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借金を考察するブログ

「債務整理の森」の執筆担当が借金ニュースについて考察するブログ

今後の住宅ローン金利は上がるのか下がるのか?

5月からの住宅ローン金利で大手銀行の対応が分かれています。
メガバンク三菱東京UFJ銀行は10年固定の住宅ローンの金利を年1.05%から0.7%に引き下げ、三井住友銀行は年1.05%から1%に、みずほ銀行も年0.9%から0.85%にそれぞれ引き下げます。
一方で、三井住友信託銀行は同じ10年固定の住宅ローンの金利を年0.55%から0.6%に引き上げ、りそな銀行も年0.95%から1%に引き上げ対応が分かれた形です。
今後、住宅ローン金利は上がるのか下がるのか解らなくなってきました。そこで、今後の住宅ローン金利について考えます。


大手銀行 住宅ローンの金利で対応分かれる
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170429/k10010965651000.html


住宅ローン金利の指標となる長期金利とは?

 

もともと、長期金利とは取引期間が1年以上の資金を貸し借りする際の金利を意味しますが、その中で最も代表的な指標金利は新発10年国債利回りとなっています。
理論的に長期金利の水準を決める3要素は「将来の実質経済成長率」と「将来の物価上昇率」と「政府債務への警戒に対する上乗せ分」と考えられ、長期金利は経済の体温計として常に市場が見る将来の景気の上げ下げを反映します。
ちなみに、直近 2017年4月27日の新発10年国債利回りは0.015%となっており、市場が将来の経済成長や物価上昇を折り込んでいるとは言えません。


住宅ローン変動金利の決め方

 

基本的に住宅ローンの変動金利政策金利によって決められます。その政策金利とは日本銀行が民間の銀行に融資する際の金利を意味しますが、 1999年のゼロ金利政策により現在は無担保コール翌日物政策金利の役割を果たしています。
つまり、日本銀行無担保コール翌日物金利の誘導目標を決めていますので、実質的に無担保コール翌日物金利政策金利となっています。
したがって、無担保コール翌日物金利が上昇した場合は連動して住宅ローンの金利が上がり、無担保コール翌日物金利が下落した場合は連動して住宅ローンの金利が下がる訳です。つまり、銀行は金利変動リスクを負わず、利用者が金利変動リスクを負っているのが住宅ローン変動金利ということになります。
銀行は日本銀行から借りた金利に上乗せした金利で住宅ローンを組めば良いだけです。


住宅ローン固定金利は基本的に国債金利と連動する

 

一方、住宅ローン固定金利は借入期間にわたり金利が固定されています。
したがって、無担保コール翌日物金利が上下しても、住宅ローンの金利は上げ下げすることはできません。その意味では変動金利は利用者がリスクを負っているのに対して、固定金利は銀行が金利変動リスク負っていると言えます。
ところが、フラット35は国が住宅ローン債権を保証していますから、利用者が返済出来なくなった場合は国が代わって銀行に弁済してくれます。つまり、銀行から見るとフラット35は国に対する貸付と同じですから、固定金利の住宅ローンの金利は10年国債金利に連動することになります。


どうなる今後の住宅ローン金利

 

したがって、今回、メガバンクが10年固定の住宅ローンの金利を引き下げ、三井住友信託銀行りそな銀行が10年固定の住宅ローンの金利を引き上げたということは、先行きの国債金利の動きに対する見方が分かれたことを意味します。
ただ、今回の10年固定の住宅ローン金利の上げ下げは将来の国債金利の動きを予想したものではなさそうで、もう少し目先的でテクニカル的な金利調整と考えられます。
というのも、現在の債券市場の状況を見ると、今後、国債金利の上昇が予想される様な局面ではありません。したがって、今後、継続的に住宅ローン金利が上昇する局面とは言えないと考えられます。

 

政府に逆らうと「住宅ローンの利子があがる」?ビッグデータで新型監視社会を目指す中国(高口)
http://kinbricksnow.com/archives/51995303.html