借金を考察するブログ

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改正民法18歳成人で若者のカードローン被害は間違いなく増える

成人年齢を現行の20歳から18歳に引き下げる改正民法が6/13の参院本会議で可決・成立しました。これにより1876年の太政官布告以来140年以上続く大人の定義が変わることになり、2022年4月1日から改正民法が施行されます。
政府は既に18歳以上に引き下げられた選挙権年齢と合わせ成人年齢を現行の20歳から18歳に引き下げることで、若者の社会参画を促し経済の活力にしたい思惑です。
一方で、若年消費者を保護する観点からは大きな懸念が残ります。
特に、成人年齢を現行の20歳から18歳に引き下げることで、親の同意がなくともカードローンやクレジットカードを自由に作れる様になります。現状のままでは18歳に成人年齢が引き下げられることで、若者のカードローンやクレジットカードの被害は間違いなく増えることが懸念されます。


18歳成人、22年4月から 改正民法が成立 
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3169712013062018MM0000/


改正民法の内容

 

成人年齢を現行の20歳から18歳に引き下げる改正民法が2022年4月1日から施行されますが、改正民法施行で最も大きな影響を受けるのは親の同意なく契約した場合に原則取り消せる規定が無くなることです。
現在は20歳未満が親の同意なく契約した場合には原則取り消すことができますが、改正民法施行でこの規定は18・19歳には適用されなくなります。その結果、18・19歳の若者が親や周囲の人に相談することなく結んだ契約はそのまま成立してしまいますから、
特に、カードローンでキャッシングした場合やクレジットカードで大きなショッピングをした場合が懸念されます。
それらの懸念に対して上川陽子法相は国会内で記者団に、「消費者教育を通じて若年者が判断能力を身につけられるよう環境整備に万全を期したい」と述べています。
しかしながら、現在の我が国の金融教育はお寒い限りなのです。
そこで、参院法務委員会の付帯決議では、成立から2年以内に若年消費者を保護する措置を講じるよう政府に求めました。知識や経験・判断力が不足している消費者を不当に勧誘し締結させた契約を取り消せる権利の創設を検討する見込みです。
特に、マルチ商法・カードローンなど若年成人の判断力の不足に乗じて契約を締結させる行為を、行政処分の対象とすることも検討する模様です。
この様な行政処分の強化も必要ですが、何よりも若者一人一人の自覚と金融知識が求められます。ところが、現在の我が国の金融教育はお寒い限りで金融教育と言えるレベルではありません。以下で我が国の金融教育の現状と金融教育トップランナーのイギリスの金融教育を比較します。
 

我が国のお寒い金融教育の現状

 

現在、我が国の中高の義務教育で金融の勉強をする時間は中学3年生からですが、授業時間は1年あたり1時間から5時間ほどとなっています。
「現在、金融経済教育をおこなっている年間の時間数はどの程度か学年ごとにご回答ください」というアンケートに対して、中学校・高校の教師の回答は以下のような結果になっています。

中学校1年生:「0時間」(74.2%)
中学校2年生:「0時間」(58.2%)
中学校3年生:「1から5時間程度」(44.6%)
高校1年生 :「1から5時間程度」(60.9%)
高校2年生 :「1から5時間程度」(49.3%)
高校3年生 :「1から5時間程度」(47.7%)

そして、金融教育の内容はお金や消費者としてのごくごく基本的な内容です。
具体的には以下の通りです。
「お金の大切さや計画的な使い方」:3割弱
「働くこととお金」       :3割弱
消費者問題と消費者保護」   :7割前後
「消費者の権利と責任」     :5~7割程度

上記のアンケートで問題なのは半数以上の教師が金融教育に関する授業時間も内容も不十分だと思っていることで、特に教科書の記述が不十分である項目としては「クレジット・ローン・証券など」(40.9%)が最も高く、次いで「年金制度」(35.0%)や「リスク管理(保険でカバーすべき事象)」(29.1%)となっています。
つまり、金融教育の質も量も不足する中で、特に具体的な項目の授業時間が不十分だと指摘されています。
 

金融教育トップランナーのイギリスの金融教育

 

金融リテラシーの発祥国であると言われているイギリスは非常に金融教育に力を入れています。英国財務省は2005年に金融教育の一環として子どもと保護者が投資・貯蓄の習慣を身に付けるようになることや、学校授業の金融教育の教材として利用できることを期待して税制優遇措置を伴う子ども名義の投資・貯蓄制度(チャイルド・トラスト・ファンド)を導入しています。
そのイギリスの金融教育の具体的な内容は以下の通りです。

11~14歳の小学校高学年・中学生
①クレジットカード・ストアーカード・カタログショッピングを含むクレジットと借金の様々な形態の意味を理解する授業
              ↓
衣服の買い方を調べる・現金で買う・クレジットカードで買うのどちらが最善の買い方を考える

②個人の支出を計画し管理するために予算をどのように用いるかを理解し始める
              ↓
1 ヶ月にわたり収入と支出の予算を立てる

③有限なお金の制限の範囲内で実現できる様々な必要に対して優先順位を付ける
              ↓
ある限られた予算で学校行事を組織し費用と優先したい事柄を確認してお金をどう使うかを決める

14~16歳の中学・高校生
①当座貸越など様々にアレンジされたローンを含むクレジットと借金の意味と利子率を比較する方法を理解する

                  ↓
全国規模銀行のローンと当座貸越を扱っている銀行についてインターネットで調べる
             
②長期・中期・短期のお金に関する責務の違いとどのように計画し意思決定するかを理解する
              ↓
一生にわたって個人が行う様々なお金に関する決定についてブレインストーミングし長期と短期のお金に関する責務の違いについて話し合う

③職業の選択や生涯の学習機会の選択によって個人の金銭に関する結果がどうなるかを予想する
              ↓
職業選択の違いが金銭的利益にどう影響するか予想するし金銭的利益と金銭では計れない報酬や個人的な満足とを比較する

上記の様にイギリスではとても実用的で大人でも十分勉強になるような内容を、小学校や中学校の授業で既に取り扱っています。このような授業を16歳まで継続的に受けているのであれば、現在の一般的な日本の成人よりも高い金融知識が持てると考えられます。
 

改正民法で若者のカードローン・クレジットカードの被害は間違いなく増える

 

