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銀行カードローンは「茹でカエル」だ!

生きたカエルを熱い鍋に入れると熱くて咄嗟に鍋から跳び出しますが、水を入れた鍋にカエルを入れて弱火で過熱するとカエルは跳び出すタイミングを掴めないまま茹でカエルになる、これが「茹でカエル」のたとえ話しです。
銀行カードローンも同じではないでしょうか?利用者は消費者金融会社のカードローンには最初から警戒感を持っていますが、何故か銀行カードローンには安心感を持っているからです。そこで、多くの人が陥る銀行カードローンの落とし穴について考えます。


気づけば借金膨張 銀行カードローン、手軽さ裏目 
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO18987850Z10C17A7CC1000/


銀行カードローンは急激に増加している

 

今更、説明する必要もありませんが個人の銀行カードローン残高が急激に増えています。個人の銀行カードローン残高は2017年3月時点で約5兆6,000億円と5年で1.6倍に増えていますが、消費者金融会社のカードローン残高は減少の一途です。
マイナス金利で市中にお金があり余る世の中で、5年で1.6倍に増えるローンは異常としか考えられません。もはや利用者が利便性だけで銀行カードローンでキャッシングしているとは考えられず、総量規制で消費者金融会社のカードローンを利用できなくなった多重債務者と多重債務者予備軍が銀行カードローンに押し寄せる構図が見えてきます。
それを裏付ける様に2016年の自己破産申立件数は、前年比1.2%増の約6万4,600件で13年ぶりに増加に転じました。
減少を続ける消費者金融会社のカードローンが自己破産増加の原因ではないことだけは確かで、今後も銀行カードローンが増え続ける限り自己破産申立件数は増え続ける筈です。


付き合いで銀行カードローンを作るビジネスマンも多い

 

そこで、銀行カードローンの落とし穴に着いて考える必要がありますが、付き合いやバーターで銀行カードローンを作った人が多いことに注目しなければなりません。
つまり、付き合いやバーターで消費者金融会社のカードローンを作る人はいませんが、
付き合いやバーターで銀行カードローンを作る人が多いのが現実の姿です。
様々な業界の営業マンが銀行に対してビジネスの提案を持ち込みますが、付き合いでカードローンの加入を奨められることが多いのです。

例えば、ボーナス時期になりますと各銀行はボーナスキャンペーンを始めますが、一般職の事務職員までカードローンのノルマが来ます。そのため、支店や本店の営業マンは勿論のこと、管理部門の行員までもが取引相手の営業マンにカードローンを依頼します。そこでの決まり文句は「作るだけで使う必要はありません」ですから、頼まれた取引先の営業マンは断る理由もなくカードローンを作ります。
銀行担当の自動車会社の営業マンは全ての銀行のカードローンを持っていますし、銀行のシステム担当のソフト会社の営業マンも同様です。
勿論、当初は使う気はサラサラありませんが、カードローンを持っていると便利なことは間違いなく何かの時にキャッシングしてしまう訳です。


消費者金融会社のカードローンは人に言えないが銀行カードローンは言える

 

しかも、銀行カードローンをクレジットカード同様にステータスと思っている人もいます。特に、メガバンクのプレミアムカードローンなどをステータスと勘違いしている人がいます。これ見よがしにメガバンクのカードローンカードを見せて、「俺はいつでも800万円までキャッシングできる」などと嬉しそうに話す人も少なくありません。
しかし、カードローンを使っていない時は人に言えますが、カードローンに手を付けてしまうと人には言い難くなりますが。一方で、消費者金融会社のカードローンは恥ずかしくて人に言えるものではありません。この辺りのカードローンに対する心理が微妙に違うことは間違いありません。


「茹でカエル」の論理で銀行カードローンは増えてしまう

 

また、多重債務に至らなくても銀行カードローンを長期間使い続けている人もいます。
例えば、ある銀行の限度額50万円のカードローンを目一杯借りていますが、元金を数万円返済すると又、直ぐに借りてしまうパターンを繰り返す人は意外に多いのです。
つまり、長期間銀行カードローンを借りっ放しにている訳ですから、10年も経てば元本分を支払っている計算になります。これもバレても銀行カードローンなら言い訳が立つという変な安心感がなせる技です。


