借金を考察するブログ

「債務整理の森」の執筆担当が借金ニュースについて考察するブログ

モラル無き銀行貸出・3つの事例

もはや。銀行にモラルを求めるのは無理な時代になったのかもしれませんが、最近の銀行の営業部隊のモラルハザードは目を覆うばかりです。なぜか消費者金融会社に厳しく銀行には優しい金融庁は相変わらず何もしませんが、このままでは将来、金融庁の不作為が問われることになりそうです。現在進行中のモラル無き銀行貸出の3つの事例について考えます。


個人向け融資/問われる金融機関のモラル
http://www.kahoku.co.jp/editorial/20170813_01.html


モラル無き銀行貸出・住宅ローン

 

首都圏で実際に配られていた大手地方銀行新築マンション住宅ローン勧誘のチラシは、以下の内容となっています。「頭金0円・借入金3,000万円~・変動金利0.6%・借入期間40年・返済月額50,000円前後・ボーナス払い150,000円前後」
そもそも、マンションや一戸建てなどの住宅を頭金0円で買うのは邪道です。
できれば3割程度の現金を貯めてからローンを申し込むのが正しいローンの使い方で、
若い夫婦が新築マンションを気に入り頭金0円で衝動買いするのを諫めるのが銀行マンの役割だったのではないでしょうか?
それを、不特定多数の人が見ることが前提である営業勧誘用のチラシに於いて、「頭金0円・借入金3,000万円~」などと強調するのは行き過ぎです。

しかも、このチラシには変動金利0.6%・借入期間40年と書かれており、ありったけの材料を動員して何とか返済金額を少なく見せようとする営業姿勢がアリアリです。
将来、現在のマイナス金利レベルより金利が上がることは間違いありませんから、変動金利の場合は金利が上がり毎月の返済金額が増加する恐れがあります。
この点だけでも見る人が見れば、モラルの無い銀行が作ったチラシであることが一目で解ります。これでは、銀行が自己破産の種まきをしているのと同じで、将来、銀行が自己破産の責任を追及されても仕方ありません。


モラル無き銀行貸出・不動産融資

 

マイナス金利下で不動産融資が増え不動産が値上がりすることは予想されたこととは言え、最近の不動産融資の増加トレンドは異常で既にバブル期を上回っています。
日銀が発表した「貸出先別貸出金」によりますと、2016年の金融機関による不動産融資は前年を15.2%上回る12兆2806億円で1977年以来で過去最高となりました。2017年もそのトレンドは続いていると思われます。

この不動産融資の中で特に問題がありそうなのは、賃貸アパート・マンション向けのローンです。つまり、銀行と不動産会社が組んで個人の土地持ち小金持ちに対して、ローンを組んで賃貸アパート・マンションを建てさせるビジネスです。中には最初の数年間は賃貸アパート・マンションの家賃保証をしてまで、ローンを組んで賃貸アパート・マンションを建てさせています。
一方で野村総合研究所によりますと全国の空家数は、2018年に全国で1,000万戸を超え2022年に1,400万戸・2033年には約2,150万戸へ増加するとのことです。
つまり、不動産業者の家賃保証が無くなる10年後は全国の空家数は現在の5割増し以上で、古くなった賃貸アパート・マンションに入る人は激減するでしょう。

そして、もう1つ問題なのが、これらの賃貸アパート・マンション向けのローンが劣後ローンであることです。本来、ノンバンクなどが担うべき劣後ローンにまで銀行が領空侵犯している結果、審査基準の引き下げ競争が銀行とノンバンクの間で行われ、本来、審査をパスできない人まで融資を受けているのが現状です。結果的にリーマンショック日本版のような不良債権の種を増やしているのが現実の姿で、ここにも銀行のモラル無き融資姿勢が見え隠れします。


モラル無き銀行貸出・銀行カードローン

 

言うまでも無くモラル無き銀行貸出の3つ目は銀行カードローンです。2010年3月に於ける銀行カードローン融資残高は約3兆2,000億円でしたが、6年後の2016年3月には約5兆6,000億円へ1.75倍増加しました。この突出した銀行カードローン融資残高の伸びは、
金融庁消費者金融会社などに総量規制を課した背景があるとは言え、通常の営業姿勢で成し遂げられる数字ではありません。

6年間でカードローン融資残高を1.75倍に増やしたということは、平均すると毎年30%近く融資残高を伸ばした計算になります。営業経験のある人なら解ることですが、どんなに追い風が吹いていたとしても毎年3割の実績を伸ばすことは容易ではありません。
何とか1~2年はできても6年連続で毎年3割伸ばすのはトップセールスマンしかできないことです。つまり、それができたということは営業現場では相当無理を強いられている表れで、恐らく末端の営業現場ではモラルのモの字も無い筈です。
いずれにしても、上記の3つのモラル無き銀行貸出で被害を被るのは企業ではなく一般の個人です。このまま放置すれば数年後に自己破産が続出し、銀行の営業姿勢と金融庁の不作為が問われることになるでしょう。

