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借金を考察するブログ

「債務整理の森」の執筆担当が借金ニュースについて考察するブログ

銀行カードローンに見る大き過ぎる預貸金利差

基本的に銀行は集めた預金を貸出に回しその預金金利と貸出金利の差である預貸金利差が、銀行の収益となるビジネスモデルを取っています。
したがって、当然のことながら、預金金利が下がれば貸出金利も下がるのが道理で、
ゼロ金利の最中、企業向け貸出金利や住宅ローン金利は預金金利の下げに連動して史上最低の低金利状態となっています。
ところが、銀行カードローンの金利については、この様な理屈が全く通じない様で銀行カードローン金利は実質的にはほとんど下がっていません。どうして銀行カードローン金利は下がらないのか、或は、下げなくても良いのか考えます。 


消費者金融を上回る貸付総額 銀行カードローンの落とし穴
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/204402/1


メガバンクの企業向け貸出金利と住宅ローン金利の現状

 

一般的に大企業向けの貸出金利は個別契約となりますので、メガバンクは大企業向けの貸出金利を公表している訳ではありません。
そこで、銀行全体の企業向け貸出金利を見ますと、年率1.50%未満の金利が全体の4分の3を占めている模様です。その中で大企業向けが中心となる都市銀行の貸出金利の平均は0.50%前後で、地方の中堅企業向けが中心となる地方銀行の貸出金利の平均は1.16%前後となっています。また、中小企業向け融資専門の日本政策金融公庫の貸出金利は、年率1.21%~1.50%(5年~20年)となっています。
したがって、最も低い大企業向け最優遇貸出金利が年率0.50%前後、一般企業向け貸出金利が年率1.16%前後、中小企業向け貸出金利は年率1.21%~1.50%程度と見られ十分にゼロ金利政策の恩恵を受けていると言えます。


メガバンク住宅ローン金利の現状

 

また、メガバンクの住宅ローン金利は最大手の三菱東京UFJ銀行のプレミア住宅ローン金利を見ますと、固定金利3年の場合は年率0.55%で固定金利10年の場合も年率0.70%と企業向け貸出金利と同様に十分にゼロ金利政策の恩恵を受けていると言えます。
また、三井住友銀行の住宅ローン金利は変動金利型から固定金利特約型10年までいくつかのタイプがありますが、金利は年率で0.625%~1.50%となっており十分にゼロ金利政策の恩恵を受けていると言えます。         
同様にみずほ銀行住宅ローン金利は変動金利が年率0.625%~1.075%で、固定金利は年率0.70%~1.60%(2年~20年)で、やはり、十分にゼロ金利政策の恩恵を受けていると言えます。 


メガバンクのカードローン金利の現状

 

一方、メガバンクのカードローン金利は以下の通りです。
三菱東京UFJ銀行カードローン「バンクイック」金利年率で1.8%~14.6%、
三井住友銀行カードローン金利年率で4.0%~14.5%、
みずほ銀行カードローン金利年率で3.0%~14.0%となっています。
一応、各行とも同様に下限金利は年率1.8%~3.0%と十分にゼロ金利政策の恩恵を受けている様に見せていますが、上限金利は年率14.0%~14.6%とそれほど下がっていないのが現状です。しかも、利用者数が最も多い100万円以下の適用金利は、上限金利か上限金利に近い金利が適用されています。
つまり、一般的なカードローン利用者はカードローン金利の引き下げの恩恵を殆ど受けていないのが現状で、普通預金金利が0.001%の中でカードローン金利が14%としますと、カードローン金利は実に普通預金金利の14,000倍の金利を取っていることになります。


メガバンクのカードローンのコストは?

 

もともと、個人向けカードローンは無担保で保証人も不要ですから、銀行のコストが高いのでカードローン金利も高いという理屈です。
そこで、ざっくりメガバンクのカードローンのコストを探ってみますと、まず、貸倒に備えた貸倒引当金を費用として積み立てなければなりません。一般的に貸倒引当金の法定繰入率は相手先により0.3%~1.3%となっています。

2つ目のコストはメガバンクが保証会社に払う保証料です。
現在、メガバンクのカードローンの保証は全て消費者金融会社系の保証会社が保証しており、メガバンクは融資額の1%程度の保証料を支払っていると考えられます。
この保証料はカードローン金利の中に上乗せされて含まれていますので、別途、利用者が支払う必要はありません。

3つ目のコストはメガバンクのカードローン業務に関わる人件費や固定費などの販売管理費です。メガバンクの業務純益に占める販売管理費の比率を見る必要がありますが、
ここでは一般的な30%という数字を考えておきます。
したがって、ざっくりメガバンクのカードローンのコストを考えた場合、総コストは多く見積もっても32%前後と考えられます。つまり、カードローン金利を14%と考えますと、その32%に相当する4.4%程度がコストで残りの9.6%程度が利益と考えられます。


3メガバンクの前2017年3月期純利益予想合計は2兆1,500億円

 

一方、前2017年3月期純利益予想は三菱UFJフィナンシャルグループが連結ベースで8,500億円の黒字予想、三井住友フィナンシャルグループは連結ベースで7,000億円の黒字予想、みずほフィナンシャルグループは連結ベースで6,000億円の黒字予想で合計2兆1,500億円の黒字予想となっています。
3メガバンクともにゼロ金利政策の中で預貸金利差が縮小し厳しい減益決算と言いながらも、各種手数料収入や投資銀行関連業務の収入などで高水準の利益を確保していると言えます。


メガバンクのカードローン業務は儲け過ぎ

 

ここまで述べてきました様にゼロ金利政策の中で企業向け貸出金利や住宅ローン金利は十分に下がっていますが、実質的なカードローン金利は殆ど下がっていません。
カードローン金利で大きく下がっているのは融資額が500万円を超える部分の適用金利だけです。果たして、メガバンクのカードローンで500万円のキャッシングを利用する顧客が、全体の何パーセントいるというのでしょうか?
カードローン利用者の殆どは100万円以下のキャッシングを利用する顧客で、100万円以下のキャッシングの適用金利は14%前後と高止まりしています。
一方で3メガバンク合計で前2017年3月期純利益予想合計は2兆1,500億円の黒字です。
3メガバンクは早急に100万円以下のカードローン適用金利を引き下げるべきです。

 

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