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借金を考察するブログ

「債務整理の森」の執筆担当が借金ニュースについて考察するブログ

銀行系カードローンに対して金融庁がイエローカードを提示するのか?

カードローン

20年以上も続くゼロ金利からマイナス金利の現在の金融情勢の中で、長らくアンタッチャブルだった銀行のカードローンに対してようやく金融庁が重い腰を上げ始めた様です。これは銀行系カードローンへのイエローカードなのか、現状と今後の展開を探ります。

(ダイヤモンドオンライン:銀行カードローンを金融庁が問題視、多重債務の新たな温床 http://diamond.jp/articles/-/117589

現在の銀行系カードローンの実質金利はどのくらいなのか?

金融庁として、銀行カードローンの在り方についてこれから各行と議論していきたい」。1月中旬、銀行首脳との会合の場において銀行の監督官庁である金融庁の幹部はそう宣言しました。この発言は長らくアンタッチャブルだった銀行カードローンに対して金融庁の規制が厳しくなることへの宣言なのか、或は、単なる牽制球なのか?

まず、現在の銀行カードローンの状況を確認します。最初に大手都市銀行の住宅ローンの金利水準を確認しますと、10年固定で0.50%の住宅ローンも登場している最大手の三菱東京UFJ銀行のラインナップは別格としても、大手都市銀行の住宅ローンは軒並み1%~2%台に並んでいます。

一方、銀行カードローン金利三菱東京UFJは利用限度額最高500万円で、金利は年率で1.8%~14.6%となっています。また、三井住友銀行は利用限度額最高800万円で金利は年率で4.0%~14.5%となっています。これだけを見れば一見、カードローン金利も下がっている様に見えます。ところが問題なのは利用者の大部分を占める利用額10万円以上100万円以下の金利です。
三菱東京UFJ金利は年率12.6%~年14.6%、三井住友の100万円以下の金利は年率12.0%~14.5%と高止まりしています。

つまり、数%の利用者しかいない500万円以上のカードローンの金利は5~6%以下と確かに下がっていますが、大部分を占める100万円以下の利用者の実質金利はそれほど下がっていないことが解ります。

それでは大手銀行の調達金利はどのくらいなのか?

上記の大手銀行の貸出金利に対して調達金利は明らかに下がっています。
業界筋によりますと大手都市銀行の実質調達金利は限りなくゼロに近いとのことです。
ところが、銀行の貸出の中で大きなウェートを占める大企業に対する融資が伸び悩んでいるため、銀行は限りなくゼロに近い金利で調達した資金を大企業融資に回すことができません。そこで、銀行が頼りにしているのが住宅ローン・カードローンなどの個人部門なのです。

その中で住宅ローンは住宅を担保に取っていますから、実質的には担保融資なので金利を下げない訳には行きません。その結果、住宅ローン金利は冒頭でご紹介した10年固定で0.50%の住宅ローンも登場している始末です。

全てのしわ寄せがカードローン金利に向かっている構図

結局、それらの全てのしわ寄せがカードローン金利に向かっている構図なのです。
カードローンは無担保で、しかも、貸し倒れが高いとの理由で高金利がまかり通ってきました。つまり、大企業や住宅を買える様なある程度恵まれた層の人達に対して、生活資金をカードローンで調達している生活困窮層にしわ寄せが及んでいるのです。
銀行はゼロ金利で収益力が落ちていると盛んに宣伝しますが、今2017年3月期の最大手三菱東京UFJ銀行の最終利益は8,500億円の予想となっており、銀行にとってカードローン部門は最も儲かる甘い蜜となっています。

従って、カードローン部門に於ける銀行の儲け過ぎは明らかで、
やっと、金融庁が重い腰を上げ始めた訳なのです。
果たして、金融庁イエローカードを出すそぶりだけなのか、
或は、本当にイエローカードを提示できるのか今後の推移を見守りたいと思います。

cards.hateblo.jp