 

カードローンの審査は甘い?通りやすくなるコツも合わせて紹介
https://naruhodo-cardloan.com/review/easy-street-review/

 

長期の住宅ローンは危険だと言うこれだけの理由

株価は先見すると言いますが日経平均株価は6月の20,318円の年初来高値をピークに既に4%も下落しています。つまり、東京株式市場はとっくに「アベノミクス相場」に見切りを付け下げ相場に入っていますが、不動産市場、特に、首都圏のマンション市場は未だ活況を保っています。
現在、マンションの買手は長期の住宅ローンを組む場合が多いと言いますが、将来的に長期の住宅ローンを完済できる人は何割いるのでしょうか?長期の住宅ローンに潜む先行きの問題点を探ります。


「年金75歳受給時代」の最大の恐怖は「住宅ローン破産」
https://www.moneypost.jp/183504


東京オリンピックの後に誰がマンションを買うのか?

 

東京は都心再開発・ホテル・マンションの建設ラッシュで建設業界では人手不足が際立っています。また、右肩上がりの訪日外国人に支えられて都心のホテルは予約もままならない状況です。更に、首都圏のマンション市場も過熱感を帯びながら売手市場が続いています。
マンションの買手の中心である40代前後のビジネスマンファミリーは、長期の住宅ローンを組んで高いマンションに飛びついています。普通に考えれば東京オリンピックまでは何とか景気は持ちそうですが、果たして東京オリンピックの後は大丈夫なのでしょうか?特に、東京オリンピックの後に「一体誰が今より高い価格でマンションを買うのか」、という素朴な疑問が沸き起こります。


リオデジャネイロもロンドンもオリンピック後に景気後退を迎えている

 

2012年ロンドンオリンピックも2016年リオデジャネイロオリンピックもそうでしたが、景気のピークはオリンピックの前に訪れています。オリンピックの1~2年前に株価→不動産という順序で景気のピークが訪れ、オリンピックの後は「祭りの後」の様な景気後退局面が続いています。

特に、ブラジルのオリンピック後の景気後退は凄まじく、ブラジル日本商工会議所によりますと「1948年以降では最悪の経済リセッション」に入ったと評しています。
例えば、2016年のGDP伸び率は-3.6%・一般家庭消費は-4.2%・サービス部門のGDP伸び率は-2.7%・鉱工業部門のGDP伸び率は-3.8%、新車生産台数は370万台(2013)⇒220万台(2016)という惨憺たる状況です。

社会的なストックの厚みが違う日本経済はここまでガタガタになることは考えられませんが、日本は先進国最悪の財政赤字問題を抱えています。
安倍政権では経済最優先ということで歳出削減は全く行われておらず、財政赤字問題は先送りされたままです。天下りや公務員給与削減などの行政改革や岩盤規制改革はお題目だけで、実質的には何も行なわれていないのと同じです。その結果、国の借金である財政赤字は増え続けています。


「国の借金」は2016年9月末で1062兆5745億円に対して家計の金融資産残高は1800兆円

 

2016年9月末現在で「国の借金」である財政赤字の総額は1062兆5745億円に達し、老若男女国民1人あたり837万円にのぼる借金を抱えています。つまり、夫婦子供2人の平均的な家庭で3,348万円の借金という計算です。加えて、個人の住宅ローン残高は増え続け、平成25年度末時点の住宅ローン利用者数は915,594件で半年で2万件~34,000件の人が新たに長期の住宅ローンであるフラット35を申し込んでいます。
つまり、住宅ローンを抱える世帯は住宅ローンに加えて、目に見えない夫婦子供2人の平均的な家庭で3,348万円の借金を抱えていると言っても過言ではありません。

一方で日銀が発表した資金循環統計によりますと2016年末の家計の金融資産残高は1800兆円となり、4四半期ぶりに過去最高を更新しました。
2015年末と比べ0.9%(17兆円)増え現在の統計で遡れる2005年以降で過去最高となっています。従って、国は時間を掛けて様々な言い訳をしながら、「国の借金」1062兆を家計の金融資産残高1800兆円で埋め合わせる算段です。
また、企業の金融資産も1101兆円ありますから、消費増税や新たな課税を考え出して何とか「国の借金」を埋め合わせる筈です。


「年金75歳受給時代」

 

更に、国が長期的に考えているのは年金給付の実質的な削減です。
年金財政は国の財政とは別会計ですが、年金が足りない部分は税金で補てんする訳ですから国民から見れば同じ会計でもあります。現在、国の社会保障費は何もしなくても年間1兆円程度増える構図となっています。老人が増え若者が減っているから当然のことですが、このままでは国の財政も年金財政も持ちません。

