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「債務整理の森」の執筆担当が借金ニュースについて考察するブログ

銀行カードローン営業は過剰融資の温床

銀行カードローンに対する批判が強まっていますが、今度は大手銀行や地方銀行がカードローンの融資拡大を支店や行員の評価対象にしていることが解りました。
銀行カードローンのモラルハザードはそこまで来ているのかという感じですが、長い目で見ると銀行が自分の首を絞めていることは明白です。まずは、カードローンの融資拡大が支店や行員の評価対象になっている実態を探ります。


カードローン、大手銀などが行員評価に 過剰融資の恐れ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170712-00000021-asahi-bus_all
http://www.asahi.com/articles/ASK7C454BK7CULFA00R.html


6割の銀行がカードローンの口座数や融資額の増加を評価対象としている現実

 

6月中旬に朝日新聞はカードローンを扱う大手銀行5行と全国地方銀行協会に加盟する64行の計69行に、書面でカードローンについての調査を行いました。
調査には69行中49行が回答し、うち29行がカードローンの口座数や融資額の増加額を支店や個人の評価対象としていると回答しました。これは回答した銀行の約6割に当たります。また、カードローンの口座数や融資額の増加を支店や個人の評価対象としていると回答した銀行の内、17行が支店の評価を対象にしていると回答し5行は支店と個人の両方の評価の対象になっていると答えています。
これは実質的にカードローンの口座数や融資額の増加額が、支店や営業マンにとり「ノルマ」となっていると考えられます。「ノルマ」になれば数字をトコトン追求するのが営業マンの本能です。


支店や個人の収益のノルマも厳しく追及されている

 

上記の調査結果は具体的にカードローンの口座数や融資額の増加を評価対象としている現実を物語りますが、一方で各銀行に於いては、以前から支店や個人の収益のノルマが厳しく追及されるのは当たり前のことです。
ゼロ金利政策からマイナス金利政策に突入した現在の金融環境の中で、銀行が収益を上げるのは益々難しくなっています。その中で利ザヤが取れるカードローンは最も収益性が高い金融商品なのです。その結果、支店や個人の収益のノルマが厳しく追及されると、現場では必然的にカードローンの営業を強化するのは無理もありません。
つまり、上記の調査でカードローンの口座数や融資額の増加を評価対象としていないと回答した銀行の中にも、収益を追及された結果、現場が手っとり早いカードローンの営業強化に走ることも十分に考えられることなのです。


銀行の営業現場はもっとドライ

 

朝日新聞の調査で6割の銀行がカードローンの口座数や融資額の増加額を支店や個人の評価対象としていると回答しましたが、銀行の営業現場はもっとドライにカードローン営業を推進している筈です。通常、新聞社の調査に対応するのは本店の広報部などの管理部門です。ところが、銀行でも証券でも大手金融機関に於いては、本店と支店や管理部門と営業部門は少なからず対立の構図の中にいます。
つまり、本店管理部門がカードローンの口座数や融資額の増加額を支店や個人の評価対象としていると認めたということは、支店の営業現場に於いてはもっとドライにカードローンを取り扱っていることが想像されます。
恐らく、支店の営業現場の営業マンたちは、カードローン営業は自分たちのノルマをこなすための手段としか考えていない可能性が高いと言えます。その様な現場にモラルを説いても効果は期待できません。モラルを説くよりもノルマを減らすことを優先すべきだからです。つまり、この問題を根本的に解決するには、金融庁が銀行に規制を掛けるなどのトップダウンの強制力が必要なのです。


金融庁の参与に三井住友銀行の高橋精一郎元副頭取が就任したことの意味

 

このほど金融庁の参与に三井住友銀行の高橋精一郎元副頭取が就任しました。
実は、高橋氏は加計学園の加計孝太郎理事長と同じく安倍首相の米国留学時代に知り合った親友と言われており、安倍首相と3人で食事やゴルフを楽しむ仲間と言われています。この様な微妙な時期に何故、高橋氏を金融庁の参与に任命したのかは定かでありませんが、安倍首相が知らない人事である筈はありません。
安倍首相が任命したのか、少なくとも事後承諾したことは間違いないと考えられます。

つまり、銀行カードローン問題を解決するには金融庁が銀行に規制を掛けるなどの強制力が必要なのですが、この様な時期にメガバンクの一角である三井住友銀行の元副頭取まで勤め上げた人物をどうして金融庁の参与に任命するのでしょうか?
国家公務員の幹部人事に全く意味のない人事は無いと言われていますので今回の金融庁人事にも意味がある筈で、少なくとも金融庁が銀行に不利な規制を掛ける時期は先に延ばされた気がします。何故なら、高級官僚お得意の忖度が働き、金融庁メガバンクにマイナスになる政策を打つ筈が無いからです。

 

銀行カードローンの審査基準見直しが行われる?総量規制からの逃げ道になっていた時代は終わりです
http://www.cashing-hikaku.jp/oyakudachi/ginkou-cardloan-shinsakijun-minaoshi/