民法が改正され満18歳から親の承諾なしにカードローンやクレジットカードが作れる様になると、遊ぶ金が欲しくてカードローンでキャッシングしたりクレジットカードで衝動的に大きな買い物をする若者が続出しそうです。
イギリスの様に計画的に小学生から高校生まで金融教育を受けた訳でもない我が国の若者たちは、カードローンやクレジットカードの使い過ぎで被害は間違いなく増えるでしょう。
加えて、マルチ商法であるネットワークマーケティングネットワークビジネスが若者たちに浸透しています。多かれ少なかれマルチ商法では初期の会員が数万円から数十万円の投資をしなければならない訳ですが、会員の大部分はお金に余裕のない若者ですから初期の数万円から数十万円の投資を賄うのはカードローンしかないのが現実です。
そして、マルチ商法であるネットワークマーケティングネットワークビジネスは殆ど儲かりませんから、お金に余裕のない若者達に残るのは借金だけということになります。
この様に改正民法で若者のカードローン・クレジットカードの被害は間違いなく増えそうです。改正民法が施行されるのは2022年4月1日からですから、それまでに何らかの具体的な対策が待たれます。


18歳成人、お金のトラブル注意 契約取り消し対象外に
https://www.asahi.com/articles/ASL6F5FGML6FUTIL03R.html

仮想通過で借金を一括返済などという悪い夢は見ない方が良い

カードローンの借金が増えると毎月の給料の中からせっせと返済しても、カードローンの金利が高いのでなかなか借金の総額は減りません。そこで、仮想通過や株式・FXで一発当てて一括返済をなどと考えるのが人情ですが、成功の確率は1%も無いでしょう。
それよりも、地道に債務整理手続を進める方が得策です。何よりも、借金・貯蓄・投資・ギャンブルの違いをしっかりと見極めることが大事です。


引きこもりニートから「億り人」へ…「カードローン100万円を仮想通貨に突っ込みました」
https://hbol.jp/167645


まず、借金・貯蓄・投資・ギャンブルの違いをしっかりと見極めること

 

借金と貯蓄については今さら論ずる必要はない筈です。
カードローンや住宅ローンは借金であり出来れば避けたい筈ですが、多くの人は止む無くやっているのです。そして、誰もがいつの日にか貯蓄を増やす人の仲間入りを夢見ている筈です。

ところが、投資とギャンブルの境目は曖昧で見極めが付き難い場合があります。
もともと、投資とは実体のあるもので何らかのリターンが期待できるものに、お金を注ぎ込むことを意味します。例えば、株式の場合は株式を購入して株主になると、議決権などの株主権利を手に入れることができます。
株主の権利は議決権以外にも配当・株主優待を受ける権利などがあります。勿論、株価が値上がりして売却すればキャピタルゲインを得ることもできますが、時には株価が値下がりするリスクも負っている訳です。この様に投資には実体があり、あらかじめリスクとリターンを把握した上でお金を注ぎ込むことができます。

一方でギャンブルには実体がありません。
例えば、カジノに行きキャッシュをコインに両替してもコイン以外には何も貰えません。また、コインを賭けなければ何のリターンも得られませんがカジノのリスクとリターンはall or nothingで、勝って一定の倍率で掛け金が増えるかゼロになるかの結果しか存在しません。つまり、ギャンブルには実体がなくリスクとリターンは存在しませんし、掛け金が増えるかゼロになるかの一か八かの結果しか無いのです。
その意味ではFXは非常にハイリスク・ハイリターンの金融商品ですが、最悪の場合は投資した通貨の現物を受け取ることができますからギャンブルではありません。
巷では株式やFXをギャンブルと呼ぶ人も多いですが、それは投資の手法が悪いだけで基本的にパチンコや競輪・競馬・競艇・カジノなどのギャンブルとは根本的に異なります。


仮想通貨の現状

 

それでは現在の仮想通貨はギャンブルなのでしょうか?
もともと、仮想通貨は英語でvirtual currencyと言いますが、デジタル通貨の一種で開発者によって発行され通常は特定の仮想コミュニティーのメンバー間で使用されている通貨の一種です。米国財務省は2013年に仮想通貨の存在を公式に認め、欧州銀行当局は2014年に仮想通貨を「中央銀行または公的機関によって発行されたものでも決済通貨にも付随するものでもなく、支払手段として自然人または法人によって受け入れられ電子的に譲渡・保管または取引される価値のデジタルな表現」と定義しました。
また、一般にビットコインやオルトコインなどは英語圏ではCrypto currency暗号通貨と呼ばれるのに対し、日本では資金決済に関する法律において「仮想通貨」の定義が導入されています。

つまり、一般の円やドル・ユーロなどの通貨は各国の中央銀行が発行し規制する通貨ですが、仮想通過は中央銀行などの国家主体が発行せず規制が及ばない通貨ですが、
仮想通貨の影響が大きくなるに従い国等が規制を及ぼす動きも進んでいます。
また、2017年12月に原油確認埋蔵量世界1位で経済危機に陥っているベネズエラニコラス・マドゥロ大統領は、石油や天然ガスなどの資源で裏付けられたデジタル通貨のペトロを導入することを発表しています。つまり、ペトロは初の国家が発行した仮想通貨と言えるのかもしれません。

仮想通貨のメリットとしては国家が管理する通貨ではないことから、国家間の政治的な思惑で通貨の価値が決められることがないことです。また、仮想通貨には決済記録に関する義務の規定はありませんが、ブロックチェーン技術によって決済記録は公開されています。このブロックチェーン技術は現在の通貨に於ける電子送金に比べ、はるかに利便性が高くコストがかからない技術として注目されています。
一方で現状の仮想通貨に対しては以下の様な問題点が指摘されています。
利用者に対する価値の保証が無い
51%攻撃による取引記録の改ざんの恐れがある
闇市場を生みやすい
課税の逃げ道になる
資金洗浄に利用される


最近の仮想通貨が関わる事件

 

仮想通貨流出事件
仮想通貨の問題点として最初に指摘しなければならないのは、何度も繰り返す仮想通貨の流失事件です。特に、1月に仮想通貨取引所を提供するコインチェック不正アクセスにより、日本円で約580億円に相当する5億2300万NEMが流出したことを明らかにしました。
また、イタリアの仮想通貨取引所BitGrailからアルトコインの一種Nano(XRB)が盗まれる被害が発生し、被害額はNano1700万XRBで直前の価格1250円/XRBで換算すると約211億円が流出したことになります。 前者のコインチェックは約580億円の全額を補償しましたが、後者は全額は補償されていません。

仮想通貨による上場企業の買収問題
東証2部上場のビート・ホールディングス・リミテッドという銘柄を知っているでしょうか?このビート・ホールディングスは3/28に149円の安値を付け、経常利益は上場以来3年連続赤字の上場維持も危ぶまれる企業でした。
ところが、株価は4月から上昇を開始し何と6/14には880円まで5.9倍の上昇を見せています。特に、何らかの好材料が出た訳でもなく、最近の動きから言えることは典型的な仕手株の上昇パターンということです。
実は6/8にビート・ホールディングスに対して仮想通貨ノアコインが大胆な株主提案を行ったことが解り、その後、株価が500円台から800円台に急騰したのです。