そこで、現在の年金65歳受給を段階的に引き上げることになりますが、現在の予定よりも徐々に早めて行かなければならない筈です。その結果、東京オリンピックが終わり景気が後退局面に入って暫くすると、「年金75歳受給時代」を迎えているかもしれません。長い住宅ローンを組んで最後は年金で返済と考えているかもしれませんが、なかなか年金の受給が始まらず当てが外れることになります。
その様な経済状況で不動産も下がっていると、マンションを中古で売ることもできず老後になり「住宅ローン破産」という悲惨な結末を迎えるかもしれません。

住宅ローンはリスクテイクです
http://realtor-readyabooks.hatenablog.com/entry/2017/02/20/194232

 

 

好調な銀行カードローンの裏で3メガバンクは政治献金を再開していた

消費者金融会社カードローンなどへの総量規制が導入される前の2010年3月に於いて銀行カードローン融資残高は約3兆2,000億円でしたが、6年後の2016年3月には約5兆6,000億円へ1.75倍増加しました。
つまり、平均すると毎年30%近く融資残高を伸ばした計算になりますが、これは他の融資が伸び悩む中で突出した異常な数字と言えます。時を同じくして3メガバンクは政治献金を再開していますが、これは単なる偶然ではなさそうでその背景を探ってみました。


自己破産者も急増…銀行カードローンの高利息を専門家が解説
http://www.excite.co.jp/News/society_clm/20170728/Jisin_29915.html


銀行カードローンが批判されるこれだけの理由

 

このところ、銀行カードローンに対する批判が強まっていますが、その理由の1つ目は銀行が過剰融資している可能性が高いからです。消費者金融会社などの貸金業者は総量規制が導入されて以降、カードローン融資残高を大幅に減らしています。
つまり、それまで如何に年収の3分の1を超える融資が多かったかということの裏返しとも言えます。一方で銀行カードローンは総量規制の対象外ですから、総量規制で貸金業者からカードローンを断られた人の受け皿になっている訳です。先の金融庁の調査では銀行カードローン利用者のうち、3年以内に貸金業者からもお金を借りた経験のある人の割合が63.7%に上っています。
銀行カードローンに対する批判の2つ目は、収入証明書なども不要でスマホなどから短時間でカードが作成できることです。また、銀行という安心感と親近感を背景にテレビコマーシャルをバンバン流して銀行カードローンの便利さを強調していますが、カードローンの適用金利消費者金融会社並の年率15%前後が最も多いのです。
その結果、最近の自己破産や個人再生など借金苦にあえぐ人の増加は、銀行カードローンが原因だと問題視されています。


何故、銀行カードローンを規制しないのか?

 

銀行カードローンに対する批判は朝日新聞などの一部左寄りのメディアに限らず、最近は日経新聞弁護士会からの批判にまで発展しています。また、現在のカードローンに対する総量規制は銀行有利・消費者金融会社不利という構図だけではなく、消費者金融会社を傘下に持つ銀行グループだけが甘い蜜を貪る構図とも見えます。
その様な環境下で最も被害を受けているのはカードローン利用者ですが、独立系の貸金業者も不利な戦を強いられていると言えます。
従って、金融庁は直ぐにでも銀行カードローンを規制すべきですが、金融庁に全くその気は無い様に見えます。

現在、金融改革の先陣に立つ森信親・金融庁長官の関心は証券会社に向けられているからです。4月に都内で開催された講演では、数多くの証券関係者を前に「消費者の利益をかえりみていない」と投資信託販売の現状を厳しく批判して話題になりました。
この日本証券アナリスト協会が主催した国際セミナーは証券業界関係者が数多く出席しメディアなどの注目も集めやすい場ですが、そこであえて森長官は「これまでのやり方を続けていては、今後10年経っても20年経っても何も変わらす日本の資産運用業は衰退していく」と述べ、「まずくて高いレストランは淘汰されていく」と続けました。
確かに日本の投資信託の現状が「消費者の利益をかえりみていない」のは明らかで、
高い手数料に対して運用成績の悪いファンドが如何に多いことか例を上げればキリがありません。

しかしながら、「消費者の利益をかえりみていない」のは投資信託だけではありません。むしろ、もっと影響の大きい銀行カードローンが「消費者の利益をかえりみていない」のも明らかです。また、どちらかと言えば富裕層が自己責任で買う投資信託に対して、生活費に喘ぐ人が利用する銀行カードローンの方が事態が切迫していると言えます。従って、規制のプライオリティは格段に銀行カードローンの方が高いのですが、
金融庁は全く規制する気は無い様です。


2014年にメガバンクの政治献金が復活していた

 