債務整理の相談の半数は銀行カードローンの相談

 

「茹でカエル」の論理で増え続ける銀行カードローンですが、普通のビジネスマンが100万円以上の銀行カードローンを抱えると自分一人での解決は困難です。
配偶者や家族の協力が無ければ100万円以上の銀行カードローンを完済することはできません。
債務整理専門の弁護士に言わせますと、3年ほど前から銀行カードローンの相談が増え始め多重債務相談の半数を占めるということです。
銀行カードローンは厳しい取り立てもなく、変な安心感がありますから気づかないうちに返済額が膨らんでいることがあるからです。
くれぐれも、銀行カードローンで「茹でカエル」になる前に対策を怠らない様に、銀行カードローンの残高がある利用者は気を付けて頂きたいと思います。

 

FXで作った借金を銀行カードローンでおまとめしたWさんの体験談
http://www.cardloan-bank.net/taikendan/fx-shakkin/

 

これから急増する銀行カードローンによる自己破産

最高裁判所の発表によりますと、2016年の個人の自己破産の申請件数は6万4637件で前年比1.2%増となっており13年ぶりに増加しました。2003年にピークを付けた個人の自己破産の申請件数は、その後、減少の一途で一昨年まで12年連続で減少しました。
しかし、その連続減少記録も12年で途絶え、再び個人の自己破産の申請件数は増加トレンドに入ったと考えられます。
この背景には急増する銀行カードローンの影響が大きいと考えられますが、過去のトレンドを見ますと今後、自己破産者が急増することが心配されます。何故なら、返済が苦しくなった多重債務者が直ぐに自己破産する訳ではないからで、今、借りている人達が自己破産するのは数年後になるからです。誰でも自己破産を避けようと数年間は努力しますから、今後、自己破産が急増するのは数年後と考えられます。


自己破産者急増! 銀行のカードローンはどこに問題があるのか
http://www.excite.co.jp/News/economy_g/20170715/Toushin_3695.html


今までの自己破産のピークは2003年の24万2357件

 

過去の状況を見ますと、消費者金融会社のカードローン問題が社会的に注目され始めたのは1990年代初頭でした。バブル期に浪費癖の付いた消費者が、消費者金融会社のカードローンに頼り始めたのが1990年代初頭だったからです。
1990年代に入り所得は伸び悩み、その穴埋めにカードローンに頼りました。
また、バブル期にパチンコやスロットにはまった人達がギャンブルから抜けきらず、
カードローンで借りたお金でギャンブルを続けました。その結果、消費者金融会社のカードローン残高は毎年増え続け、大手消費者金融会社各社はカードローン残高のピークを2006年前後に付けた会社が多くなっています。同様に大手消費者金融会社各社の業績も好調を極め2000年初頭に最高利益を上げた会社が目立ちます。
この様な消費者金融会社のカードローン残高増加トレンドを、追い掛ける様に増えたのが個人の自己破産の申請件数でした。個人の自己破産申請件数は1990年代後半から急増し、2003年に24万2357件とピークに達しました。
つまり、消費者金融会社のカードローン残高と個人の自己破産の申請件数は、正比例する関係にあると言えます。


消費者金融会社のカードローンのピークは2006年前後

 

大手消費者金融会社各社はカードローン残高のピークを2006年前後に付けていますが、
その後、大手消費者金融会社各社のカードローン残高は減少の一途です。
その原因は過払い金返還問題・消費者金融会社の儲け過ぎに対する社会的な批判など様々ですが、最も大きい要因は金融庁が導入した総量規制です。
この総量規制の導入により消費者金融会社のカードローン貸付残高は2015年度末で4兆4,438億円と、2006年度末に比べ約4分の1に激減しています。
その結果、中小消費者金融会社は潰れ、大手の殆どはメガバンクなど銀行の傘下に入りました。

総量規制の対象外で消費者ローン市場の実権を握った銀行はカードローン営業を密かに強化し、カードローンの貸出残高は増え続けています。
特に、ここ数年の増え方は際立っており、2013年3月時点では3兆5442億円だった貸出残高は2016年3月には5兆1227億円と短期間で急増しています。