その株主提案の1つ目は社名変更についてでビート・ホールディングス・リミテッドをノアコイン・グルーバル・リミテッドにすること、2つ目は私募増資によってノアコインに700万株を割り当てることで1株当たり9224円以内と株価については相当な意欲を見せています。そして、3つ目にノアコインが最大4名の取締役を送り込むというものです。つまり、実質的に仮想通貨ノアコインがビート・ホールディングスに対して買収提案を行なっていることになり、実現すると仮想通貨ノアコインが上場企業を傘下に持つことになりますが怪しさも知名度も発行規模も最大級のノアコインとはいえ、日本で資金決済法上の登録を受けていない仮想通貨が上場企業を買収することは企業社会の常識から考えておかしなことです。

もともと、ノアコインはフィリピンの政財官民が一致団結して作ったと言われている仮想通貨で、フィリピンの貧困問題を解決するためのプロジェクトだと言われています。
ただ、フィリピン大使館は「日本市民の皆様から受けた問い合わせに応える」という形で政財官民一体のプロジェクトということを否定しました。
また、フィリピン中央銀行はノアコインの運営母体のノア・ファウンデーション及びノア・グルーバルに対し、ノアコインの事前販売に携わる権限を与えていないと言っています。つまり、流通量も豊富で1日当たりの取引量で世界第5位に位置づけられたと豪語するノアコインですが、その内実は我々からは見えないブラックボックスなのです。
いずれにしても、ノアコインはビート・ホールディングスを支配下に置くことでその総力を結集し、世界に取引所を開設して仮想通貨業界を席巻するということを目論んでいます。

一方、東証2部上場のビート・ホールディングスは4月末時点で時価総額が約30億円と小さくノアコイングループが狙うのに手頃だっただけでなく、ビート・ホールディングスの親会社がケイマンで規制がなく香港・シンガポール・マレーシアなどに拠点があって狙われたと考えられます。勿論、ビート・ホールディングスはノアコイングループの株主提案を拒否することができますし、既にノアコイングループが同社株を買い占めているとしてもホワイトナイトを仕立てて防戦買いすることもできます。
いずれにしても、ノアコインに限らず実体の見えない法人や法人グループが上場企業を買収する際のルールの見直しが必要で、現在の状況を許してしまうと不正な資金で設立された法人や団体・闇グループなどが、上場企業を買収し隠れ蓑にしてしまうことも可能で資本市場にとっては大問題です。

仮想通貨価格操作問題
6月13日テキサス大学のJOHN M. GRIFFIN教授と卒業生のAMIN SHAMSが、66ページに及ぶ衝撃的な論文を発表し波紋を呼んでいます。
その論文によりますと昨年ビットコインと他の大きな仮想通貨における価格上昇のうち少なくとも半分は、集中した価格操作キャンペーンによって引き起こされた可能性があるということです。つまり、市場の需給のみで上下していたと考えられていた仮想通貨の価格の上昇と下落が、少なくとも半分は価格操作キャンペーンによって引き起こされたかもしれないのです。つまり、一部の人達の利益のために仮想通貨が使われていた可能性が高いと言えます。


仮想通貨はギャンブルだ

 

ここまで述べてきました様に現在の仮想通貨はパチンコ・競輪・競馬・競艇・カジノと同列のギャンブルに過ぎず、ハイリスク・ハイリターンを飛び越えたメガリスク・メガリターンと考えた方が良いでしょう。何故なら、1年で数十倍のリターンが期待できる反面、価格の暴落や不正流出で資産がゼロになる危険性も多いのです。
また、コインチェックの約580億円不正流出事件で垣間見えた構図は、仮想通貨がギャンブルであることを物語ります。
何故なら、多くの被害者は大金を取られたにも関わらず比較的冷静だった印象で、大部分の人はゲーム感覚で仮想通貨に投資していたのではないでしょうか?それは、カジノで大損しても泣き叫ぶ人がいない状況と同じです。
したがって、その様な仮想通貨の良い面だけに注目して一攫千金を狙うのは大間違いのもとです。特に、借金などのマイナス資金を仮想通貨で一発逆転などと考えるのは愚の骨頂で、日本の草野球選手がメジャーリーグのオールスタホームラン競争に出場する様なもので最初から結果は見えているのです。
それよりも、地道に債務整理手続を進める方が得策で堅実なのです。くれぐれもお間違えの無い様にお願いします。

金欠ピンチ】お金がない人がやるべき対策一覧。即お金を作るための裏ワザまとめ
http://moonpower2020.net/2018/06/11/post-1591/

多重債務者の借入先が消費者金融会社から銀行に移っている

金融庁によりますと消費者金融など5社以上から借り入れのある多重債務者は2018年3月末時点で8.6万人となり、改正貸金業法が成立した2006年度以降、過去最少となったということです。つまり、2018年3月末時点の多重債務者数が2006年度(116.9万人)の7.3%まで縮小したと言うのです。
果たして本当に多重債務者数がこの様に劇的に減少しているのでしょうか?大きな疑問を持ちながら最近の多重債務者問題を探ります。


多重債務者、過去最少に 改正貸金業法成立以降
http://www.jc-press.com/?p=1373


金融庁は多重債務者が改正貸金業法成立以降、過去最少となったと発表

 

金融庁によりますと複数債務を抱える多重債務者が改正貸金業法成立以降、過去最少となり、5社以上から借り入れのある多重債務者は2018年3月末時点で8.6万人で改正貸金業法が成立した2006年度(116.9万人)以降、過去最少となったということです。
この数字は前年度比で1千人の減少となり2006年度の116.9万人の7.3%まで縮小したことを意味します。また、1人当たりの借り入れ残高は53万円で前年度比2千円の増加、直近5年間の借り入れ残高は52.4万~53万円の範囲で推移し金融庁は「ほぼ横ばいとなっている」と説明しました。
一方で減少傾向だった自己破産申立件数が2016年に増加に転じたことも報告され、カードローン残高の増加との関連性を指摘するとともにカードローン債務者数を統計に反映させるよう求める意見も出たということです。


近年の多重債務者の特徴

 

もともと、多重債務者の統一的な定義はありません。一般的には複数の金融機関や貸金業者から借り入れがあり返済に困っている人を意味しますが、上記の金融庁が定義する多重債務者は消費者金融などから5件以上借り入れのある債務者を多重債務者と定義しています。
ただ、一般的には多重債務者とは2社以上の金融機関や貸金業者から多くの借金を抱え金銭的に困窮している人のことを意味し、以下の様ないくつかの問題点を抱えていると言えます。

