読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

借金を考察するブログ

「債務整理の森」の執筆担当が借金ニュースについて考察するブログ

既に銀行カードローンは法令違反の疑いがある

銀行カードローンが貸金業法の総量規制の対象外であることから銀行カードローンの融資残高は増え続け、一部で顧客が多重債務に陥り社会問題化しています。
これに対して銀行業協会は自主規制として、顧客の融資総額を年収の3分の1に抑えるなどの対策を打ち出しています。しかしながら、一部の銀行のカードローンに対する取り組み方は、既に法令違反の疑いがあるという意見も出てきました。


銀行カード融資 法令で膨張に歯止めを
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/opinion/editorial/2-0112983.html


銀行を規制する銀行法の目的は何だったのか?

 

改めて言うまでもないことですが、銀行法は銀行業務に関して規定する法律です。その銀行法の第1条には銀行法の目的が規定されています。
銀行法は「銀行の業務の公共性に由来する信用維持・預金者保護などと、金融の円滑のための銀行業務の健全・適切な運営を確保することを目的とする」とあります。
つまり、各銀行は銀行の業務の健全かつ適切な運営を期し、国民経済の健全な発展に資することが銀行法の目的と規定されています。


銀行を規制するもう1つの法律である金融商品取引法の目的は?

 

現在の銀行は預金や貸付業務だけではなく、投資信託国債などの有価証券の販売も行っています。そこで、それらの有価証券の販売を規制する金融商品取引法の目的は、次の様に規定されています。
金融商品取引法は「国民経済の健全な発展及び投資者の保護に資することを目的」としているとのことで、銀行の利用者保護ルールの徹底と利用者利便の向上が最も大事であることが解ります。つまり、銀行法金融商品取引法の最も重要な目的は、利用者・投資者保護と利便の向上・国民経済の健全な発展に資することです。
仮に、銀行が利用者・投資者保護と利便の向上・国民経済の健全な発展に貢献していないとすれば、既に銀行は銀行法金融商品取引法の精神や目的を逸脱していることになります。


現在の銀行が行っていること

 

現在、メガバンクや大手銀行が行っている次の様な行為は、果たして銀行法金融商品取引法の精神や目的を逸脱していないと言えるのでしょうか?
1つ目は銀行が貸金業者などに保証料を払い銀行カードローンの保証をさせていることで、実質的にカードローン審査の保証会社への丸投げを行なっています。
もちろん、銀行カードローンが焦げ付いたら返済を保証会社に肩代わりして貰える訳ですが、その様な現在の仕組みに問題は無いのでしょうか?
つまり、利用者は銀行カードローンを利用したつもりでも、実質的には貸金業者が融資しているのと同じで利用者保護や国民経済の健全な発展に貢献しているとは思えません。
2つ目はメガバンクや大手銀行が行っているカードローンの宣伝です。
カードローンの宣伝では「スマホで手続き完結」「銀行だから安心」など手軽さや安全性を強調する表現が目立ちますが、金利が高いことなどのリスクについては全く説明がありません。この点も利用者保護や国民経済の健全な発展を害している恐れが強いと考えられます。


金融庁は新たな制度の構築を急ぐべき

 

したがって、銀行が銀行法金融商品取引法の精神や目的を本当に守るつもりがあれば、まず、銀行カードローンの融資総額を利用者の年収の3分の1に抑える規定を作るべきです。また、殆どゼロに近いコストの資金を個人に貸し付けるカードローンに於いては、銀行カードローンの上限金利は年率7%で十分です。現在の年率14%~17%の上限金利は高過ぎであり儲け過ぎです。
また、金融庁は生活困窮者に低利で融資する新たな公的制度を作るべきで、年間で何千億円も出ているメガバンクの利益のほんの1%を回すだけで十分コストは出せる筈です。

 

銀行、カードローン抑制
融資上限下げ審査厳しく 多重債務問題に対応
http://www.nikkei.com/article/DGKKASDC28H2N_Z20C17A4EA3000/