今後、急増する銀行カードローンによる自己破産

 

現在の銀行カードローンの急増トレンドは始まったばかりで、今後、数年間は続く可能性が高いと言えます。
一方で銀行カードローンによる自己破産は、これから急増のトレンドに入りそうです。
例えば、2013年3月時点で3兆5442億円だった貸出残高は2016年3月に5兆1227億円へ3年間で1.5兆円増加しています。この増加の大半は多重債務者の返済のための新たな借入と考えられます。つまり、他の消費者金融会社や銀行カードローンの返済のために、新たな借入をしている可能性が高いと言えます。
それは、最近の銀行カードローンの融資姿勢に表れており、銀行カードローンの融資姿勢が「イケイケ」になっているのを利用者は敏感に感じ取っている筈です。
それらの多重債務者が本当に苦しくなるの数年後ですから、将来的に銀行カードローンによる自己破産者はまだまだ増える可能性が高いのです。その時になって初めて、銀行は過去の大手消費者金融会社が味わった苦痛を知ることになるのです。
その様な事態を迎えることの無い様に金融庁監督官庁としての責任を果たすべきです。

 

銀行カードローンの審査基準見直しが行われる?総量規制からの逃げ道になっていた時代は終わりです
http://www.cashing-hikaku.jp/oyakudachi/ginkou-cardloan-shinsakijun-minaoshi/

 

銀行カードローン営業は過剰融資の温床

銀行カードローンに対する批判が強まっていますが、今度は大手銀行や地方銀行がカードローンの融資拡大を支店や行員の評価対象にしていることが解りました。
銀行カードローンのモラルハザードはそこまで来ているのかという感じですが、長い目で見ると銀行が自分の首を絞めていることは明白です。まずは、カードローンの融資拡大が支店や行員の評価対象になっている実態を探ります。


カードローン、大手銀などが行員評価に 過剰融資の恐れ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170712-00000021-asahi-bus_all
http://www.asahi.com/articles/ASK7C454BK7CULFA00R.html


6割の銀行がカードローンの口座数や融資額の増加を評価対象としている現実

 

6月中旬に朝日新聞はカードローンを扱う大手銀行5行と全国地方銀行協会に加盟する64行の計69行に、書面でカードローンについての調査を行いました。
調査には69行中49行が回答し、うち29行がカードローンの口座数や融資額の増加額を支店や個人の評価対象としていると回答しました。これは回答した銀行の約6割に当たります。また、カードローンの口座数や融資額の増加を支店や個人の評価対象としていると回答した銀行の内、17行が支店の評価を対象にしていると回答し5行は支店と個人の両方の評価の対象になっていると答えています。
これは実質的にカードローンの口座数や融資額の増加額が、支店や営業マンにとり「ノルマ」となっていると考えられます。「ノルマ」になれば数字をトコトン追求するのが営業マンの本能です。


支店や個人の収益のノルマも厳しく追及されている

 

上記の調査結果は具体的にカードローンの口座数や融資額の増加を評価対象としている現実を物語りますが、一方で各銀行に於いては、以前から支店や個人の収益のノルマが厳しく追及されるのは当たり前のことです。
ゼロ金利政策からマイナス金利政策に突入した現在の金融環境の中で、銀行が収益を上げるのは益々難しくなっています。その中で利ザヤが取れるカードローンは最も収益性が高い金融商品なのです。その結果、支店や個人の収益のノルマが厳しく追及されると、現場では必然的にカードローンの営業を強化するのは無理もありません。
つまり、上記の調査でカードローンの口座数や融資額の増加を評価対象としていないと回答した銀行の中にも、収益を追及された結果、現場が手っとり早いカードローンの営業強化に走ることも十分に考えられることなのです。


銀行の営業現場はもっとドライ

 