①複数の金融機関から借り入れを行なっている
複数の金融機関から借り入れを行なっている人でも、計画通りに返済を行なっている人は多重債務者ではありません。つまり、複数の金融機関から借り入れを行ない、かつ、1つの金融機関の借り入れ上限を超えているほどの大きな借金をしているか返済が滞っていることが考えられます。
②毎月返済を続けても借金総額が減っていない
例えば、年利15%の金融機関3社から100万円づつ合計300万円借りていた場合、毎月の1社あたりの利息は12,500円で3社合計で利息だけで毎月37,500円を払わなくてはなりません。加えて元金の返済が加わりますから毎月返済を続けても借金総額がなかなか減らない訳です。
③借金返済で頭が一杯で本業に集中できない
タイトな資金繰りの中で毎月2社~3社以上の返済日にお金を揃えることは並大抵のことではありません。その結果、借金返済で頭が一杯になり本業に身が入らず、職を失う人も少なくないのです。

上記の様な特徴を持つ多重債務者ですが個人信用情報機関の日本信用情報機構の発表によりますと、2017年2月時点で貸金業者2社以上から借金をしている債務者は全国に352万人も存在しているとのことです。
金融庁によりますと消費者金融など5社以上から借り入れのある多重債務者は2018年3月末時点で8.6万人と言うことですが、2社以上から借金をしている352万人の債務者の中にも多くの多重債務者がいると考えられます。
つまり、自己破産を申し立てる人は2016年の裁判所の司法統計よりますと年間64,637人ですから、少なくとも自己破産者の10倍の60万人程度の多重債務者はいると考えられるからです。


金融庁のバイアス統計は間違いのもと

 

したがって、多重債務者の定義は消費者金融など5社以上から借り入れのある債務者ではなく、銀行や消費者金融会社など2社以上から借り入れがあり返済に窮している債務者と考えるべきです。金融庁が言う様に消費者金融など5社以上から借り入れのある債務者に限定すれば確かに数は減ります。
しかしながら、実際に貸金業者2社以上から借金をしている債務者は全国に352万人も存在していることや、多重債務者の一部が行き着く自己破産の申請者は2016年の裁判所の司法統計よりますと年間64,637人という事実からも、金融庁が言う多重債務者が改正貸金業法が成立した2006年度以降、過去最少となったという見方は間違っていると言えます。つまり、多重債務者を消費者金融など5社以上から借り入れのある債務者に限定するのは間違いで、2社以上から借り入れがあり返済に困っている人は全て多重債務者と考えた方が良いでしょう。
金融庁の立場として改正貸金業法が成立した2006年度以降に多重債務者が減ったということを強調したい余り、大きなバイアスを掛けた統計で事実を見誤っては何の為の消費者行政か解りません。金融庁は即刻、この様なバイアス統計の発表を止めるべきです。


多重債務者が消費者金融会社から銀行に流れている

 

そして、本質的なもう1つの問題点は貸金業法の規制(総量規制)対象外である銀行カードローンが急増していることで、消費者金融会社などの貸金業者で総量規制に引っ掛かった顧客が総量規制の無い銀行カードローンに流れているという事実です。
直近、2017年3月末の銀行カードローンの残高は三井住友銀行6499億円・三菱東京UFJ銀行4352億円・楽天銀行3861億円・新生銀行2482億円で、2014年3月末と比べて三井住友は1716億円・三菱東京UFJは1878億円・楽天銀は1314億円増・新生銀は1294億円も増加しています。
つまり、消費者金融会社などの貸金業者から銀行カードローンに、一般顧客や多重債務者が流れていることは間違いないのです。

もともと、消費者金融会社などの貸金業者の審査よりも銀行カードローンの審査のハードルが高かった時代が長く続きましたが、現在は銀行が多くの消費者金融会社を傘下に収めたことで両者の審査のハードルに差が無くなりました。
その結果、現在は顧客から見ると総量規制が無いことで実質的には銀行カードローンの方が審査のハードルが低いと言え、貸金業者から借りられなくなった多くの顧客が銀行カードローンに流れています。この中の何割かは多重債務者が占めており、新たな多重債務者の温床となりつつある銀行カードローンの利用者に加え潜在的な多重債務者も増えているのです。
したがって、消費者金融会社など5社以上から借り入れのある人を多重債務者と定義している金融庁の見方は見当違いも甚だしく、銀行と消費者金融会社を含めて2社以上から借り入れのある人を多重債務者と認定する必要があります。
そうすれば、改正貸金業法の施行により多重債務者数が減少傾向にあるという様な見当違いの見方は無くなる筈です。金融庁には組織の宣伝よりも利用者の本質的な利益を考えて欲しいものです。

ギャンブル依存症患者の思考回路
https://債務整理評判.xyz/13093/

ケーススタディ・自己破産すると賃貸契約や雇用契約はどうなる

一般的に自己破産についての知識や自己破産のペナルティーについては相当、認知されてきました。ところが、当事者から見た自己破産の具体的な影響などについては、余り理解が進んでいない様に感じます。例えば、自己破産した場合の賃貸契約や雇用契約はどうなるのかです。そこで、とりあえず本項では自己破産した場合に於ける、これらの2つの契約に対する影響を考えます。


借主が「自己破産」したら大家はどうなる?ー契約や滞納についての注意点ー
https://www.kenbiya.com/ar/cl/izumi/18.html


自己破産した場合に賃貸契約はどうなるのか?

 

実は平成16年に改正される前の民法では「 借主が自己破産した場合には契約期間内であったとしても、貸主は解約の申入れをすることができる 」と規定されていました。( 旧民法621条 )
そのため貸主から賃貸借契約の解約をすることが可能でした。しかしながら、平成16年の法改正により上記の旧民法621条は廃止され、現在では借主が自己破産したことを理由に貸主が賃貸借契約の解約を申し入れることはできません。
そもそも、現在では借主が自分から言わない限り貸主が借主の自己破産の事実を知ることは無いと考えられますので、現実的に自己破産が原因で賃貸契約が解約されることは考えられません。

ただ、自己破産手続で破産管財人が立てられた場合は事情が異なります。自己破産手続に於いて破産者に何らかの財産が残っている場合は破産管財人が立てられ、破産管財人が破産者の財産を管理することになります。つまり、破産管財人が賃貸借契約が今後も借主の生活や仕事に必要不可欠か等を考慮して賃貸借契約を継続するか、あるいは解除するかを選択することになります。したがって、このケースでも借主が自己破産したことを理由に貸主が賃貸借契約の解約を申し入れることはできません。

一方で多くの自己破産手続の場合は破産管財人が立てられません。多くの破産者は全く財産を残していないケースが殆どで破産管財人は必要ないのです。したがって、この様なケースでは自己破産者自身が賃貸借契約をどうするかを決めることになります。
自己破産者(賃貸人)が遅滞なく家賃を納めている限り、通常のケースと同様で賃貸借契約が解除されることはありません。


自己破産した場合に雇用契約はどうなるのか?

