最近の住宅ローンには優待や特典が付くとのことで、調べてみますと銀行やモーゲージバンクの住宅ローンに様々な優待や特典が付くことが解りました。高金利時代には考えられないゼロ金利時代の現象なのでしょうか?本項では住宅ローンを取り巻く昨今の状況について考えます。
住宅ローン 低金利時代の戦略 契約者に多彩な優待 http://www.sankei.com/life/news/170417/lif1704170011-n1.html
こんなにある住宅ローンの優待や特典
現在は気が付かないうちに住宅ローンに優待や特典が付く時代になっています。
まずは、以下の住宅ローンを取り扱う銀行やモーゲージバンクの住宅ローン優待・特典を見てみましょう。
当然のことですが、住宅ローンを決めるには金利・固定か変動か・貸出上限金額・期間などの住宅ローンスペックが最も重要です。また、利用する金融機関は信用や愛着の持てる銀行やモーゲージバンクであることも大事です。そして、それらに殆ど違いが無い場合に、初めて住宅ローンの優待や特典が考慮の対象になる筈です。
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金利引き下げ競争は限界に
「アベノミクス」の景気対策の一環として日銀はマイナス金利政策を推し進めていますが、このマイナス金利政策によって住宅ローンの金利は歴史的な超低金利水準を記録しています。例えば、10年固定型住宅ローンの最優遇金利が年1%を下回る水準まで下がり、マンションや住宅を購入する人や既に住宅ローンを組んでいる人の借り換え需要が増えています。
一方で、銀行やモーゲージバンクの住宅ローン金利引き下げ競争は、下げる余地がないほどの臨界点に達しています。その結果、大手都市銀行や大手地方銀行の間の体力勝負やネット銀行間の金利引き下げ競争から、金利以外の付随サービスや独自の特典を設けることに競争のポイントが移りつつあります。
現在の住宅ローンの優待や特典競争は、その様な背景があることは間違いありません。
住宅ローン本来のメリットで判断した方が良い
言う間でもありませんが、住宅ローンは銀行やモーゲージバンクとの長い付き合いが前提になります。10年の住宅ローンは短い部類で20年・30年の住宅ローンが当たり前です。したがって、選んだ銀行やモーゲージバンクは、その間に経営破綻などが有り得ない堅実な経営を継続できる企業であることが望まれます。
1990年代後半の金融危機に於いて、私達は大手銀行や大手生命保険会社や大手証券会社の経営破綻を経験しました。
もしも、住宅ローンを借りた銀行が経営破綻すると住宅ローン債権が他の金融機関に渡り、利用者の都合は聞かれることなく次の金融機関が決められます。
そうなると、最初に契約した金利などの諸条件が守られるのかなどの不安も出てきます。その意味で住宅ローンの銀行やモーゲージバンク選びは慎重に行う必要があります。
また、目先の金利ばかりに目を向けず、固定金利が良いのか変動金利が良いのかも慎重に検討するべきです。現在の金利水準から考えると、当初の返済額は多少増えますが固定金利が長い方が有利だと考えられます。
したがって、それらの重要なファクターを先に検討し、それらに差が無い時に初めて優待や特典を検討するのが賢い順序です。くれぐれも、目先の優待や特典に惑わされないことが大事です。
年収の高い人ほど、「住宅ローン」選びに失敗しない納得の理由
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51282