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3メガバンクがカードローン融資の自主規制を強化するというが本当だろうか? 

このところ世論の批判が強まる銀行カードローンですが、とうとう、3メガバンクが重い腰を上げ融資にかかわる自主規制を強化し始めたことが昨日、報道されました。
今回の3メガバンクの自主規制は果たして本気なのか、あるいは世論の批判をかわす目的のポーズだけなのか探ってみました。


3メガ銀、カードローン融資の自主規制を強化
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20170426-OYT1T50153.html


3メガバンクのカードローン融資の自主規制強化の内容は?

 

みずほ銀行は無担保カードローン融資額の上限を、利用者の年収の2分の1から3分の1に引き下げ規制を強化することを発表しました。つまり、みずほ銀行貸金業法貸金業者に対して課している総量規制と同等の規制を導入したことになります。
同様に最大手の三菱東京UFJ銀行も融資額の上限引き下げを検討しているとのことで、
三井住友銀行も現在の融資の審査を厳しくする方向で検討している様です。
仮に、メガバンク3行が貸金業法の総量規制と同等の自主規制に踏み切れば、他の大手銀行や地方銀行・信用金庫などに自主規制が広がる可能性が出てきました。
やはり、鍵は最大手の三菱東京UFJ銀行が融資額の上限引き下げを行なうか否かに掛かっています。もともと、三菱東京UFJ銀行は傘下に消費者金融会社大手のアコムを持つなど、カードローン事業に積極的に取り組んできました。
その最大手の三菱東京UFJ銀行が自主規制するとなると事情は異なるからです。


3メガバンクの今期の業績予想

 

3メガバンクの前2017年3月期の業績予想は高水準を維持しています。
最大手の三菱東京UFJ銀行の親会社である三菱UFJフィナンシャルグループの前2017年3月期の純利益は連結ベースで減益ながら8,500億円の黒字予想で、今2018年3月期の純利益は連結ベースで9,781億円の増益予想となっています。
また、三井住友フィナンシャルグループの前2017年3月期の純利益は連結ベースで7,000億円の黒字、今2018年3月期の純利益は連結ベースで同水準の黒字予想となっています。更に、みずほフィナンシャルグループの前2017年3月期の純利益は連結ベースで減益ながら6,000億円の黒字予想で、今2018年3月期の純利益は連結ベースで5,649億円の黒字予想となっています。
つまり、各メガバンクともにゼロ金利政策に苦しみながらも、5,000億円から9,000億円という大きな黒字を計上しているのです。


カードローンの金利を半分にしても十分にやっていける水準

 

上記の通りメガバンク3行の親会社は、ゼロ金利政策に苦しみながらも高水準の純利益を確保しています。例えば、最大手の三菱UFJフィナンシャルグループを例に取りますと、同社の連結ベースの最高利益は経常利益・純利益ともに2015年3月期が最高で、それぞれ1兆7,130億円・1兆337億円の利益でした。
つまり、前2017年3月期の純利益8,500億円はその82%の水準に相当しますので、ゼロ金利政策に苦しみながらも現在も業績的には全く問題の無い水準を維持していることになります。したがって、思い切ってカードローンの金利を半分にしたとしても、全体の業績に与える影響は軽微です。


日本最大の総合金融グループが模範を示すべき

 

そもそも、三菱UFJフィナンシャルグループは三菱東京UFJ銀行三菱UFJ信託銀行三菱UFJ証券ホールディングス三菱UFJリース三菱UFJニコスなど主要中核5社を中心とした総合金融グループです。しかも、グループ各社は各業界のリーディングカンパニーであることは間違いありません。
この様な日本最大の総合金融グループが傘下の三菱東京UFJ銀行の一部門であるカードローン事業に於いて、批判を浴び続けるのは得策とは言えません。
そこで、日本最大の総合金融グループとしての模範を示すべきではないでしょうか。
少なくとも三菱東京UFJ銀行本体では高金利のカードローンを廃止し、傘下のアコムにカードローン分野を集中することもできる筈です。現在は同じグループ内に三菱東京UFJ銀行本体のカードローンとアコムのカードローンが競合状態です。

そこで例えば、三菱東京UFJ銀行本体ではリーズナブルな年率5%程度の金利のカードローンだけに絞ってみることも考えられます。
「現在でもやっている」と言われるかもしれませんが、最も件数の多い100万円以下のカードローンの実質金利は10%前後の金利も少なくない筈です。
この最も高い金利が適用されている100万円以下のカードローンの実質金利を年率5%程度に引き下げても、三菱東京UFJ銀行や親会社の三菱UFJフィナンシャルグループの業績は微動だにしないと考えられます。
仮に、その様な事が実行できれば、今まで高金利を嫌ってカードローンを敬遠していた層の人達が新たにカードローンを利用するかもしれません。三菱UFJフィナンシャルグループの大英断を期待したいものです。

 

銀行カードローン、高額融資 80行「年収3分の1超」
http://www.asahi.com/articles/ASK4N5QMTK4NULFA030.html