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住宅ローン変動金利の罠にはまるな

2016年から続くマイナス金利時代に於いて、住宅ローンは変動金利が良いのか固定金利が良いのか迷う人も多い様です。そこで、目先の月額返済額だけに目を奪われず、変動金利と固定金利の本質を見極めることが大事になってきます。以下で変動金利と固定金利について詳しく説明します。


損をしないために知っておきたい 住宅ローンの返済プランの選び方
https://zuuonline.com/archives/171241


住宅ローンは史上最低金利で推移

 

2016年1月29日に日本銀行はマイナス金利政策の採用を発表し、民間銀行の日銀当座預金にある超過準備に対して-0.1%のマイナス金利を課すことになりました。
その結果、個人の預金金利は限りなくゼロに近付きタンス預金が増えていますが、
一方で安い住宅ローン金利に目を付けマンションや不動産を購入する個人が増えています。日本に先行してマイナス金利を経験しているスウェーデンデンマークなどの北欧諸国に於いては、不動産価格の上昇が起きていることも背景になっています。
果たして、経済規模の小さい北欧諸国と世界第3位の経済大国日本が同じかどうかは疑問ですが、不動産価格の上昇に期待する人は少なくありません。


住宅ローンは変動金利と固定金利がある

 

住宅ローンには変動金利と固定金利があることは言うまでもありませんが、変動金利金利は短期プライムレートという指標を基準に金利が変動します。
通常、短期プライムレートは「短プラ」と呼ばれ、金融機関が優良企業向けに短期(1年以内の期間)で貸し出す時に適用する最優遇貸出金利を意味します。
一般的に金利は半年ごと(4月と10月)に見直され、短期プライムレートが上がっていれば金利は高くなり下がっていれば金利は低くなります。
一方、フラット35のような全期間固定金利型は契約した時の金利が最後まで適用される形ですが、変動金利と固定金利の折衷型と言える「3年固定」や「10年固定型」の住宅ローンもあります。いずれにしても、内容を把握した上でどの金利を選択するか決める必要があります。


意外に知られていない変動金利の3つのルール

 

通常、マンションや一戸建てを買う場合、購入者はマンションや一戸建ての価格や立地条件・間取り・内装などに関心が集中し、住宅ローンについては金利と毎月の返済額だけに注意が行ってしまいます。したがって、変動金利の場合の金利変動の仕組みや、
返済額の見直しのルールを理解していないケースも目立ちます。

特に、変動金利には3つのルールがあることを知らない人も多いのです。
通常、変動金利金利の見直しは4月と10月の年2回ですから、契約後に金利が下がっても直ぐに見直される訳ではありません。また、一旦、金利が下がっても4月と10月までに元の水準に戻ることもあります。変動金利金利変動の2つ目のルールは5年ごとに返済額の見直し(元利均等の場合)が行われることです。
したがって、金利が下がっても当面の返済額は変わらず、金利が下がった分は元本の返済に回されます。一方で金利が上がった場合は金利の支払い分が多くなり元本の返済は少なくなる訳です。さらに、返済額の増加は現支払い額の1.25倍まで(元利均等の場合)というルールがありますから、急激に金利が上昇した場合でも返済額が5割増しや倍になることはありません。


現在の状況

 

したがって、理論上は金利が下がる局面では変動金利が有利で、金利が上昇する局面では固定金利が有利と考えられます。現在の状況は金利が下った最終局面と考えられますが、まだ、金利が上昇する局面ではありません。
そのため、銀行やハウスメーカーが出してくる住宅ローンシミュレーションの大半は変動金利のシミュレーションで、変動金利型の返済シミュレーションの方が毎月の返済額が少なく買ってもらいやすいからです。
例えば、借入額2,500万円・返済年数35年・元利均等返済の場合、変動金利住宅ローン0.539%の毎月の返済額は65,000円程度ですが、固定金利型フラット35の1.35%の場合の毎月の返済額は74,000円程になります。


申込者がリスクを取るか銀行がリスクを取るかの違い

 

住宅ローンを申し込む段階で何も言わない申込者に対して、通常、銀行の担当者は変動金利型の住宅ローンを奨めてきます。それは、変動金利型は申込者側が金利変動リスクを取ることになり、銀行側は一定の手数料分としての金利を受け取りますが全くリスクは無いからです。
ところが、固定金利型は契約後に金利が下がれば銀行は儲かりますが、金利が上がれば銀行の儲けは減り更に金利が上がると逆ザヤになることも有り得ます。
フラット35などは銀行のリスクを国が肩代わりする仕組みになっていますが、いずれにしても申込者のリスクが増えることはありません。ただ、金利がずっとマイナス金利で推移した場合、固定金利型は変動金利型よりも高い金利を払い続けることになりますが。


今後、金利が上がることはあっても下がることは無い

 

もう1つ注意しなければならないのは「固定金利期間選択型」の住宅ローンです。
「固定金利期間選択型」とは、一見、固定金利型の様ですが中身は変動金利型の住宅ローンです。つまり、固定金利という文言を入れていますが、中身は「3年固定」とか「10年固定」の住宅ローンで変動金利型であることに変わりはありません。
つまり、現在のマイナス金利が続くと想定される5年~10年は固定金利を取り、金利が上がり始める時期は変動金利にして銀行のリスクを無くそうという住宅ローンなのです。これは銀行側に都合の良い商品で申込者側の都合で言えば「3年変動金利」「10年変動金利」で、その後は固定金利の住宅ローンの方が都合が良い筈です。しかしながら、その様な住宅ローンは存在しません。
したがって、今後、金利が上がることはあっても下がることは無いことを考えれば、
「損して得取れ」で全期間固定金利型が間違いありませせん。何より、金融情勢が変動しても毎月の返済額は絶対に変わらない訳ですから、それで良しとするべきです。
くれぐれも、数年間変動金利で返済しながら不動産の値上がりを待つなどという他力本願は控えた方が良いでしょう。

 

金利予想10月のフラット35の金利は新団信制度で1.36%と予測しました
http://sennich.hatenablog.com/entry/2017/09/20/131226