 

それでは自己破産した場合に雇用契約はどうなるのでしょうか?既に、様々なサイトや本で指摘されていますが、自己破産のペナルティーとして一部の職業に就業制限が掛かります。ただ、一般の給与所得者や公務員・自営業者・契約社員・アルバイトなどの仕事については、裁判所が勤務先の会社に本人が自己破産したことを通知したりはしませんから勤務先に自己破産がバレることはありません。
仮に、自己破産をしたことが会社に知られてしまったとしても法律上、自己破産は解雇理由にはなりませんから、自己破産を理由にクビにすることはできません。
ただし、銀行や生命保険会社の管理職が自己破産を会社に知られてしまい、居づらくなって退職に追い込まれることは十分に考えられます。

もともと、自己破産をすると国が発行している官報に氏名・住所が記載されますので、
一部の金融機関などがチェックしている場合があり得ます。ただ、大部分の民間会社はいちいち官報などは見ていませんので、仮に自己破産しても全く心配する必要はないのです。多くの場合は破産者自身が同僚などに自己破産の事実を打ち明けると、社内にパッと噂が広がり居づらくなるなどのケースの様です。
したがって、自己破産した場合の雇用契約への影響については、一般の給与所得者や公務員・自営業者・契約社員・アルバイトなどについては全く影響はありません。
他の任意整理や民事再生などの債務整理手続についても同様ですが、自己破産のペナルティーとして一部の職業には就業制限が掛かります。


休職か退職を余儀なくされる職業とは?

 

自己破産のペナルティーとして一定の期間、以下の士業や会社の役員・生命保険募集人・警備員など、一部の職業に必要な資格を制限されたり就業できない職業があります。これらは国家資格が必要な職業かそれに準じた専門的な知識を必要とする職業、および公証人・国家公安委員・公正取引委員・教育委員など公共性の高い職業などです。

弁護士
司法書士
弁理士
税理士などの士業
公証人
国家公安委
公正取引委員
教育委員
証券外務員
証券会社の役員
信用金庫役員
日本銀行役員
貸金業務取扱主任者
旅行業務取扱管理者
生命保険募集人
損害保険代理店
警備員
質屋
風俗営業所管理者

ただし、自己破産のペナルティーとして上記の職業に一生、就けない訳ではありません。具体的に就業が制限される期間は裁判所に自己破産の申し立てをしてから、免責許可決定となり免責が認められ借金が無くなるまでの期間を意味します。
通常の自己破産手続に於いては3ヶ月から半年程度の限定的な措置と言え、自己破産の手続きが終われば当然に就業・資格制限はなくなります。

それでは上記の職業に就業している時に止む無く自己破産に至った場合は、どの様にしたら良いのでしょうか?自己破産のペナルティーは3ヶ月から半年程度の限定的な措置ですから、そのために上記の資格を無にしてしまうのは余りに勿体ない話です。
また、自己破産の後の人生を考えると持っている資格を生かし、残りの人生に再チャレンジしたいところです。したがって、短絡的に退職を選ぶよりも、何らかの理由を見つけて休職などの道を選ぶのが現実的と考えられます。


クレジットカードを作れない!そんな悩みを持つクレジットカード初心者向けに、入会審査に通るための5つのヒント&解決策をまとめてみた。
http://news.cardmics.com/entry/card-tsukurenai-hints/

借金は多いが収入も多い人は任意整理で借金を有利に完済できる

知識として知ってはいるものの、いざとなると直ぐには債務整理手続には踏み切れないものです。一般的に債務整理手続は弁護士や司法書士に依頼する手続ですが、もともと弁護士や司法書士に関わった経験がない人が大半ですから、一体、どの弁護士や司法書士に依頼すれば良いのか、また、費用はいくら掛かるのかなどの不安要素が多いのです。さらに、「任意整理が家族や勤務先にバレることはないのか?」なども心配で、
結局、現状を変えることができずに高い金利と解っていながら決められた返済を仕方なく続けている人が多いのです。実際にこの様な人は全国に数十万人規模でいると考えられます。
そこで、今回は以下の事例に基づき任意整理を行なうとどの様なことが想定されるのか、また、どんなメリットがあるのかを具体的に考えてみたいと思います。


30歳男性 月収47万円も借金400万で「結婚に踏み切れない…」
https://moneyforward.com/media/life/60891/


今回は以下の相談者のプロフィールに基づいて任意整理を考えてみます。

男性        30歳・独身
職業        会社員
手取りの月収    47万円
貯金        30万円
負債       400万円(カードローン200万円・リボ200万円)

手取り月額収入   47万円

支出の内訳
家賃        11万円
食費         5万円
水道光熱費           1万円
通信費                  3万円
交際費                  6万円
趣味・娯楽費       3万円
奨学金返済          3万円
カードローン等返済7万円
その他生活費       4万円
生命保険終身       3万円
医療・がん保険    1万円


マネーセーブ改善の余地は4つもある

 

この相談者のプロフィールから改善の余地があると考えられるのは以下のポイントです。
1つ目は貯蓄の30万円は何の意味もありません。
直ぐに、カードローンの返済に充当し200万円を170万円に減らすべきです。あるいは、せっかくの貯金ですから債務整理の費用に充当するという手も考えられます。もし、思いもしない急な出費があった場合は、既存のカードローンやクレジットカードでいつでもキャッシングできるからです。

2つ目は独身一人暮らしにしては家賃11万円は高い部類です。
少し狭い部屋か3駅程度遠い場所に引っ越せば2万円~3万円は軽減できる筈です。

3つ目は食費5万円+交際費6万円+趣味・娯楽費3万円の合計14万円は贅沢です。
独身男性で交際費が掛かるのは仕方がないとしても、何も予定が無い時は自炊するなどして食費+交際費+趣味・娯楽費合計で10万円程度に収めたいところです。

4つ目は30歳の独身男性としては生命保険終身3万円は高すぎます。
恐らく貯蓄性の高い生命保険に加入していると考えられますが、現状では掛け捨ての生命保険1万円程度で万が一の備えは十分と言えます。まずは借金を返済することが先決で借金が無くなれば貯蓄はいくらでもできるからです。


ノーマネーデーを作るのも1つの手となる

 