銀行界は公的資金の注入を受けて1998年から政治献金をやめていましたが、2015年版の政治資金収支報告書によりますと三菱東京UFJフィナンシャルグループと三井住友フィナンシャルグループみずほフィナンシャルグループは、アベノミクスの失速やマイナス金利政策などで業績に向かい風が吹く中で18年ぶりに2,000万円づつの政治献金を再開しました。
このような18年ぶりの政治献金再開で注目されるのが3メガバンクの業績です。アベノミクスの失速や日本銀行の導入したマイナス金利政策などで3メガバンクの業績見通しは悪化しているため、メガバンクに有利な条件を引き出すための献金と見られているからです。

また、従来の銀行の稼ぎ方で儲けがでなくなっている現在、これまで重視されてこなかった個人向け融資が新たな収益源として注目を集めています。2010年以降、経営が厳しくなった消費者金融各社が相次いでメガバンクの傘下に加わったことで、銀行は個人向け無担保融資のノウハウを入手し相次いで銀行カードローンの提供をはじめました。
銀行カードローンは消費者金融カードローンと比べて大きな限度額と低い利率を武器に急速に貸付残高を伸ばし、カードローンに代表される個人向け無担保融資は銀行の新たな収益源として注目を集めています。
つまり、メガバンクの政治献金は、これらを維持し政治的な発言力を増すことが目的の献金と見られても仕方ありません。

その様な動きの中で金融庁の森信親長官(60)の続投が決まっています。金融庁発足以来、3年にわたって長官を務めたのは五味廣文氏・畑中龍太郎氏の2人のみですが、今回の異例の人事の背景には官邸の強い要請があったと言われています。
金融庁関係者によりますと「森長官は麻生太郎財務相菅義偉官房長官からの評価が共に高いという珍しい官僚です」とのことです。
これだけ銀行カードローンが批判される中で全く銀行カードローンを規制しようともしない金融庁、そして、メガバンクの政治献金復活と金融庁長官の続投という一見、無関係の出来事ですが、裏で繋がっているとすれば許せない事態です。
数年後に金融庁長官を退任した森氏がヨーロッパのどこかの大使にでも就任していれば、上記の関連性が証明できる筈です。

 

自己破産したからといってサラ金からの借金が帳消しされるとは限りません
http://www.yushi-navi.info/personal-bankruptcy/

今後の債務整理手続に大きな影響を与える重要な判決が出た

従来、認定司法書士の簡易訴訟代理等関係業務は140万円以下の民事事件の相談・交渉・和解をする権限に限定されていました。ところが、7月24日に最高裁判所第1小法廷(池上政幸裁判長)は、司法書士が関与できる債務整理の上限額(140万円)を超えた和解契約の有効性が争われた訴訟の上告審判決で、「公序良俗違反など特段の事情が無い限り無効とはならない」とする初判断を示しました。この最高裁判所の判決の意味するところを解り易く解説します。


上限額超過でも和解有効=司法書士関与の債務整理最高裁
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017072400883&g=soc


7月24日最高裁判所第1小法廷(池上政幸裁判長)判決内容

 

債務整理手続に於いて、司法書士が関与できる債務整理の上限額(140万円)を超えた和解契約の有効性が争われた訴訟の上告審判決で、7月24日最高裁第1小法廷(池上政幸裁判長)は「公序良俗違反など特段の事情が無い限り無効とはならない」とする初判断を示しました。
今回の裁判で下級審では過払い金約330万円の返還を求めた富山市の男性に対し、貸金業者側は提訴前に司法書士を介して結んだ200万円の和解契約が有効だと主張し一審富山地裁は和解が有効として男性の訴えを退けました。
ところが、二審名古屋高裁金沢支部は無効と判断して判断が分かれていました。従来、最高裁司法書士が担当できる業務範囲について「個別の債権額が140万円を超える場合は裁判外の和解を代理できない」としていましたが、今回、初めて「公序良俗違反など特段の事情が無い限り無効とはならない」とする初判断を示しました。
つまり、今回の判決で最高裁司法書士が担当できる業務範囲についての拡大解釈を示したことになり、今後、債務整理手続に於ける司法書士の業務範囲について影響を与えそうです。


認定司法書士の簡易訴訟代理等関係業務とは?

