借金を考察するブログ

「債務整理の森」の執筆担当が借金ニュースについて考察するブログ

銀行カードローンにも総量規制適用の流れができてきた

当欄でも再三、指摘してきました様に、銀行カードローンにも総量規制適用の流れができてきました。もともと、金融庁は総量規制の銀行への適用に慎重でしたが、8月の銀行業界との意見交換会でその姿勢を覆す可能性を示唆していました。
そして、「利用者保護が確保されていると考えられたから」銀行は総量規制の対象外でしたが、「前提が満たされなければ規制の対象外とする根拠は薄れる」ということで、
金融庁が重い腰を上げ9月20日に3メガバンクへの立ち入り検査に着手した訳です。
そこで、今後の総量規制適用の流れを考えます。


カードローン、銀行も総量規制 過剰融資批判に対応
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDF26H0T_W7A920C1EE9000/


地方銀行が率先して総量規制適用へ

 

金融庁メガバンクが銀行カードローンの総量規制適用を逡巡している間に、流れを読んだ一部の地方銀行が自主的に銀行カードローンの総量規制を適用し始めました。
日本経済新聞社と日経リサーチが117の銀行を対象に実施した「銀行リテール力調査」によりますと、広島銀行京都銀行七十七銀行大光銀行の4つの地域銀行が「カードローン」を貸す際、融資上限額を借り手の年収の3分の1までに制限したと回答しています。また、秋田銀行百五銀行琉球銀行の3地銀は、規制よりも緩いものの融資上限額を年収の2分の1に制限したと回答しています。
特に、広島銀行は「自行・他行・他社の消費者ローンの既存借り入れを含め年収の3分の1以下にしている」と答え、大光銀行は「他のカードローン上限額と申込額の合計が3分の1以内であると確認している」と答えています。一方、百五銀行は「マイカーローンや銀行の無担保ローンなどすべて合算して年収の2分の1を上限として運用している」ということです。

マイナス金利時代が長引く中で企業向け融資が伸びない地方銀行の経営は、メガバンクなどの大手銀行よりも厳しい状態が続きます。地方銀行は大手銀行の様な証券関係手数料や外国為替手数料などが少ないからです。その様な経営環境の中で儲け頭のカードローンの規制を率先したことは、一部の地方銀行とは言え評価に値します。メガバンクなどの大手銀行は少しは地方銀行の姿勢を見習うべきです。


銀行カードローンの融資上限が年収の3分の1になる

 

今後、金融庁の3メガバンクへの立ち入り検査の結果を待つことになりますが、もともと、銀行業界は横並び意識の非常に強い業界です。他行が少しでも先進的な商品や先進的な考え方を導入すると直ぐに自行にも取り入れます。特に、利用者保護の観点からの規制強化に対しては敏感に対応する筈です。
したがって、一部とはいえ地方銀行が実質的に総量規制を適用し始めたということは、
いずれ大手銀行やメガバンクに総量規制適用の流れが波及することは明らかです。
少なくとも総量規制をやらないよりは、やった方が利用者保護になることは間違いないからです。後は金融庁が法律を変更して銀行に総量規制を適用するのか、あるいは、銀行が自主的に総量規制を適用するのかの違いではないかと考えられます。
そこで、現在、銀行カードローンで年収の3分の1以上借りている人に対して、今後、何らかの規制強化が実施される可能性が出てきます。


年収の3分の1以上借りている人の対策

 

もともと、大手銀行は国民経済の健全な発展に貢献するとか、利用者保護と利用者の利便性を第一に考えるなどと言っていますが、これらは外交辞令に過ぎず銀行の本音は自行の利益しかありません。銀行が「慇懃無礼いんぎんぶれい」などと言われているのも銀行員は丁寧に挨拶はしてくれますが、本当のところは顧客のことを考えるよりも銀行の都合で動くことが多いからです。
また、「銀行は晴れの日にはいつでも傘を貸してくれますが雨の日には傘を貸してくれない」と言われるのも、銀行の本質を上手に表現しています。

今まで笑顔で年収の3分の1以上を融資してくれた銀行カードローンですが、今後、特に、融資額が年収の3分の1を超えている利用者に対して銀行は手のひらを反す様に返済を迫って来る筈です。
したがって、融資額が年収の3分の1を超えている場合はカードローンに頼らない根本的な債務整理を考えなければなりません。親兄弟や勤務先に相談することやマイホームやマイカーを処分して換金するなどを含めて、抜本的な借金返済を考える必要に迫られます。特に、上記の様な自力返済が困難で周囲に頼る人がいない場合は、弁護士や司法書士に相談して債務整理することも選択肢となります。くれぐれも追い詰められて闇金などに手を出すことは、絶対にあってはならないことです。


IMFも警鐘を鳴らしている日本の地銀経営の将来
http://www.sbi-u.ac.jp/about_mba/blog_financial/17605

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