また、独身男性がお金を節約する術として有効なのは、週に2日ほどノーマネーデーを設けることです。ノーマネーデーとは現金は勿論のことクレジットカードなども一切、使わない日を意味します。特に、独身者に限らずファミリー世帯も週末に出費することが多い訳ですから、お金を使った後でセーブするという意味で週前半にノーマネーデーを設ける人が多い様です。
例えば、月曜日と水曜日をノーマネーデーに決めた場合は、当然、ランチは弁当ということになりますし、家に帰れば自炊しておとなしく就寝するということです。
また、ノーマネーデーを周囲に宣言することで上司が奢ってくれる機会が増えるかもしれませんし、ノーマネーデーの有言実行の歯止めにもなります。
さらに、週前半にノーマネーデーを持って来ることでマネーセーブに加えて健康維持にも役立つと考えられます。


今回の相談者には任意整理手続が最適と考えられる

 

そもそも、任意整理手続とは最も入口の債務整理手続ですが、和解交渉により以後の債務返済方法を決める点に大きなメリットがあります。多くの場合、任意整理手続は取引開始時にさかのぼって利息制限法の上限金利(15~20%)に金利を引き下げて再計算することにより、借金を減額した上で原則として金利をカットし元本のみを3年程度の分割で返済する内容の和解を貸金業者と結びます。
そして、以後、この和解内容に従って返済を続けることで借金を整理する手続きです。
その場合の和解交渉によっては金利カットに加えて元本のカットを勝ち取るケースも出ています。
つまり、任意整理手続は裁判による自己破産手続や民事再生手続などのデメリットを避けながらも、上記の引き直し計算や金利のカットなどでそのまま返済を続ける場合に比べて実際に返済する金額を減額することができるというメリットがあるのです。
特に、今回の相談者は負債が400万円(カードローン200万円・リボ200万円)もありますが、一方で毎月の手取り月収は47万円ありますので金利カットや元本カットにより借金を減額すれば完済も夢ではありません。


任意整理のメリット

 

もともと、和解交渉による任意整理は弁護士や司法書士に依頼せずに債務者自身が行なうこともできます。しかしながら、実際の和解交渉の現場を見ますと、銀行や消費者金融会社などの和解交渉の担当者は海千山千の交渉を潜り抜けたベテラン担当者ばかりで、中には弁護士や司法書士資格を持つ人も少なくありません。
その様な交渉現場に素人が挑んでも足元を見られるだけで得る物は少ないでしょう。
一方で名の通った債務整理手続専門の弁護士事務所や司法書士事務所については、銀行や消費者金融会社などの和解交渉の担当者が一目置いており事務所名だけで元本の減額に応じる場合もあるということです。
つまり、任意整理には金利カットや元本カットのメリットがありますが、それらのメリットを得る上でも債務整理手続専門の弁護士事務所や司法書士事務所に依頼する必要があるのです。また、任意整理には裁判による自己破産手続や民事再生手続などの様なペナルティーはありませんので、しっかりと情報管理すれば家族や勤務先に知られることなく債務整理手続を行なうことができます。
したがって、任意整理は今回の相談者にも最適な債務整理手続と考えられます。


債務整理手続専門の弁護士や司法書士の見つけ方

 

債務整理手続を考えた場合に最も重要なことは、債務整理手続専門の弁護士や司法書士を見つけることです。有効な債務整理手続専門の弁護士や司法書士の見つけ方の手順は以下の通りです。

①ネットで債務整理手続専門の弁護士や司法書士を検索する(事務所の比較サイトなどが多数あります)
②その中から最適と思われる2~3の事務所を選ぶ
③それらの事務所の無料電話相談に電話して感触を探り疑問点を質問する
④最適と思われる事務所にアポを取り面談して最終確認する
⑤問題が無ければ正式委任手続に入る

上記の手順の注意点としては以下のポイントが重要です。
①弁護士や司法書士の経歴やプロフィールが示されているのか。
②費用(分割払いを含めて)が明確にホームページや文書で示されているのか。
③手続の手順や所要日数が示されているのか。
④ゆっくり相談できる雰囲気があるのか。

これらのポイントに気を付けてカードローンやクレジットカードの返済に困っている人は、1日も早く債務整理手続に入ることをお奨めします。


スルガ銀不正融資事件が「日本版サブプライム問題」に発展する懸念
https://diamond.jp/articles/-/170678?page=5

去年から今年に掛けて銀行ローンが増えている人は危険信号と考えた方が良い

ここ数年の銀行のドル箱商品はカードローンとアパートローンで、いずれも個人向けのローン商品でした。企業の金余りとゼロ金利政策の影響で大企業向け融資が伸び悩み銀行業界に於いては、個人向けのカードローンとアパートローンは数少ない儲かるビジネスだったのです。ところが、この2本柱が今年に入り急ブレーキの様相です。
今後の銀行経営が危ぶまれるところですが、もっと心配なのは去年から今年に掛けて銀行ローンを増やしている個人顧客のふところ具合です。カードローンを増やしている人は背景に関係なく危険なのは言うまでもありませんが、去年から今年に掛けてアパートローンを増やしている人にも危険信号が点滅しています。


カードローン、伸び率は低下傾向 全銀協調査 
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30463750U8A510C1EE9000/


伸び率が急ブレーキの銀行カードローン

 

全国銀行協会は毎月、カードローン残高を公表していますが、この1年でカードローンの伸び率が低下傾向にあることが分かりました。5月のカードローン残高は4兆4,361億円で昨年4月比で3%弱増加ですが、前月比では0.2%増に留まっています。
つまり、昨年4月比では3%弱増加している訳ですが年度末にかけて需要が増えた影響が大きく、直近6カ月間は全体で1%を下回る低い伸び率の状態が続いています。
今年に入り無担保で使い道が自由な銀行カードローンは緩い審査が利用者の返済能力を上回る過剰な融資につながっているとの批判が出ており、全銀協などが過剰融資の抑制に向けて審査の厳格化や広告の抑制を申し合わせたことなどが影響したとみられます。
具体的には全銀協が広告抑制などを申し合わせたほか、3メガ銀行や一部地銀が融資額を利用者の年収の2分の1や3分の1までとする自主ルールを導入しています。
したがって、この時期に銀行カードローンの残高が増えている個人顧客は、自分自身に対して危険信号が点滅していると考えた方が良さそうです。
 

アパートローンは昨年から急減している

 