 

現在、債務整理手続に於いては司法書士と弁護士がライバル関係にありますが、実は司法書士には業務範囲に制限が加えられています。司法書士が取り扱うことができるのは簡易裁判所において取り扱うことができる民事事件に制限されており、それは訴訟の目的となる物の価額が140万円を超えない請求事件等について代理業務を行うことができることになっています。
併せて、簡易裁判所における民事訴訟手続・訴え提起前の和解(即決和解)手続・支払督促手続・証拠保全手続・民事保全手続・民事調停手続・少額訴訟債権執行手続・裁判外の和解の手続・仲裁手続・筆界特定手続について代理をする業務が認められています。 従って、司法書士は借金と過払い金を含めた債権総額が140万円以下の事案に限り、民事訴訟の代理人を務めることができます。
しかしながら、地方裁判所で行われる自己破産手続の代理人になることはできません。
ちなみに、認定司法書士になるためには司法書士資格の取得に加えて、日本司法書士連合会による特別研修(100時間研修)を修了し法務大臣の実施する簡易裁判所の代理兼認定試験を受験して合格しなくてはいけません。


債務整理に於ける弁護士と司法書士の費用はこんなに違う

 

現実問題として債務整理手続に於ける弁護士と司法書士の費用は相当違います。
おおむね、弁護士費用は司法書士費用の5割増しが相場と言う感じになっています。
例えば、任意整理手続に於いては、弁護士事務所が債権者1社当たり4万円~5万円が相場で中には6万円の事務所もありますが、司法書士事務所は3万円~4万円が相場で中には2万円の事務所もあります。
また、自己破産手続に於いては、弁護士事務所が総額40万円~50万円が相場に対して、
司法書士事務所は20万円~30万円が相場になっています。
上記の費用の他に過払い金や元本の減額に成功した場合に成功報酬が発生する場合があるのと、切手代や交通費などの実費と裁判所に掛かる費用は含まれていません。
いずれにしても、債務整理に於ける弁護士と司法書士の費用に相当開きがあることは事実ですが、事務所によっても費用のシステムが異なりますのでホームページや電話で事前に確認することが大事です。


司法書士への依頼が増える可能性も出て来る

 

今回の最高裁判所の判決を受けて、債務整理手続に於ける司法書士の業務範囲が拡大解釈される可能性が出て来たと言えます。つまり、債務整理の上限額(140万円)を超えた和解契約についても、司法書士に依頼するケースが増えそうです。
特に、過払い金返還交渉や任意整理の和解交渉に於いては、債務整理の上限額(140万円)を超えた和解交渉も司法書士に依頼することが考えられます。
実質的に債務整理手続に於いては弁護士と司法書士の違いよりも、債務整理手続に熟練しているか否かが問われているからです。つまり、殆ど債務整理手続を手掛けていない弁護士よりも、債務整理手続に熟練している司法書士の方が良い結果を出す場合が多いと言えます。しかも、上記の様に司法書士費用が弁護士費用よりも平均で5割も安いとなれば、司法書士への依頼が増えても不思議はありません。

 

借りたお金を返せない!@事業資金や消費者金融の借入が返済不能になった時にどうなるのか?
http://消費者金融-おすすめガイド.xyz/%e8%bf%94%e6%b8%88%e4%b8%8d%e8%83%bd%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%81%a3%e3%81%9f%e3%82%89.html

 

自己破産のペナルティーと免責されない債務

昨年から個人の自己破産の申請件数が再び増加のトレンドに入りました。銀行カードローンの貸出残高が急激に増加していることが要因と考えられますが、2003年から13年連続で前年を下回っていた個人の自己破産申請件数は、昨年13年ぶりに増加に転じています。中には安易に自己破産を選択する人も増えている様ですが、逆に申請しても自己破産できないケースもあります。また、自己破産のペナルティーや免責されない債務を理解しないままに自己破産し、のちのち後悔する人も増えています。
そこで、自己破産が認められない場合と自己破産のペナルティー・免責されない債務についてのポイントを記します。


13年ぶりに増加した自己破産 破産後に知っておくべきリスクとは
https://zuuonline.com/archives/164804


自己破産が認められないケースのポイント

 

一般的に自己破産が認められないケースは以下の2つです。
1つ目は自己破産宣告そのものが認められないケースで、銀行や消費者金融会社などの債権者から異議申し立てが有った場合に限られます。カードローンの通常の借り入れを行ない規定通りに返済を続けていた債務者が、何らかの事情で債務の返済に行き詰まった場合に債権者が自己破産に異議申し立てを行なうことはありません。
債権者が異議を申し立てるケースとは、明らかに最初から返済するつもりが無かったケースなどに限られます。例えば、初めから金融機関から騙し取る目的でカードローンを作った場合や、何度も自己破産を繰り返している人に対して銀行や消費者金融会社から異議申し立てが行われます。

2つ目は自己破産宣告は認められますが免責許可が認められないケースです。
免責許可が認められなければ債務はチャラになりませんから、自己破産宣告は認められても実質的には自己破産できないのと同じです。この様に免責が認められないケースとしては、破産の理由に著しい浪費や詐欺行為などが認められる場合です。
例えば、カードローンでキャッシングした資金で海外旅行を繰り返していたり、ギャンブル三昧で返済できなくなった場合などです。また、詐欺的なビジネスに手を染めていた人が自己破産を申請した場合なども、免責許可が認められないことがあります。
通常、免責許可が認められる可能性が低い場合、弁護士が自己破産手続の代理人を引き受けてくれませんので、自信が無い場合はあらかじめ弁護士に相談してみると良いでしょう。


