借金を考察するブログ

「債務整理の森」の執筆担当が借金ニュースについて考察するブログ

モラル無き銀行貸出・3つの事例

もはや。銀行にモラルを求めるのは無理な時代になったのかもしれませんが、最近の銀行の営業部隊のモラルハザードは目を覆うばかりです。なぜか消費者金融会社に厳しく銀行には優しい金融庁は相変わらず何もしませんが、このままでは将来、金融庁の不作為が問われることになりそうです。現在進行中のモラル無き銀行貸出の3つの事例について考えます。


個人向け融資/問われる金融機関のモラル
http://www.kahoku.co.jp/editorial/20170813_01.html


モラル無き銀行貸出・住宅ローン

 

首都圏で実際に配られていた大手地方銀行新築マンション住宅ローン勧誘のチラシは、以下の内容となっています。「頭金0円・借入金3,000万円~・変動金利0.6%・借入期間40年・返済月額50,000円前後・ボーナス払い150,000円前後」
そもそも、マンションや一戸建てなどの住宅を頭金0円で買うのは邪道です。
できれば3割程度の現金を貯めてからローンを申し込むのが正しいローンの使い方で、
若い夫婦が新築マンションを気に入り頭金0円で衝動買いするのを諫めるのが銀行マンの役割だったのではないでしょうか?
それを、不特定多数の人が見ることが前提である営業勧誘用のチラシに於いて、「頭金0円・借入金3,000万円~」などと強調するのは行き過ぎです。

しかも、このチラシには変動金利0.6%・借入期間40年と書かれており、ありったけの材料を動員して何とか返済金額を少なく見せようとする営業姿勢がアリアリです。
将来、現在のマイナス金利レベルより金利が上がることは間違いありませんから、変動金利の場合は金利が上がり毎月の返済金額が増加する恐れがあります。
この点だけでも見る人が見れば、モラルの無い銀行が作ったチラシであることが一目で解ります。これでは、銀行が自己破産の種まきをしているのと同じで、将来、銀行が自己破産の責任を追及されても仕方ありません。


モラル無き銀行貸出・不動産融資

 

マイナス金利下で不動産融資が増え不動産が値上がりすることは予想されたこととは言え、最近の不動産融資の増加トレンドは異常で既にバブル期を上回っています。
日銀が発表した「貸出先別貸出金」によりますと、2016年の金融機関による不動産融資は前年を15.2%上回る12兆2806億円で1977年以来で過去最高となりました。2017年もそのトレンドは続いていると思われます。

この不動産融資の中で特に問題がありそうなのは、賃貸アパート・マンション向けのローンです。つまり、銀行と不動産会社が組んで個人の土地持ち小金持ちに対して、ローンを組んで賃貸アパート・マンションを建てさせるビジネスです。中には最初の数年間は賃貸アパート・マンションの家賃保証をしてまで、ローンを組んで賃貸アパート・マンションを建てさせています。
一方で野村総合研究所によりますと全国の空家数は、2018年に全国で1,000万戸を超え2022年に1,400万戸・2033年には約2,150万戸へ増加するとのことです。
つまり、不動産業者の家賃保証が無くなる10年後は全国の空家数は現在の5割増し以上で、古くなった賃貸アパート・マンションに入る人は激減するでしょう。

そして、もう1つ問題なのが、これらの賃貸アパート・マンション向けのローンが劣後ローンであることです。本来、ノンバンクなどが担うべき劣後ローンにまで銀行が領空侵犯している結果、審査基準の引き下げ競争が銀行とノンバンクの間で行われ、本来、審査をパスできない人まで融資を受けているのが現状です。結果的にリーマンショック日本版のような不良債権の種を増やしているのが現実の姿で、ここにも銀行のモラル無き融資姿勢が見え隠れします。


モラル無き銀行貸出・銀行カードローン

 

言うまでも無くモラル無き銀行貸出の3つ目は銀行カードローンです。2010年3月に於ける銀行カードローン融資残高は約3兆2,000億円でしたが、6年後の2016年3月には約5兆6,000億円へ1.75倍増加しました。この突出した銀行カードローン融資残高の伸びは、
金融庁消費者金融会社などに総量規制を課した背景があるとは言え、通常の営業姿勢で成し遂げられる数字ではありません。

6年間でカードローン融資残高を1.75倍に増やしたということは、平均すると毎年30%近く融資残高を伸ばした計算になります。営業経験のある人なら解ることですが、どんなに追い風が吹いていたとしても毎年3割の実績を伸ばすことは容易ではありません。
何とか1~2年はできても6年連続で毎年3割伸ばすのはトップセールスマンしかできないことです。つまり、それができたということは営業現場では相当無理を強いられている表れで、恐らく末端の営業現場ではモラルのモの字も無い筈です。
いずれにしても、上記の3つのモラル無き銀行貸出で被害を被るのは企業ではなく一般の個人です。このまま放置すれば数年後に自己破産が続出し、銀行の営業姿勢と金融庁の不作為が問われることになるでしょう。

 

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