一方、銀行ローンのもう1つのドル箱商品であるアパートローンは既に昨年から急減しています。日銀によりますと平成29年7~9月期のアパートローンの新規融資額は20.5%減の8,591億円で、同年1~3月は0.9%減・翌4~6月期は14.4%減と時間の経過とともにマイナス幅が拡大している状況です。
この様なアパートローンの減少は貸家の新設着工戸数にも影響し始めており、平成29年11月の貸家着工は前年同月比2.9%減の7,508戸と6カ月連続で前年同月を下回っています。振り返ってみますとアパートローンの新規融資額は平成27年1~3月期に7.9%増となったのを皮切りに8四半期連続で前年超えを続け、中でも平成28年4~6月期には26.1%増という高い伸びを記録していました。
その結果、アパートローンの貸出残高は地銀を中心として高止まりしており、全国銀行協会によりますと全国116行の平成29年10月末の残高は22兆6,093億円に上り、このうち地銀105行は14兆4,693億円と6割超を占めています。

この様なアパートローンの急ブレーキは需要縮小は勿論ですが、過剰な融資を懸念した金融庁が監視を強化したことに加え相続税対策としての需要が一巡したため融資が減ったとみられます。もともと、平成27年税制改正相続税増税となりましたが、アパートを建設すると節税できる場合があり借り入れてアパートを建設する人が増加しました。ただ、貸出残高は地方銀行を中心に高止まりしており金融庁は引き続き警戒している状況です。


銀行がアパートローンに傾注する背景

 

ここ数年の銀行経営は貸出金のボリュームが伸びず、貸出金利も低下傾向が続く中で厳しい経営状況が続きます。3メガバンクの親会社でる各フィナンシャルグループに於いては、メガバンクの他に証券会社やクレジットカード会社などもあり何とか横這い経営を続けています。
しかしながら、メガバンクの他に他部門での収益増が見込めない地方銀行は、貸出金利の高いアパートローンを増やすしかなかったという事情があるのです。ただ、急増するアパートローンを金融庁が問題視している様に、空室発生や賃料低下のリスクを借り手が十分理解していない状況があります。特に、一部の地方銀行では不動産デベロッパーと結託しアパートローンを伸ばしている現状があります。


見えないアパート経営のリスク

 

不動産デベロッパーでは空室発生リスクに対して家賃保証することで対応していますが、大部分の家賃保証は2年で契約更改するスタイルです。つまり、現実的に2年間は家賃が保証されますが、2年後の家賃は引き下げられる可能性も十分にあるのです。
そもそも、人口減少社会に突入している我が国に於いて、既に平成25年度の全国空き家件数は5年前に比べて約60万戸増加して820万戸に達しており、全国の空き家数は2033年に2,150万戸へ大幅に増加し空き家率は何と30.2%に上昇すると見られています。
つまり、これから大幅に空き家や空きアパートが増える訳ですから、ユーザーの立場で見ると全体の家賃相場は上昇し難いと誰もが予想するでしょう。
その中で一部の新築物件は人気の対象になるとしても、5年~10年経過した古いアパートは見向きもされなくなるかもしれません。また、既に全国地方銀行協会の佐久間英利会長(千葉銀行頭取)は平成29年11月の記者会見で、「地価が上がって採算のとれるアパートが少なくなった」と述べ需要が頭打ちとなっている可能性を示唆しています。
堅実経営を行なう銀行は既に数年前からアパートローンから手を引いている現状が見えてきます。


一方でスルガ銀行の様な積極融資の地銀もある

 

アパートローンとは少し違いますが、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営するスマートデイズの経営破たんが波紋を広げています。
スマートデイズは4月9日に東京地裁民事再生法の適用を申請しましたが、結局、同地裁から棄却され破産手続に移行しました。
同社の民事再生法の申し立て書類によりますと、負債総額は60億3,500万円で債権者は911人・物件のオーナーは675人ということです。スマートデイズは「頭金なしで投資ができ30年間家賃収入を保証」を謳い文句に会社員らをオーナーとして勧誘していましたが、実際には入居者を確保できずオーナーへの家賃の未払分は23億円に達していました。

一方でそのオーナーたちに積極的に融資してきたのがスルガ銀行横浜東口支店で、スルガ銀行は1棟で平均1億円の土地・建物の購入資金を約700人のオーナーに融資し融資総額は1,200億円に上るとされます。
既に「かぼちゃの馬車」の破綻で家賃収入がなくなったオーナーのなかには、借金を苦に自殺した人や自己破産を申し立てた人も出ています。これだけでも大変な問題ですが1,200億円の融資の中に不正融資がある疑いが浮上しています。
不正融資の手口は銀行の通帳のコピーなどの改竄や源泉徴収票の写しなどを偽造して年収を水増しし、実質、自己資金ゼロで購入する仕組みが作られるなど幼稚な手口の考えられない不正が露見しています。
つまり、不正融資にスルガ銀行の役員や行員が関与していた可能性が浮上している訳です。既に金融庁スルガ銀行に対して緊急立ち入り検査を行っていますが、今後、不正融資の規模によっては業務改善命令では済まされず経営破綻も噂されています。
また、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」関連の融資だけなのか、あるいは同行の他のマンションや中古マンションの1棟売りの融資に不正がなかったかどうかについても検査しているということです。


銀行ローンを増やすにはリスクが付き物

 

最近の財務省防衛省の官僚による国会虚偽答弁や文書改ざん・文書隠滅の数々を見て思うことは、日本人が平気でウソをつく時代になっているということです。
その様な時代に於いて利益を追求する一民間企業である銀行が、根底から信頼できるという保証はありません。
間違い無く言えることは、銀行は顧客の利益よりも自行の利益を重視するということです。したがって、今回の女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」に対するスルガ銀行の不正融資についても、銀行は最高裁の裁判で銀行の責任が確定するまで顧客に対して融資金の返済を迫り続ける筈です。
つまり、銀行カードローンにしてもアパートローンにしても銀行は儲けを狙って融資しているだけで、そもそも、顧客の利益のことなど全く考えていないのです。
その様な時代に銀行カードローンやアパートローンに手を出すことは大きなリスクははらんでいますが、特に、去年から今年に掛けて銀行ローンが増えている人は危険信号であることに気が付かなければなりません。
カードローンが増えている人は多重債務に陥っていないのか、アパートローンでアパートを購入した人は自分のアパートに本当に入居者がいるのかを把握する必要があると言えます。

 

自己破産をするアホなシニアが増えている。このアホを支えないといけない若者の悲哀
http://www.rupannzasann.com/entry/2018/05/31/190000

借金が増える心理的な背景とカードローン業界が儲かる巧妙な仕組み

大なり小なり借金が減らない人には共通の心理的な背景が見られます。
また、銀行カードローンや消費者金融会社カードローンに加えてクレジットカード業界には、業界が儲かる驚くべき巧妙な仕組みが存在します。つまり、それほど無節操な生活をしない人でも、借金の蟻地獄に落ちる人が増えているのが現実です。
そこで、借金が増える心理的な背景と業界が儲かる驚くべき仕組みを知ることで、少しでも借金の蟻地獄に落ちる人が減ることを祈るばかりです。