自己破産のペナルティー

 

大別すると自己破産のペナルティーも2つに分けることができます。
1つ目は自己破産手続が終わるまでのペナルティーで2つ目は自己破産手続が終わってからのペナルティーですが、当事者にとっては圧倒的に自己破産手続が終わってからのペナルティーが困ります。通常、弁護士に依頼して自己破産を正式に申請すると半年程度で自己破産宣告が認められ、1年以内に免責が認められます。
従って、自己破産手続が終わるまでのペナルティーは海外旅行の制限や公的な職業に対する制限などがありますが、免責が認められるまでの1年以内に無くなるペナルティーですから余り関係無いと言えます。

問題は2つ目の自己破産手続が終わってからのペナルティーです。
この自己破産手続が終わってからのペナルティーで最も困るのは、クレジットカードやカードローンを組めないことです。また、言うまでもありませんが、住宅ローンなどの各種ローンも審査をパスできません。
通常、自己破産を行ないますと各個人信用情報機関に信用情報が登録され、いわゆる「ブラックリストに載る」という状態になります。従って、それらの個人信用情報機関に自己破産の信用情報が登録されている限り、クレジットカードや各種ローンを組めません。個人信用情報機関には銀行・信用金庫・共同組合が加盟する全国銀行個人信用情報センターKSC、信販会社・消費者金融会社が加盟する日本信用情報機関JICC、クレジットカード会社・信販会社が加盟するCICの3つがあります。
各機関の自己破産の登録期間は全国銀行個人信用情報センターが10年、日本信用情報機関が5年、CICが5年となっていますので、その年限が明ける頃にトライしてみると審査をパスできるかもしれません。クレジットカードの場合はスーパー・デパートなどのカードは3年程度で審査をパスしたという話を聞きますが、最も厳しいのは住宅ローンの様です。


自己破産で免責されない債務

 

自己破産宣告が認められ全ての債務の免責が認められた場合でも、以下の債務は免責されませんので要注意です。1つ目は税金や罰金などの公的な債務です。
具体的には所得税・住民税などの税金や交通違反の罰金、健康保険料・年金などの社会保険料などは免責にはなりません。
2つ目は自己破産で申請しなかった債務は免責になりません。
失念して申請から洩れた金融機関の債務や個人的な借金・飲み屋のツケなどは免責にはなりません。
3つ目は離婚による養育費や不法行為による損害賠償債務などは免責の対象外です。
上記の3つのポイントをしっかり理解した上で、自己破産するか否かを判断しなければなりません。従って、自己破産を考える場合は債務整理専門の弁護士事務所に依頼すると良いでしょう。一般の弁護士事務所でも自己破産の申請代理人になることはできますが、債務整理に慣れた弁護士事務所の方が安心です。
上記のポイントは債務整理専門の弁護士事務所に依頼すれば事前に確認してくれるからです。

 

1人でも多くの人に伝えたい、お金に困った時に知っておくべき5つの知識!ヤミ金から借りてしまうと、その先に待ってるのは地獄だけです。
http://news.cardmics.com/entry/okane-komatta-taisho/

カードローン利用者とフラット35利用者は自己破産予備軍の可能性

長引くゼロ金利時代の影響で長期の住宅ローンを組む人が増えていますが、特に、35年の住宅ローンは多くの問題が指摘されています。
35年の住宅ローンの適正な利用者は問題ありませんが、毎月の返済額が低いことに飛びついた利用者はカードローン利用者と根っこは同じで、どこかの国の財政赤字問題と同様で問題を先送りしたに過ぎません。35年住宅ローン利用者の問題点を探ります。


住宅購入の35年ローンは廃止すべき? 高確率で自己破産導く可能性も
http://news.livedoor.com/article/detail/13401894/


カードローン利用者と住宅ローン利用者のユニバース

 

無担保カードローンの利用者総数は約1,100万人以上と言われますが、2015年12月に行われた金融庁の「貸金業利用者に関する調査・研究」によりますと、「最近3年以内に借入申し込みをした」人は調査対象者のうちの8.7%でした。
従って、現在、カードローンを借入中の人は、少なくとも95万人は存在する計算になります。更に、その内の20%~30%は多重債務者か多重債務者予備軍と推定されますので、多重債務者か多重債務者予備軍は28万人以上もいるかもしれません。
ちなみに、 3年以内借入経験者のカードローンの利用目的上位3つは、「生活費不足の補填」38.1%・「欲しいもののための資金不足の補填」28.5%・「クレジットカードの支払い資金不足の補填」21.4%となっています。
また、3年以内借入経験者でかつ現在借入残高がある者のうち、総量規制抵触者(借入残高が年収の1/3を超える者)は19.7%となっています。

