借金を考察するブログ

「債務整理の森」の執筆担当が借金ニュースについて考察するブログ

お金の運用は自己責任で行うという当たり前の原則

「投資詐欺」を行なった上に無資格で自己破産を勧め報酬を貰った投資グループの一味を、詐欺と弁護士法違反(非弁行為)罪で都内の弁護士が警視庁に告発状を提出しました。この事件は「投資詐欺」でお金を騙し取った投資グループが、無資格で自己破産を勧め報酬を貰うとダブル詐欺的な事件と見られます。事件の顛末(てんまつ)と問題点を考えます。


投資詐欺疑惑で非弁行為 無資格で弁護士業務、告発へ 自己破産を勧め報酬
http://www.sankei.com/affairs/news/170727/afr1707270004-n1.html


「投資詐欺事件」と「非弁事件」の顛末(てんまつ)

 

まず、「投資詐欺事件」の疑いがあるのは、「銀行よりも高配当」等と勧誘した投資グループが、顧客に借金をさせて総額約60億円を集めたということです。
しかも、この投資グループは投資グループの一味とみられる弁護士事務所職員の男性が弁護士資格が無いのを知りながら、グループの顧客らに自己破産を勧め弁護士の「成功報酬」や「経費」名目で数十万円の報酬を受け取っていた疑いがあります。
つまり、同グループは「投資詐欺事件」で保有資金だけではなく、カードローンを作らせて投資資金を作らせていました。
その上、顧客に自己破産を勧め弁護士になりすました一味の男が弁護士報酬を騙し取っていました。一味の男は複数の弁護士事務所の名刺を持ち歩き弁護士資格が必要な法律相談などを行っていたと見られ、告発した弁護士は「この男性だけでなく名刺を持たせていた弁護士らにも責任がある」と話しています。
この一連の事件にはいくつもの問題点が潜んでいますので、以下でポイントを指摘していきます。


世の中に有利な運用話は無いと考えた方が良いのが現実

 

現在の世界的な低金利の金融環境に於いては、基本的にリスクの無い「儲け話」は無いと考えるべきです。現実には様々な運用手法を駆使しても、ノーリスクで得られるリターンは年率1%~3%が限界です。仮にノーリスクで得られるリターンが年率5%~10%という金融商品があるとすれば、恐らくその金融商品は詐欺的な商品であると断言できます。
百歩譲ってノーリスクで得られるリターンが年率5%~10%という金融商品があるのならば、どうして自分のお金だけを運用しないのでしょうか?本当に良い商品であればコッソリ自分だけで運用するのが人間の心理です。つまり、有利な運用話と称して人に勧めること自体が相当怪しいのです。

勿論、リスクを覚悟すれば高いリターンを狙える商品もありますが、リスクとリターンは時計の振り子の様なものでリスクが無くリターンが高い商品は有り得ません。
現在、リスクを覚悟の上で世界最高水準のヘッジファンドで運用すれば年率30%も夢ではありませんが、マイナスになる年もありリターンが保証されている訳ではありません。しかも、コネかお金が無ければ、その様な世界最高水準のヘッジファンドに連絡することさえ不可能です。その様な中で今回の「銀行よりも高配当」等と勧誘した投資グループは、専門家が見れば詐欺丸出しの勧誘なのです。


カードローンは人に勧められて作るものではない

 

今回の詐欺グループに限らず、カードローンを作ることを勧める人は信用しない方が良いでしょう。カードローンを作れば必ず返済しなければなりません。その上で借りてまで払えという人は身勝手人であることは間違いないからです。
そもそも、カードローンを作らなければ払えない物は払わない方が良いに決まっています。カードローンの金利は少なくとも年率10%前後と高い金利ですから、年率10%以上で運用できる商品など存在しない訳ですから。


自己破産も人に勧められて行うものではない

 

そもそも、借りたお金は返すのが当たり前の話です。この当たり前のことをしない自己破産は安易に行うものではありません。何年間も苦しみ抜いた上で最後の最後の手段として仕方なく選ぶ手段なのです。従って、自己破産は少なくとも人に勧められて安易に行う様な次元の手段ではありませんし、逆に言えば人に自己破産を勧める人を信用しない方が良いのです。まともな弁護士は決して自己破産を勧めたりはしません。相談者がお願いして初めて「それでは仕方ありませんね」となるのです。


名刺だけで弁護士と思い込むのは危険な世の中

 

弁護士と言えども名刺だけで信用するのは危険です。弁護士の名刺には必ず携帯番号以外の事務所の電話番号が記されています。名刺を貰ったら何かの理由を見つけて確認電話をするべきです。或は、弁護士費用を払う時には「事務所にお持ちします」などと言えば良いのです。
弁護士は自分の事務所に来て貰う方が時間的にも楽ですから、「事務所にお持ちします」という申し出を断ることはありません。もし、「事務所にお持ちします」という申し出を断る場合は怪しいと思った方が良いでしょう。いずれにしても、今回の事件が報道されている通りだとすれば、被害者は余りにも無防備で人を信ずることしか知らない無垢な人だったと感じます。

 

自己破産した生活を覗き見る
http://surftrip.hatenablog.com/entry/2017/07/05/100000