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カードローン事業だけがグループ内で重複しているのは何故?

三菱UFJフィナンシャル・グループ三井住友フィナンシャルグループの主な企業を見ますと、業種ごとに見事なまでに業務の棲み分けが行われています。しかしながら、カードローン事業だけは中核企業であるメガバンク消費者金融会社がグループ内に共存しています。どうしてカードローン事業だけがグループ内で重複しているのでしょうか?その理由を以下で探ります。


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三菱UFJフィナンシャル・グループ三井住友フィナンシャルグループの主な企業

 

両グループの主な企業は中核となるメガバンクを筆頭に見事なまでに業務の棲み分けが行われています。まずは以下の両グループに属する主な企業一覧を参照下さい。
例えば、三菱UFJフィナンシャル・グループの「銀行」で三菱東京UFJ銀行中京銀行は国内銀行業務という点では同じですが、首都圏に強い三菱東京UFJ銀行と名古屋圏が強い中京銀行として棲み分けされています。
また、「証券」でも一見、三菱UFJモルガン・スタンレー証券モルガン・スタンレーMUFG証券三菱UFJモルガン・スタンレーPB証券、カブドットコム証券が競合している様に見えますが、総合証券・海外営業に強い証券・プライベートバンキングが強い証券と棲み分けされています。
同様に三井住友フィナンシャルグループに於いても一見、競合する様に見える企業も、
細かく見ると上手く棲み分けされていることが解ります。

 

 

三菱UFJフィナンシャル・グループ主なグループ企業
「銀行」
三菱東京UFJ銀行
ユニオン・バンク
アユタヤ銀行
セキュリティバン
中京銀行
「信託銀行」
三菱UFJ信託銀行
「証券」
三菱UFJ証券ホールディングス
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
モルガン・スタンレーMUFG証券
三菱UFJモルガン・スタンレーPB証券
カブドットコム証券
「リース」
三菱UFJリース
東銀リース
「調査・コンサルティング
三菱UFJリサーチ&コンサルティング
三菱アセット・ブレインズ
三菱UFJトラスト投資工学研究所
「システム」
三菱総研DCS
三菱UFJインフォメーションテクノロジー
三菱UFJトラストシステム
MUS情報システム
「資産管理」
日本マスタートラスト信託銀行
「資産運用」
三菱UFJ国際投信
MU投資顧問
「ウェルスマネジメント」
三菱UFJウェルスマネジメント証券
三菱UFJ個人財務アドバイザーズ
「外貨両替」
東京クレジットサービス
消費者金融会社」
アコム
「カード・信販
三菱UFJニコス
菱信ディーシーカード
ジャックス
ジャルカード
東京クレジットサービス
ファイナンス
日本住宅無尽
「不動産」
三菱UFJ不動産販売
「債権回収」
エム・ユー・フロンティア債権回収

 

 

三井住友フィナンシャルグループ主な企業
「銀行」
株式会社三井住友銀行
株式会社関西アーバン銀行
株式会社みなと銀行
欧州三井住友銀行
「信託銀行」
株式会社SMBC信託銀行
「カード・クレジット」
三井住友カード株式会社 
株式会社セディナ
消費者金融会社」
SMBCコンシューマーファイナンス株式会社
システム開発,情報処理業務」
株式会社日本総合研究所
「証券」
SMBCフレンド証券株式会社
SMBC日興証券株式会社
三井住友銀行(中国)有限公司
「信用保証」
SMBC信用保証株式会社
「投融資業務」
SMBCキャピタルマーケット会社
「リース業務」
三井住友ファイナンス&リース株式会社
住友三井オートサービス株式会社
投資運用業務」
大和住銀投信投資顧問株式会社

 


カードローン事業だけがメガバンクと重複している

 

ところが、消費者金融事業だけは両グループともに、中核のメガバンクの業務と系列の消費者金融会社の業務が完全に競合しています。例えば、三菱UFJフィナンシャル・グループでは中核の三菱東京UFJ銀行のカードローン事業と、「消費者金融会社」のアコムが完全に競合しています。
両社ともに全国展開で個人向け無担保のカードローン事業を行なっているからです。
また、三井住友フィナンシャルグループに於いても、中核の株式会社三井住友銀行のカードローン事業と「消費者金融会社」のSMBCコンシューマーファイナンス株式会社の業務が完全に競合しています。


カードローン事業だけがグループ内で重複している理由は何なのか?

 

結論から述べさせて頂きますと、カードローン事業だけがメガバンクのグループ内で重複している理由は、消費者金融会社からメガバンクへの利益の付け替えに他ならないと考えられます。ここ数年、三菱UFJフィナンシャル・グループ三井住友フィナンシャルグループの業績は高水準を維持しながらも、伸び悩み苦戦してきたことは否めません。
その中で、特に、グループ中核のメガバンクである三菱東京UFJ銀行三井住友銀行の業績は、企業向け融資の伸び悩みと国債を始めとする債券運用益の減少で間違いなく伸び悩んでいます。その様な環境下でカードローン事業は、大きな利幅が約束されたラストリゾートとも言える事業分野です。

一方で消費者金融会社は過払い金返還請求の嵐の中で表立ってカードローン事業を強化できない状況でした。その様な中で「渡りに船」だったのが、消費者金融会社に対して2010年から実施された貸金業法改正による総量規制でした。
そこで、両グループはメガバンクのカードローン事業を強化し、消費者金融会社が失った部分を取り戻す戦略に出た訳です。
ところが、ここに来て銀行カードローンだけが突出して伸び過ぎとなり、銀行カードローンに批判が集中しています。何事もやり過ぎると叩かれるのが日本社会の特徴です。従って、近い将来、両グループはメガバンクのカードローン事業から撤退し、
個人向け無担保カードローン事業は傘下の消費者金融会社に一本化することになると予想します。両グループのメガバンクでは個人向け無担保カードローン事業に代わり、
金利で限度額の大きい新たな個人向けフリーローンを開発する筈です。

 

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