朝日新聞の調査で6割の銀行がカードローンの口座数や融資額の増加額を支店や個人の評価対象としていると回答しましたが、銀行の営業現場はもっとドライにカードローン営業を推進している筈です。通常、新聞社の調査に対応するのは本店の広報部などの管理部門です。ところが、銀行でも証券でも大手金融機関に於いては、本店と支店や管理部門と営業部門は少なからず対立の構図の中にいます。
つまり、本店管理部門がカードローンの口座数や融資額の増加額を支店や個人の評価対象としていると認めたということは、支店の営業現場に於いてはもっとドライにカードローンを取り扱っていることが想像されます。
恐らく、支店の営業現場の営業マンたちは、カードローン営業は自分たちのノルマをこなすための手段としか考えていない可能性が高いと言えます。その様な現場にモラルを説いても効果は期待できません。モラルを説くよりもノルマを減らすことを優先すべきだからです。つまり、この問題を根本的に解決するには、金融庁が銀行に規制を掛けるなどのトップダウンの強制力が必要なのです。


金融庁の参与に三井住友銀行の高橋精一郎元副頭取が就任したことの意味

 

このほど金融庁の参与に三井住友銀行の高橋精一郎元副頭取が就任しました。
実は、高橋氏は加計学園の加計孝太郎理事長と同じく安倍首相の米国留学時代に知り合った親友と言われており、安倍首相と3人で食事やゴルフを楽しむ仲間と言われています。この様な微妙な時期に何故、高橋氏を金融庁の参与に任命したのかは定かでありませんが、安倍首相が知らない人事である筈はありません。
安倍首相が任命したのか、少なくとも事後承諾したことは間違いないと考えられます。

つまり、銀行カードローン問題を解決するには金融庁が銀行に規制を掛けるなどの強制力が必要なのですが、この様な時期にメガバンクの一角である三井住友銀行の元副頭取まで勤め上げた人物をどうして金融庁の参与に任命するのでしょうか?
国家公務員の幹部人事に全く意味のない人事は無いと言われていますので今回の金融庁人事にも意味がある筈で、少なくとも金融庁が銀行に不利な規制を掛ける時期は先に延ばされた気がします。何故なら、高級官僚お得意の忖度が働き、金融庁メガバンクにマイナスになる政策を打つ筈が無いからです。

 

銀行カードローンの審査基準見直しが行われる?総量規制からの逃げ道になっていた時代は終わりです
http://www.cashing-hikaku.jp/oyakudachi/ginkou-cardloan-shinsakijun-minaoshi/

エアバックのタカタ破たんでメガバンクは大損失

エアバックのタカタが民事再生法の適用を申請し実質的に経営破たんしました。
タカタの破たんで大きな損失を被る恐れがあるのは、日米の大手自動車メーカーとタカタのメインバンクです。タカタのメインバンクは三井住友銀行ですが、2位に三菱東京UFJ銀行・3位にみずほ銀行が入っています。
その結果、タカタ破たんでメガバンクが大損失を被り、銀行カードローンに対する規制強化が遅れる心配が出てきました。タカタ破たんとメガバンクへの影響度を考えます。


三井住友などメガバンクが安い、タカタの民事再生法適用も嫌気
https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201706260352


タカタ破たんによるメガバンクの損失額予想

 

もともと、タカタは自己資本が厚い会社でキャッシュフローも厚く、銀行借り入れに頼る経営体質ではありませんでした。したがって、直近の銀行からの借り入れは、三井住友銀行79.9億円・三菱東京UFJ銀行61.5億円・みずほ銀行52.5億円に過ぎませんでした。ただ、タカタは借入時に銀行に担保を差し入れておらず、金融機関は担保との相殺ができないため融資額の全額が実損額となりそうです。
また、メガバンク上位2行はタカタ株式の大株主にも名を連ねており、
第4位大株主の三井住友銀行保有株が130万株・第10位大株主の三菱東京UFJ銀行保有株が65万株となっています。両行のタカタ株の簿価は不明ですが、経営悪化前のタカタ株は長期的に5,000円~1,000円で推移していました。
仮に両行の簿価を1,000円と仮定しますと、三井住友銀行の損失が約39億円で三菱東京UFJ銀行の損失が6.5億円になります。
その結果、焦げ付く可能性のある融資と紙くず同然になった株式の損失の合計は、三井住友銀行の損失が約119億円で三菱東京UFJ銀行の損失が68億円に上ることが予想されます。


タカタの損失を取り返すのはカードローン事業しかない

 