一方で平成25年度末時点の住宅ローン利用者数は915,594件です。うち35年の住宅ローンであるフラット35の利用者数は何故か正確な数字が掴めませんが、現在、半年で2万件~34,000件の人が新たにフラット35を申し込みつつあります。
つまり、少なくともここ数年は毎年5万件程度のフラット35の新規申し込みがあると考えられますので、少なくとも50万件ほどのフラット35の申込総数が考えられます。


フラット35の問題点

 

フラット35はいくつかの問題点を抱えていますが、1つ目のフラット35の問題点はローン期間が長過ぎることです。仮に30歳でフラット35を利用して住宅ローンを組んだ場合は65歳で住宅ローンを完済できます。
しかしながら、40歳でフラット35を利用して住宅ローンを組んだ場合は、住宅ローンの完済は75歳になってしまいます。現在の定年は60歳ですが将来65歳が当たり前になるとしても、65歳から75歳までの住宅ローンの返済はどうするのでしょうか?
恐らくその頃には年金の支給開始年齢は70歳に引き上げられていると考えられます。
つまり、50歳以上は論外ですが、40歳以上でフラット35を利用して住宅ローンを組む場合も将来にツケを残すことになります。

2つ目は35年間に渡り最初の返済額をキッチリ払い続けられる人が一体、何割いるのでしょうか?これまで日本社会を支えて来た終身雇用制は崩壊しつつあり、公務員を除いて35年間の雇用が保証される職業は少なくなっています。しかも、AIやロボットの進歩は著しく10年後には無くなる職業も増えそうです。
また、公務員にしても財政赤字の返済が全く進まない中で、いずれ公務員数の大幅削減と給与の削減が行なわれることは間違いありません。従って、35年間の所得を計算してローンを組むこと自体に無理があると言えます。

3つ目は10年後・20年後に不動産を誰が買うのでしょうか?
基本的に住宅ローンを組む人の心理の中に「何かあれば住宅を売れば良い」という心理があることは否定できません。例えば、家族の誰かが大病を患う、稼ぎ頭がリストラで失業する、離婚するなど将来的に様々なことが考えられます。
その様な場合でも今までならば、不動産を売却することで住宅ローンを解消することができました。果たして人口減少社会の中で不動産を買う人が、今後、増えるとは考えられないのですが・・・。

4つ目は金利の問題です。
日銀総裁でも2年後の金利を予想できない環境の中でフラット35を長期の固定金利で借りた場合はまだマシですが、変動金利型の場合は将来的に金利が急騰した場合に返済額が2倍・3倍になることが考えられます。
理論的には金利が上がれば不動産も上がりますが、金利上昇の方が早いので不動産が上がるまでに数年を要するかもしれません。その間、返済を継続できるだけの余裕が必要です。この様にフラット35を最後まで継続して返済を続け完済するには、いくつものハードルを越えなければなりません。


カードローン利用者とフラット35利用者の類似点

 

前述しました様にカードローンの利用動機のトップが「生活費不足の補填」というのは相当深刻ですが、もともと、カードローンはサービスの享受と収入のタイムラグを埋める使い方が本来の使い方である筈です。
例えば、エアコンを買う場合にボーナスの支給日まで待てないので、カードローンでキャッシングしてエアコンを買いボーナスで一括返済するという使い方です。
つまり、サービスを先取りし支払いを先延ばしするためにカードローンを利用し、その費用が金利ということになります。

不動産購入に於いてもお金を貯めて現金で不動産を買うのが理想ですが、それでは家を買うのが退職年齢になってしまいます。そのタイムラグを埋めるのが住宅ローンということになりますが、その意味では住宅ローンもサービスを先取りし支払いを先延ばしする手段でカードローンと何ら変わりありません。
従って、住宅ローンの期間は短ければ短いほど理想に近いと言え、長い期間の住宅ローンは危険が多いということになります。ですから、現在の低金利に目が眩んでフラット35に飛びつくことは非常にリスクが高く、無謀なカードローンの利用と非常に似ています。5年以内は大丈夫かもしれませんが、10年後・20年後に住宅ローンが原因の自己破産が増えなければ良いのですが・・・。

 

住宅ローン残高、60歳で700万円が目安 賃貸も一案
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO18877070U7A710C1NZKP00

