三井住友フィナンシャルグループの1社として、プロミスブランドでカードローン業務を継続しています。

メガバンク2社以外では新生銀行の子会社である新生フィナンシャルがレイクを傘下に収め、レイクと新生フィナンシャルカードローン(ノーローン)名でカードローン業務を行なっています。また、東京スター銀行の完全子会社であるTSBキャピタル、三井住友銀行オリックスの連結子会社であるオリックス・クレジットもカードローン業務を行なっています。

更に、銀行と大手サラ金会社のタイアップによる消費者金融会社も生まれています。
三井住友銀行+プロミスがアッとローン、住友信託銀行+アイフルがビジネクスト、
三菱東京UFJ銀行+アコム+三菱UFJ信託銀行DCキャッシュワンなどです。

上記の様に銀行と大手サラ金会社の業務資本提携は単に銀行が大手サラ金会社を傘下に収めるパターンから、既に、銀行と大手サラ金会社がタイアップして新たなカードローン会社を起こす段階に入っています。つまり、銀行系列と大手サラ金会社系列の消費者金融会社は見分けがつかなくなってきており、業界の人でも各カードローン会社の系譜を正確に覚えている人は稀になっています。この様な状況の中で大手サラ金会社は貸金業法の総量規制で年収の3分の1までのキャッシングしか認められず、貸金業法で規制されない銀行のキャッシングの上限額は実質野放し状態というのは法治国家としては有り得ない体制です。しかも、銀行は大手サラ金会社の上前をハネているです。


銀行カードローンの保証会社はサラ金の関連会社

 

銀行がサラ金の上前をハネルと言いたくなる理由はもう1つあります。
それは、銀行カードローンの保証会社に傘下のアコムやプロミスの関連会社を充てているからです。一見、サラ金が銀行カードローンの上前をハネている様にも見えますが、
実体は銀行が名前と窓口と担当者を提供しますが融資の核心業務はサラ金にやらせており、正に銀行がサラ金の上前をハネルと言っても過言ではありません。
つまり、銀行カードローンという名の下で顧客は安心してカードローンを申し込みますが、実質的な審査と保証はサラ金傘下の保証会社に丸投げしている訳で、銀行はリスクを取ることなくカードローンの利益を享受しています。

アコムアコムの子会社エム・ユー信用保証が保証会社を務める主な銀行カードローンは以下の通りです。三菱東京UFJ銀行カードローン・千葉銀行カードローン・武蔵野銀行カードローン・セブン銀行カードローン・じぶん銀行カードローン・足利銀行カードローン・北陸銀行カードローン・伊予銀行カードローンなどです。
また、プロミスを運営するSMBCコンシューマーファイナンスが保証会社となっている銀行カードローンは以下の通りです。
三井住友銀行カードローン・住信SBIネット銀行カードローン・横浜銀行カードローン・東和銀行カードローン・長野銀行カードローン・北越銀行カードローン・福岡銀行カードローン・沖縄銀行カードローンなどです。


銀行カードローンとサラ金の違い

 

もともと、銀行カードローンは金利が低く無理な融資は行なわないことで顧客から信頼されていました。勿論、金利が低いので審査も厳しく、銀行カードローンの審査にパスすることはステータスの時代もあったのです。
ところが、現在は銀行カードローンもサラ金金利は同じで、審査はむしろサラ金の方が総量規制があるので厳しいくらいです。表向きは銀行カードローンの適用金利は大手サラ金会社より低い表示もありますが、最も利用者が多い50万円~100万円のカードローンに於いては、実質的な銀行カードローンとサラ金ローンの金利に大差はないのです。


現在、金融庁は検査を行なっている

 

その結果、銀行カードローンの今年6月末の融資残高は前年同月比8.6%増の5兆6793億円で5年前の1.7倍となり、サラ金のカードローンの融資残高は前年同月比を割込み続けています。一方、2016年の自己破産者の申し立ては前年比1.2%増の約6万4600件で、
今年の自己破産者の申し立ても昨年より増加していることが懸念されます。
つまり、銀行のカードローンの返済で生活が苦しくなり、弁護士に相談するケースや債務整理手続に至り自己破産を申請するケースも増えているのです。


そこで、金融庁は銀行に対して立ち入り検査を告知し、「銀行カードローンの適正化を推進したい。業務運営の実態を把握したい」と金融相が述べ立ち入り検査に入ると表明しました。金融庁が事前に立ち入り検査を告知することは珍しく金融庁の意図が読めませんが、いずれにしても、金融庁と銀行業界の蜜月時代は終わりを告げ、金融庁に見放された銀行業界に対して何らかの規制が行われることになりそうです。
果たして、とうとう銀行カードローンに総量規制が適用されるのか、金融庁検査結果の発表が待たれます。


消費者金融と総量規制 住宅ローンや銀行カードローンは例外規定の対象?
http://www.onealite.com/z_%E7%B7%8F%E9%87%8F%E8%A6%8F%E5%88%B6.html