それでは、タカタの損失を取り返すことが期待できる好調な事業部門は何でしょうか?
三菱東京UFJ銀行の親会社の三菱UFJフィナンシャルグループの今期の業績見通しを見ますと、好調な事業部門は海外部門と証券部門と銀行カードローン部門しかありません。海外では米国MUFGユニオンバンクの業績が好調に推移していますし、証券部門では持ち分法適用会社の米モルガンスタンレーが収益を上げています。
そして、銀行部門で好調なのは住宅ローン部門とカードローン部門ですが利ザヤが縮小している住宅ローン部門の利益は限定的となっており、銀行部門の儲ぎ頭はカードローン部門が断トツなのです。したがって、三菱東京UFJ銀行にとりカードローン部門に規制が入ることは、銀行部門の儲ぎ頭を失うことになってしまいます。


金融庁が銀行カードローンを規制できない理由

 

最近、銀行カードローンに対する批判が高まっていることもあり、金融庁は様々なチャネルを使い同庁が銀行カードローンを規制できない理由を示しています。
その1つ目は銀行と貸金業者では適用される法律が異なるということですが、その気になれば銀行法貸金業法の総量規制を盛り込めば良いだけの話です。

2つ目は貸金業法改正時に銀行は悪徳貸付を行っていなかったということですが、最近の銀行の営業現場では収入証明書を確認することなく200万円~300万円のカードローン融資が行われています。特に、「年収220万円の60代女性に500万円」融資した銀行や、「無収入だった50代男性に収入証明の提出を求めずに300万円」融資した銀行があることが報告されています。これらは悪徳貸付に該当すると思われるのですが。

3つ目は金融庁が銀行に対して監督指針(ガイドライン)を示し厳しく監督しているということですが、2007年4月1日現在で1,373人しか在籍していない金融庁職員が、具体的にどうやって全国の銀行店舗を監督できるのでしょうか?
メガバンクだけでも三菱東京UFJ銀行の店舗数は国内773店(2010年3月31日現在)、
三井住友銀行の 店舗数は645店(2011年3月末現在)、みずほ銀行の店舗数は507店(2006年3月31日現在)もあるのです。メガバンクの店舗の検査だけでも数年かかることになりそうです。
つまり、金融庁が示した銀行カードローンを規制できない理由を見ますと、結局、金融庁が銀行カードローンを規制する気が全く無いことに気が付いてしまいます。

 

メガ バンク ですら大失職時代に…。大学生はこれでも危機感を感じないんですか…。
http://b.hatena.ne.jp/search/text?q=%E3%83%A1%E3%82%AC%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%AF

タカタ破綻の債権者リスト判明 銀行に重荷 
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDC27H4C_X20C17A6EA1000/

 

とうとう、日本貸金業協会が「不公平だ」と銀行カードローンに不満をぶつける

銀行カードローンに対して弁護士団体や消費者団体などから批判が相次いでいますが、
とうとう、日本貸金業協会が銀行カードローンに不満をぶつける展開となりました。
ずばり、貸金業社に対しては融資上限額が「年収の3分の1以下」という貸し付け上限の総量規制がありますが、銀行は規制外である事に対して「不公平だ」という発言につながりました。また、総量規制以外にもテレビコマーシャルに対する規制も貸金業社に対しては厳しい内容になっています。


貸金業、貸付規制撤廃求める 銀行カードローンに押され
http://www.asahi.com/articles/ASK6G74SHK6GULFA01Q.html


日本貸金業協会会長が不満をぶつける一幕

 

6月14日に消費者金融会社やカード会社などでつくる日本貸金業協会の山下一会長は、
年に1度の会長会見で協会員から『競争条件は適正にあるべきだ、そろえるべきだ』という意見が多く出ていると述べました。
この発言は貸金業者には改正貸金業法で貸し付けの上限を年収の3分の1までにするという総量規制が課せられているのに対して、銀行カードローンに対する規制は無いことに対する不満をぶつけたものです。総量規制により、貸金業者のカードローン融資残高は銀行カードローンの融資残高に追い抜かれています。
山下一会長は銀行カードローンの一部には「目的も聞かず大口で貸すのは問題。実態を調べ、何かルールをつくったほうが顧客の保護につながる」とも発言しています。

そもそも、日本貸金業協会貸金業法に基づく自主規制機関として設立され、資金需要者等の利益の保護を図り貸金業の適正な運営に資することが目的とされています。
現在、日本貸金業協会には貸金業を営む消費者金融業者・事業者金融業者・クレジットカード会社・信販会社・リース会社等が加入し、唯一の自主規制機関として活動しています。


日本貸金業協会に加盟してない業者はヤミ金なのか?

