借金を考察するブログ

「債務整理の森」の執筆担当が借金ニュースについて考察するブログ

長期の住宅ローンは危険だと言うこれだけの理由

株価は先見すると言いますが日経平均株価は6月の20,318円の年初来高値をピークに既に4%も下落しています。つまり、東京株式市場はとっくに「アベノミクス相場」に見切りを付け下げ相場に入っていますが、不動産市場、特に、首都圏のマンション市場は未だ活況を保っています。
現在、マンションの買手は長期の住宅ローンを組む場合が多いと言いますが、将来的に長期の住宅ローンを完済できる人は何割いるのでしょうか?長期の住宅ローンに潜む先行きの問題点を探ります。


「年金75歳受給時代」の最大の恐怖は「住宅ローン破産」
https://www.moneypost.jp/183504


東京オリンピックの後に誰がマンションを買うのか?

 

東京は都心再開発・ホテル・マンションの建設ラッシュで建設業界では人手不足が際立っています。また、右肩上がりの訪日外国人に支えられて都心のホテルは予約もままならない状況です。更に、首都圏のマンション市場も過熱感を帯びながら売手市場が続いています。
マンションの買手の中心である40代前後のビジネスマンファミリーは、長期の住宅ローンを組んで高いマンションに飛びついています。普通に考えれば東京オリンピックまでは何とか景気は持ちそうですが、果たして東京オリンピックの後は大丈夫なのでしょうか?特に、東京オリンピックの後に「一体誰が今より高い価格でマンションを買うのか」、という素朴な疑問が沸き起こります。


リオデジャネイロもロンドンもオリンピック後に景気後退を迎えている

 

2012年ロンドンオリンピックも2016年リオデジャネイロオリンピックもそうでしたが、景気のピークはオリンピックの前に訪れています。オリンピックの1~2年前に株価→不動産という順序で景気のピークが訪れ、オリンピックの後は「祭りの後」の様な景気後退局面が続いています。

特に、ブラジルのオリンピック後の景気後退は凄まじく、ブラジル日本商工会議所によりますと「1948年以降では最悪の経済リセッション」に入ったと評しています。
例えば、2016年のGDP伸び率は-3.6%・一般家庭消費は-4.2%・サービス部門のGDP伸び率は-2.7%・鉱工業部門のGDP伸び率は-3.8%、新車生産台数は370万台(2013)⇒220万台(2016)という惨憺たる状況です。

社会的なストックの厚みが違う日本経済はここまでガタガタになることは考えられませんが、日本は先進国最悪の財政赤字問題を抱えています。
安倍政権では経済最優先ということで歳出削減は全く行われておらず、財政赤字問題は先送りされたままです。天下りや公務員給与削減などの行政改革や岩盤規制改革はお題目だけで、実質的には何も行なわれていないのと同じです。その結果、国の借金である財政赤字は増え続けています。


「国の借金」は2016年9月末で1062兆5745億円に対して家計の金融資産残高は1800兆円

 

2016年9月末現在で「国の借金」である財政赤字の総額は1062兆5745億円に達し、老若男女国民1人あたり837万円にのぼる借金を抱えています。つまり、夫婦子供2人の平均的な家庭で3,348万円の借金という計算です。加えて、個人の住宅ローン残高は増え続け、平成25年度末時点の住宅ローン利用者数は915,594件で半年で2万件~34,000件の人が新たに長期の住宅ローンであるフラット35を申し込んでいます。
つまり、住宅ローンを抱える世帯は住宅ローンに加えて、目に見えない夫婦子供2人の平均的な家庭で3,348万円の借金を抱えていると言っても過言ではありません。

一方で日銀が発表した資金循環統計によりますと2016年末の家計の金融資産残高は1800兆円となり、4四半期ぶりに過去最高を更新しました。
2015年末と比べ0.9%(17兆円)増え現在の統計で遡れる2005年以降で過去最高となっています。従って、国は時間を掛けて様々な言い訳をしながら、「国の借金」1062兆を家計の金融資産残高1800兆円で埋め合わせる算段です。
また、企業の金融資産も1101兆円ありますから、消費増税や新たな課税を考え出して何とか「国の借金」を埋め合わせる筈です。


「年金75歳受給時代」

 

更に、国が長期的に考えているのは年金給付の実質的な削減です。
年金財政は国の財政とは別会計ですが、年金が足りない部分は税金で補てんする訳ですから国民から見れば同じ会計でもあります。現在、国の社会保障費は何もしなくても年間1兆円程度増える構図となっています。老人が増え若者が減っているから当然のことですが、このままでは国の財政も年金財政も持ちません。

そこで、現在の年金65歳受給を段階的に引き上げることになりますが、現在の予定よりも徐々に早めて行かなければならない筈です。その結果、東京オリンピックが終わり景気が後退局面に入って暫くすると、「年金75歳受給時代」を迎えているかもしれません。長い住宅ローンを組んで最後は年金で返済と考えているかもしれませんが、なかなか年金の受給が始まらず当てが外れることになります。
その様な経済状況で不動産も下がっていると、マンションを中古で売ることもできず老後になり「住宅ローン破産」という悲惨な結末を迎えるかもしれません。

住宅ローンはリスクテイクです
http://realtor-readyabooks.hatenablog.com/entry/2017/02/20/194232