膨らみすぎて返せない借金……。そんなあなたを助ける4つの方法
https://w.grapps.me/life-style/20171231-9/


借金が増える心理的な背景を考える

 

借金依存症と借金癖とは?
例えば、銀行預金が100万円とクレジットカードのキャッシング枠が100万円あるとします。正常な金銭感覚の持ち主であれば自分が自由に使えるお金は預金の100万円だけと考えますが、借金を繰り返す人は自分が自由に使えるお金は預金の100万円+クレジットカードのキャッシング枠100万円と考える傾向が見られます。
したがって、正常な金銭感覚の持ち主は100万円の預金の半分以上を簡単に使うことはありませんが、借金を繰り返す人は「いざとなればクレジットカードのキャッシング枠が100万円あるから」という理由で100万円の預金を簡単に使い果たしてしまうのです。
また、多重債務に陥った人に言わせますと「新たな借入先が見つかった時はホッとした」と言うのです。
例えば、300万円のカードローンの返済に困った時に、新たに限度額100万円のカードローンの審査にパスした時に「ホッとした」という訳です。
通常、正常な金銭感覚の持ち主であれば300万円のカードローンに加えて、新たに限度額100万円のカードローンを作れば「ゾッとする」筈なのです。つまり、この段階で既に借金を繰り返す人は「借金依存症・借金癖」に陥っていると言えます。

毎月の収支の管理と目標管理をしたことがない
この様な「借金依存症・借金癖」に陥った人の生活を遡ってみますと、そもそも、毎月の収支の管理や目標管理とは全く無縁の生活を送ってきたことが解ります。
つまり、毎月の収入金額は知っているにしても支出項目別の金額は全く知らない人が大部分で、勿論、家計簿や金銭出納帳などを付けたことは皆無なのです。
中には預金通帳を全く記帳したことが無い人も目立ちますが、要するに全く無計画にお金を使いながら生活してきた訳です。したがって、お金に対する管理や目標設定は全くなされていませんから、お金を貯めることもできないばかりかいずれは借金生活に足を踏み入れることになります。


カードローン・クレジット業界が儲かる仕組み

 

法外な高金利のカードローン
一方で銀行や消費者金融会社・クレジットカード会社などの業界が儲かる仕組みは非常に巧妙です。まず、第一にゼロ金利時代に入って久しい現在に於いても、カードローンの適用金利は法外な高金利が続いています。確かに最近になりカードローン適用金利の最低金利は下がっています。しかしながら、この最低金利の下げは見せかけに過ぎず、
年率5%~6%程度の優遇金利が適用されるのは極々一部の大手顧客に過ぎません。
未だにキャッシング枠が100万円以下の大部分の顧客は年率15%前後の法外な金利を払い続けています。
もともと、カードローンは無担保かつ簡単な審査で資金を貸し付ける金融商品ですから、ある程度、貸し倒れが増えることは想定されていました。
そのことがカードローンに高い金利が許される根拠となっている筈ですが、ゼロ金利で銀行や消費者金融会社の資金コストが大きく下がっている筈なのにカードローンの貸し出し金利には全く反映されていません。つまり、本来、銀行や消費者金融会社が負担すべきコストを利用者が支払っている様なものなのです。

カードローン業界はリボ払いでボロ儲け
カードローンのキャッシングに於いて、本来、借入額が増えれば正比例して返済額が増えるのは当たり前のことでした。それまでカードローンの借入残高が50万円の人が100万円になれば、毎月の返済額も倍になったものです。返済期間を長くすれば別ですが、カードローンの返済期間は借入額の増加で長くなる訳ではありません。
ところが、リボ払い=リボルビング払いはカードローンやクレジットカードなどの返済について利用者ごとの月額返済限度額をあらかじめ決めておき、利用者はその限度内でカードを使用できます。つまり、返済回数は決めずに月々一定額または残額に対する一定割合額などの形で返済します。
したがって、カードローンやクレジットカードの借入総額が増えても月額の返済額は変りませんが、自動的に返済期間が長くなると言うことになります。つまり、返済期間が長くなることで金利が増大し、利用者の金利と元金を含めた返済総額は増えてしまいます。通常、リボルビング払いの手数料は年15%程度であり、元本以外に手数料の返済が重くのしかかるケースが目立ちます。この様なリボ払い制度はカードローン・クレジット業界が儲かる巧妙な仕組みに他ならず、2008年の世界同時不況後に日本ではクレジットカード決済手段を一括返済からリボルビング払いへ変更するケースが増え始めました。


借金返済に困ったら債務整理手続を早くやるしかない

 

ここまで述べてきた様な借金が増える心理的な背景に加えて、高金利やリボ払いなどのカードローン・クレジット業界が儲かる巧妙な仕組みの中で、借金の蟻地獄に落ちた人々を救う手立ては債務整理手続を早くやることしかありません。
賃金が伸びない現代社会の中で年率15%前後の高金利のカードローンを完済できる人は稀ですので、多くの借金の蟻地獄に落ちた人々は弁護士や司法書士などの債務整理手続の専門家に相談するのが早道なのです。
個人が交渉しても銀行や消費者金融会社などの業者が金利の引き下げや元金の減免に応じることはありません。
しかしながら、蛇の道は蛇で弁護士事務所名や司法書士事務所名を伝えただけで、銀行や消費者金融会社などの業者は交渉の席についてくれます。
なぜなら、債務整理手続に精通した弁護士や司法書士と交渉しても、勝ち目が無いことを彼らは知っているのです。仮に和解交渉が決裂し裁判になったとしても、多くの場合は債務整理手続に精通した弁護士や司法書士が負けることはありません。
現在の貸金業法銀行法は借り手の保護を基本としているからです。

したがって、カードローンやクレジットカードの返済に行き詰まった場合は、迷うことなく債務整理手続を選んだ方が良いのです。ただ、弁護士や司法書士なら誰でも良い訳ではなく、債務整理手続に精通した腕利き弁護士や司法書士に依頼しなければ意味がありません。
この様な債務整理手続に精通した腕利き弁護士や司法書士はネット検索で見つけることができますが、大事なポイントは債務整理手続に特化している弁護士や司法書士を選ぶことです。カードローンやクレジットカードの返済に行き詰まっているのにグズグズしていると、年率15%前後の法外な高金利で債務残高が増えるだけなのです。


年間約200万借金返済してるけど、これは前進なのだー!
http://www.pojihiguma.com/entry/shakkin-heisai-zensin