 

あくまでも、日本貸金業協会は自主規制団体ですので、未加入業者=違法業者=ヤミ金業者というわけではありません。実質的には殆どの消費者金融業者・事業者金融業者・クレジットカード会社・信販会社・リース会社等が加入していますが、中にはまともに営業している業者でも稀に日本貸金業協会に加入していない業者も無い訳ではありません。そして、貸金業を営むためには国もしくは都道府県に届出を出して登録を受ける必要がありますが、この登録を受けていない貸金業社をヤミ金と呼んでいます。
したがって、日本貸金業協会に加盟してない業者=ヤミ金業者ではありません。


金融庁貸金業者に対する対応は公正とは言い難い

 

近年、一般的に言うところの消費者金融の担い手は銀行・信用金庫・消費者金融業者・事業者金融業者・クレジットカード会社・信販会社・リース会社と拡大の一途です。
そして、実質的な意味で消費者金融の担い手を分類するとすれば、銀行+信用金庫のグループと日本貸金業協会加盟業者と非加盟業者ということになります。
更に、日本貸金業協会非加盟業者は、国もしくは都道府県に貸金業の届出を行なっている業者とヤミ金業者に分けられます。
つまり、消費者金融の担い手は銀行+信用金庫と日本貸金業協会加盟業者と非加盟業者ですが、取り扱うカードローンの金融商品としての特性は殆ど違いはありません。
業者により金利や限度額に多少の違いはありますが、金利が倍以上も違うなどの根本的な金融商品の差異は無いのです。
その様な環境下で日本貸金業協会加盟業者と非加盟業だけに総量規制という名の特別の規制を設け、銀行+信用金庫には設けないという対応は決して公正とは言い難いと言えます。その様な不公正な状況をここまで放置したのは金融庁の不作為ですので、
金融庁は一刻も早く現在の不公正な状況を改善しなければなりません。

 

銀行カードローンの規制「適当でない」 全銀協の新会長
http://www.asahi.com/articles/ASK6H4DKFK6HULFA012.html

 

銀行カードローンに続きゆうちょ銀もカードローンを始めようとしている

多重債務者の温床になりつつある銀行カードローンですが、今度はゆうちょ銀行もカードローンを始めようとしているのは驚きです。2015年に11月に上場を果たしたゆうちょ銀行は、それまでの政府系金融機関から利益重視の民間銀行の色彩を強めています。
ゆうちょ銀行のカードローン進出の背景を探りました。


ゆうちょ銀の無担保融資に「OK」 消えぬ「消費者ローンへの参入」批判
https://www.j-cast.com/2017/06/20301109.html?p=all


金融庁長官と総務大臣はゆうちょ銀行に「口座貸越による貸付業務」を認可した

 

6月19日に金融庁長官と総務大臣はゆうちょ銀行に「口座貸越による貸付業務」を認可しました。実はゆうちょ銀行は5年前の2012年に住宅ローンやカードローンなどの融資業務への参入を申請しましたが、審査体制の未整備を理由に金融庁が認めなかった経緯があります。したがって、ゆうちょ銀行にとっては「口座貸越による貸付業務」は、かねてからの懸案業務だったと言えます。

もともと、ゆうちょ銀行の前身である郵便局は集めた資金を財政投融資資金として「大蔵省資金運用部資金」に預託し、政府や特殊法人地方公共団体への融資・運用に使われていました。したがって、郵便局は余資を地方債や特殊銀行金融債などで運用していましたが、個人の融資に回す資金はなく住宅ローンや他のローン業務はありませんでした。

