借金を考察するブログ

「債務整理の森」の執筆担当が借金ニュースについて考察するブログ

過剰融資が目立つ賃貸アパート・マンション建設向けローン

銀行のモラルハザードはカードローン部門だけではありません。大企業向けの貸し出しが伸びない大手銀行は不動産関連融資部門を伸ばそうと必死です。
特に、賃貸アパート・マンション建設向けローンに於いても無理なローンが目立ってきました。賃貸アパート・マンション建設業者と銀行が結託し、土地持ちの高齢者を食い物にしている実態を探ります。


高齢者破産のケースも 節税対策マンション経営 トラブル続出のサブリース契約「長期借り上げ保証は単なるエサ」
http://www.sankei.com/west/news/170907/wst1709070014-n1.html


大手から中小まで賃貸アパート・マンション建設業者は玉石混交

 

インターネットで「賃貸アパート・マンション建設業者」と検索しますと、賃貸アパート・マンション建設業者が山ほどあることが解ります。東証一部上場の大手不動産会社・住宅メーカー・建設会社に始まり、それらの系列会社が賃貸アパート・マンション建設を手掛けています。それらに加えて、中小や地場の不動産会社・住宅メーカー・建設会社が賃貸アパート・マンション建設を手掛けており、ネットにはアパート・マンション建築業者比較サイトがいくつもあることが解ります。

現在、長引くゼロ金利政策の影響でローン金利が史上最低の水準まで下がっているので、土地さえあればローンを組んで賃貸アパート・マンションを建設すれば家賃収入で採算が合うのです。
ただし、賃貸アパート・マンションの空室率を一定の水準以下に保つ必要がありますが。つまり、賃貸アパート・マンションの建設費を安く抑えることも重要な要素ですが、長期に渡り賃貸アパート・マンションの借り手を確保することも大事なことなのです。しかも、ローンを払い終わる20年~30年先まで借り手を安定的に確保しなければならないのです。そのため、建築費などの条件面で劣る中小業者側は、家賃保証などのあの手この手を考えなければなりません。
その結果、悪徳業者が横行するのは他の業界と同じで、業者は銀行からローンが下りて「賃貸アパート・マンション建設」の正式な契約を結ぶことしか考えていません。
契約を結び賃貸アパート・マンションが建設されれば、後はオーナー側の責任と割り切っているのです。


詐欺的な業者も横行している

 

多くのオーナーは建設費を負担するだけで、運営・管理は一括して業者に任せる「サブリース契約」を締結します。多くの場合は「サブリース契約」により借り手の家賃収入が確保されるからですが、この「サブリース契約」が曲者なのです。
通常、「サブリース契約」の家賃保証は10年間ですがオーナーが契約書の内容を十分に確認していないことも多く、10年程度の築年数を経て業者に一方的に賃料減額や契約解除を迫られる事例もあるということです。
また、時を経てオーナー側に不利な条項が「サブリース契約」に盛り込まれていることが発覚します。
その結果、10年間は何とか黒字経営を続けた賃貸アパート・マンション経営が、10年を過ぎて借り手がいなくなり一気に赤字経営に転落するケースが増えています。

特に、全国の空家数は2018年に全国で1,000万戸を超え2022年に1,400万戸・2033年には約2,150万戸へ増加することは間違いありません。。不動産業者の家賃保証が無くなる10年後は全国の空家数は現在の5割増し以上になっており、人口減も手伝って古くなった賃貸アパート・マンションに入る人は激減する訳です。
つまり、賃貸アパート・マンションが築10年を超え古くなる頃から、空室率が増え家賃が下がるというリスクが顕在化してくる可能性が高いのです。
その結果、ローンの支払いができなくなるとともに、築10年を超えた賃貸アパート・マンションの建物の価値は大きく目減りしますから、結局、もともと、持っていた土地を手放してローンを整理することになります。中にはそれでも足りず自己破産に追い込まれるケースも出て来ることが予想されます。


銀行の融資姿勢にも問題が多い

 

2016年の金融機関による不動産融資は前年を15.2%も上回る12兆2806億円となり、
1977年以来で過去最高を更新し2017年もそのトレンドは続いています。
現在の低成長経済に於いて前年比で15.2%も増加するのは異常と言えますが、もっと、異常なのは賃貸アパート・マンション建設のためのローン審査内容です。
現在、銀行では殆ど審査らしい審査もないままに、スピーディーに高齢者への千万単位のローンがビックリするほど簡単に決済されています。

特に問題なのが賃貸アパート・マンション建設向けのローンが劣後ローンであることです。本来、銀行が融資の対象に選ぶべきは大企業ですが、大企業は300兆円を超えるキャッシュを持っており資金需要はありません。そこで、銀行は本来、ノンバンクなどが担うべき劣後ローンにまで領空侵犯している訳で、結局、銀行とノンバンクの間で審査基準の引き下げ競争が行われ、通常の基準で審査をパスできない人まで融資を受けているのが現状なのです。「こんなに低い金利で大手銀行の融資が決まったよ」などと喜んで「サブリース契約」に判を押すと、後々、大きな禍根を残すことになりかねません。
つまり、現在、銀行がやっていることは、リーマンショック日本版のような不良債権の種を増やしているのが現実の姿なのです。土地持ちの小金持ちは賃貸アパート・マンション建設業者や銀行の口車に乗らずに、自分にとり本当に賃貸アパート・マンション建設が必要か否かを一呼吸おいて考えてみるべきです。
さもなければ、先祖代々受け継がれた土地や汗水たらして買った土地を含めて、人生の最終期に見ぐるみ剥がされることになりかねません。


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