借金を考察するブログ

「債務整理の森」の執筆担当が借金ニュースについて考察するブログ

今後10年で高齢者間の格差拡大が進み3割は生活困窮者へ

日本でも持つ者と持たざる者の格差拡大が進んでいますが、特に、高齢者の間の経済格差の拡大で持つ者と持たざる者の差が激しくなっています。持つ者は海外で優雅な生活を送る高齢者が増えている反面、持たざる高齢者は自己破産が増え生活保護に頼る人が増えています。高齢者の現状と今後の対策を考えます。


生活困窮高齢者世帯 2035年には高齢者世帯全体の27.8%に
https://www.moneypost.jp/202187


高齢者の経済格差は開く一方

 

高齢者の間の格差がますます拡大しています。2016年末の家計の金融資産残高は1,800兆円となり過去最高を更新していますが、65歳以上が持つ金融資産の割合が増えており平均2,500万円という調査結果も出ています。
何千億円・何百億円という富裕層が平均金額をかさ上げしている可能性がありますが、
いずれにしても高齢者の何割かの人は数千万円以上の金融資産を持っていることは間違いありません。一方で、2014年の自己破産者に占める70歳以上の割合は全体の8.63%を占めているとのデータが示されています。「若気の至り」でリカバリーが可能な20代~30代の自己破産に比べて、高齢者の自己破産はリカバリーが難しく人生の終わり方を決めてしまいます。

その結果、高齢の生活困窮者や自己破産者の行きつく先は生活保護しかなく、今や生活保護世帯の過半数は65歳以上が占めています。そして、さらに問題なのは生活保護世帯以下の生活水準にある高齢者の比率が増えていることです。
生活保護は役所が定めたいくつかの規定をクリアしなければならないからで、本当に援助するべき世帯に援助の手が届いていないのが現実の世界です。アジアナンバーワンの福祉国家と言えども、現実はこの程度の水準なのです。


生活保護を貰うには

 

現実問題として生活保護には厳格な要件があるため、すべての高齢者が受給できるわけではありません。例えば、生活保護の要件の1つ目は援助してくれる身内・親類がいないということです。仮に身内・親類がいても経済的に援助する余裕がない場合や疎遠で援助を頼れないなどの要件が考えられます。
生活保護の要件の2つ目はまったく資産を持っていないということで、家や土地は勿論のこと自家用車も持てません。
3つ目は病気やケガなどでやむなく働けない状態であることで、建前としては働く意欲と能力があるにも関わらずということになります。ただし、例外の規定もありますので確認が必要です。
生活保護の要件の4つ目は上記の3要件を満たしている状態で月額の収入が最低生活費を下回っている場合に、最低生活費までの金額が生活保護費として支給されます。
最低生活費は地域や家族構成によって異なりますが、 東京で単身の場合は生活費83,700円+家賃53,700円=合計137,000円で、都市部の3人家族の場合は生活費167,000円+家賃69,800円=合計236,800円となります。

しかしながら、現実には東京の単身で月額生活費が137,000円以下の人はいくらでもいますし、都市部の3人家族で月額生活費237,000円以下の人はいくらでもいます。
しかも、高齢者の中に上記の最低生活水準を下回る人が増えているのが問題と言え、
これらの高齢者が病気や何らかの要因で生活困窮や自己破産に追い込まれる可能性は高いのです。つまり、年金が少なく生活保護にも該当しない高齢者が増えていることになり、現在の社会保障制度に綻びが見えるとも言えます。


今後ベーシックインカムも検討の価値が出て来る

 

つまり、現在の日本の社会保障制度は複雑すぎて一般の国民が理解できない制度になっています。例えば、年金についても日本年金機構の電話相談員に質問しても返答できない事項は多く、最終的には年金の専門家である社会保険労務士に聞かなければ解らないことも多いのです。
また、生活保護制度の場合も役所の担当者に聞かなければ解らないことが多過ぎます。
その結果、制度を利用するには手間が掛かるシステムになっており、それに伴い制度を維持するためのコストも増大している訳です。

したがって、1つの考え方としてベーシックインカムという考え方もアリだと思います。ベーシックインカムは国民の最低限度の生活を保障するため国民一人一人に現金を給付するという政策構想で、生存権保証のために年金や介護・生活保護は勿論のこと失業保険・医療扶助・子育て養育給付など全ての給付を含みます。
したがって、現在の社会保障で受け取る金額よりも少なくなる場合が増えますが、国民一人一人に同額の現金を一生、給付することができます。
例えば、国民1人当たりベーシックインカムを月額10万円としますと、全ての国民が月額10万円を一生受け取ることになりますが現在の社会保障は全て無くなるという制度です。ベーシックインカムには所得制限などの受給要件がないため、働けば働くほど所得が増えるというメリットがあります。
また、現在、社会保障制度を維持するための公務員の人件費などが最低限で済むというメリットがあり、試算では年間数千億円のコストカットになるという試算もあります。
現在の生活保護制度の様に複雑すぎて申請をためらう人が多い中で、単純明快なベーシックインカムも一考の余地がありそうです。介護や年金や生活保護の申請窓口で不親切な役所の窓口担当者に不快感を覚えた人も多い筈だからで、ベーシックインカムになれば何もしなくとも毎月キッチリ給付されるのがメリットです。


債務整理をシュミレーションしてみよう 債務整理のメリット・デメリット
http://kurashinokyoukasyo.com/?p=614