ただ、郵便局には貯金担保貸付けという制度があり、いざというときに貯金を解約しなくても担保定額貯金・担保定期貯金・各種財産形成定額貯金を担保に貸付けが利用できました。つまり、通常貯金の現在高を超える払戻しがあった時に、不足分を担保定額貯金・担保定期貯金・各種財産形成定額貯金から自動的に貸し付ける仕組みでした。
ただ、貸付額は元利金額の90%以内で一つの通帳につき最高300万円までと制限されていました。したがって、貸付と言えども預けてある貯金の90%以内の金額を引き出せる仕組みに過ぎませんでしたので、融資の審査体制や審査にともなう人員は不要だった訳です。

ところが、今回の「口座貸越による貸付業務」は無担保で通常貯金の残高が足りない場合でも自動的に融資することから、実質的には無担保カードローンと変わらないという指摘も出ています。したがって、審査のシステムと審査にともなう人員も必要となります。ゆうちょ銀行は通常貯金の口座を有する個人が対象なので「カードローンではない」という立場ですが、通常貯金の残高が1,000円でも最大50万円(契約1年目は原則30万円程度を想定)の貸付極度額を認めるとのことですから一般的にはカードローンと解釈されます。


ゆうちょ銀行の業績の見通しが厳しい現実

 

直近のゆうちょ銀行の業績を見ますと前2017年3月期の連結予想数字は減収減益に終わりましたが、今2018年3月期の連結予想数字は増収増益と盛り返しています。
ところが、来2019年3月期の連結予想数字は再び減収減益予想と、このところ出入りの激しい状態で中長期的な成長が見えません。

その背景には日銀のマイナス金利政策により国債運用収益が著しく低下していますので、運用の中心を外債運用に切り替えていますが追い付かない現実が見えてきます。
その穴埋めに政府がゆうちょ銀行のカードローン参入を認めたのかどうかは解りませんが、ゆうちょ銀行は新たな収益源を確保したことは確かなようです。
当面、ゆうちょ銀行はカードローンの新規契約件数を年間30万件・業務開始後の5年間で150万件・約880億円の残高を想定しているとのことです。


ゆうちょ銀行の「口座貸越による貸付業務」は高齢者を対象にしたカードローンなのか? 

 

この「口座貸越による貸付業務」について、ゆうちょ銀行はカードローンではないと言っていますが、ライバル金融機関は実質的なカードローンと警戒を強めています。
ゆうちょ銀行の最も身近なライバルと言える全国信用金庫協会は民間金融機関との「公正な競争条件」が確保されない状況が続いていること、また、ゆうちょ銀行の「口座貸越による貸付業務」は民間のカードローンとほぼ同等の機能を有しており、
実質的に消費者ローンへの参入であることを理由に反対を表明しています。

特に、懸念されるのは、ゆうちょ銀行に通常貯金の口座を有する個人に高齢者の比率が高いことです。以前の消費者金融会社のカードローンが社会問題化し「サラ金地獄」と言われた時代に於いては、消費者金融会社のカードローンは主にサラリーマンや自営業者に使われました。また、足元の銀行カードローンで多重債務に陥っているのは若いビジネスマンが目立っていますが、今回のゆうちょ銀行の「口座貸越による貸付業務」が高齢者の多重債務の温床にならないとも限りません。
そこで、今回の「口座貸越による貸付業務」がカードローンではないと言い張るのであれば、ゆうちょ銀行は適用金利でカードローンではないことを証明しなければなりません。今回の「口座貸越による貸付業務」がカードローンでないならば、適用金利は年率で5%以下のリーズナブルな金利が適用されるべきです。この金利であれば高齢者の多重債務を増やす心配はないと言えるのですが、果たしてゆうちょ銀行の対応が注目されます。
 

銀行カードローンの規制「適当でない」 全銀協の新会長
http://www.asahi.com/articles/ASK6H4DKFK6HULFA012.html

銀行カードローンは多重債務の入口

消費者金融の中では優等生と思われてきた銀行カードローンですが、これまでの常識を考え直さなければならない時期に来ています。これまでは銀行カードローンを借りられなかった人が消費者金融会社のカードローンに流れ、多重債務に陥った人がヤミ金に流れる構図でした。ところが最近は、この流れが逆流しています。
つまり、消費者金融会社で借りられなくなった人が銀行カードローンに流れる構図が目立ちます。金融庁が昨年、行った調査にその実態が見えます。


金利だけで月5万円…返せない 抵抗感薄い銀行からの借り入れ「サラ金から借りるほど落ちぶれてない」
http://www.sankei.com/premium/news/170629/prm1706290008-n1.html


昨年11月の金融庁の調査

 

昨年、11月に金融庁が全国7万人規模で銀行カードローン利用者についての調査を行ないました。その調査によりますと銀行カードローンを3年以内に利用したことがある人の回答として、借り入れ目的は以下の通りです。
①生活費不足の補填が41.8%で最多
②クレジットカードの利用代金不足を補うためが24.9%で2位、
③他の貸金業者への返済資金の不足を補うためが7.1%で3位でした。
また、調査の中で3年以内に貸金業者からも借り入れをした経験がある人は63.7%に上り、そのうち18%の人が消費者金融会社からの借入残高が年収の3分の1を超えていました。つまり、総量規制で消費者金融会社から借りられなくなった人が、改正貸金業法による「総量規制」から逃れるために銀行カードローンを利用している可能性が見えてきます。


従来の多重債務への流れが逆流している

 

従来の多重債務者の転落の構図は、銀行カードローン→クレジットカードキャッシング→消費者金融会社カードローン→ヤミ金という流れでした。ところが、総量規制が、この流れを逆流させています。
つまり、クレジットカードキャッシング→消費者金融会社カードローン→銀行カードローンという逆の流れで、最終的に債務整理できない人は思い余ってヤミ金に流れ込む構図です。


銀行カードローン営業現場に見えるモラルハザード

 

この様な逆流現象を助長しているのが、銀行カードローン営業現場のモラルハザードです。現在、銀行カードローンは総量規制の対象外ですが、普通に考えれば消費者金融会社やクレジットカード会社や街の貸金業者に課されている消費者保護のための施策を当然のことながら銀行は守る筈です。
何故なら、本来、銀行は消費者金融会社やクレジットカード会社や街の貸金業者の模範となるべき存在だからです。ところが、現実には今回の調査で判明しただけでも、従来の銀行では考えられない融資態度が見えます。
例えば、「年収220万円の60代女性に500万円」融資した銀行や、「無収入だった50代男性に収入証明の提出を求めずに300万円」融資した銀行があることが判明しています。通常、銀行カードローンで500万円借りると金利が年率14%としても、金利だけで月に58,000円以上になります。つまり、上記の年収220万円の60代女性や無収入だった50代男性は、一生かかっても元本返済に至らないことは明らかです。それでも、融資する銀行の事情に一体、何があるのでしょうか?


金融機関に預金が集まり続けている現実

 

実は2017年3月末時点で銀行や信用金庫などの預金残高は過去最高の1,053兆円まで増加しています。日銀のマイナス金利政策で金利はほぼゼロにもかかわらず、中高年が虎の子の退職金や年金を預け続けていると見られます。
本来、銀行に集まった預金は銀行の貸し出しの原資ですが、銀行の最上位の得意客である大手企業も金余りで困っています。
また、貸し出しに回らないお金は余資と呼ばれ国債を中心に市場で運用される筈ですが、日銀のマイナス金利政策で10年物国債金利は0%前後に低下し、銀行も運用できない余剰資金を預金のまま抱え込むのが現実の姿です。
その様な環境下で銀行で唯一、伸びているのが住宅ローンとカードローンという訳ですが、利幅の少ない住宅ローンに比べるとカードローンの利幅は大きく銀行の収益源になっています。


銀行カードローンが多重債務の元凶に

 

しかしながら、このままでは銀行カードローンが多重債務の元凶と言われかねません。
既に、減り続けていた自己破産の申請件数が増加に転じるなど、多重債務者が増える兆候が見えています。
一方で、消費者金融会社のカードローン残高は減り続けており、唯一、増加の一途を辿る銀行カードローンに批判の矛先が向き始めています。ここは銀行業界の自主規制などの手ぬるい策に任せないで、法律で銀行カードローンも総量規制の枠内に入れる時期だと考えます。

 

規制の対象外、銀行カードローンの貸付が激増…弁護士「ヤミ金が再び増加する恐れ」
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