お金の運用は自己責任で行うという当たり前の原則

「投資詐欺」を行なった上に無資格で自己破産を勧め報酬を貰った投資グループの一味を、詐欺と弁護士法違反(非弁行為)罪で都内の弁護士が警視庁に告発状を提出しました。この事件は「投資詐欺」でお金を騙し取った投資グループが、無資格で自己破産を勧め報酬を貰うとダブル詐欺的な事件と見られます。事件の顛末(てんまつ)と問題点を考えます。


投資詐欺疑惑で非弁行為 無資格で弁護士業務、告発へ 自己破産を勧め報酬
http://www.sankei.com/affairs/news/170727/afr1707270004-n1.html


「投資詐欺事件」と「非弁事件」の顛末(てんまつ)

 

まず、「投資詐欺事件」の疑いがあるのは、「銀行よりも高配当」等と勧誘した投資グループが、顧客に借金をさせて総額約60億円を集めたということです。
しかも、この投資グループは投資グループの一味とみられる弁護士事務所職員の男性が弁護士資格が無いのを知りながら、グループの顧客らに自己破産を勧め弁護士の「成功報酬」や「経費」名目で数十万円の報酬を受け取っていた疑いがあります。
つまり、同グループは「投資詐欺事件」で保有資金だけではなく、カードローンを作らせて投資資金を作らせていました。
その上、顧客に自己破産を勧め弁護士になりすました一味の男が弁護士報酬を騙し取っていました。一味の男は複数の弁護士事務所の名刺を持ち歩き弁護士資格が必要な法律相談などを行っていたと見られ、告発した弁護士は「この男性だけでなく名刺を持たせていた弁護士らにも責任がある」と話しています。
この一連の事件にはいくつもの問題点が潜んでいますので、以下でポイントを指摘していきます。


世の中に有利な運用話は無いと考えた方が良いのが現実

 

現在の世界的な低金利の金融環境に於いては、基本的にリスクの無い「儲け話」は無いと考えるべきです。現実には様々な運用手法を駆使しても、ノーリスクで得られるリターンは年率1%~3%が限界です。仮にノーリスクで得られるリターンが年率5%~10%という金融商品があるとすれば、恐らくその金融商品は詐欺的な商品であると断言できます。
百歩譲ってノーリスクで得られるリターンが年率5%~10%という金融商品があるのならば、どうして自分のお金だけを運用しないのでしょうか?本当に良い商品であればコッソリ自分だけで運用するのが人間の心理です。つまり、有利な運用話と称して人に勧めること自体が相当怪しいのです。

勿論、リスクを覚悟すれば高いリターンを狙える商品もありますが、リスクとリターンは時計の振り子の様なものでリスクが無くリターンが高い商品は有り得ません。
現在、リスクを覚悟の上で世界最高水準のヘッジファンドで運用すれば年率30%も夢ではありませんが、マイナスになる年もありリターンが保証されている訳ではありません。しかも、コネかお金が無ければ、その様な世界最高水準のヘッジファンドに連絡することさえ不可能です。その様な中で今回の「銀行よりも高配当」等と勧誘した投資グループは、専門家が見れば詐欺丸出しの勧誘なのです。


カードローンは人に勧められて作るものではない

 

今回の詐欺グループに限らず、カードローンを作ることを勧める人は信用しない方が良いでしょう。カードローンを作れば必ず返済しなければなりません。その上で借りてまで払えという人は身勝手人であることは間違いないからです。
そもそも、カードローンを作らなければ払えない物は払わない方が良いに決まっています。カードローンの金利は少なくとも年率10%前後と高い金利ですから、年率10%以上で運用できる商品など存在しない訳ですから。


自己破産も人に勧められて行うものではない

 

そもそも、借りたお金は返すのが当たり前の話です。この当たり前のことをしない自己破産は安易に行うものではありません。何年間も苦しみ抜いた上で最後の最後の手段として仕方なく選ぶ手段なのです。従って、自己破産は少なくとも人に勧められて安易に行う様な次元の手段ではありませんし、逆に言えば人に自己破産を勧める人を信用しない方が良いのです。まともな弁護士は決して自己破産を勧めたりはしません。相談者がお願いして初めて「それでは仕方ありませんね」となるのです。


名刺だけで弁護士と思い込むのは危険な世の中

 

弁護士と言えども名刺だけで信用するのは危険です。弁護士の名刺には必ず携帯番号以外の事務所の電話番号が記されています。名刺を貰ったら何かの理由を見つけて確認電話をするべきです。或は、弁護士費用を払う時には「事務所にお持ちします」などと言えば良いのです。
弁護士は自分の事務所に来て貰う方が時間的にも楽ですから、「事務所にお持ちします」という申し出を断ることはありません。もし、「事務所にお持ちします」という申し出を断る場合は怪しいと思った方が良いでしょう。いずれにしても、今回の事件が報道されている通りだとすれば、被害者は余りにも無防備で人を信ずることしか知らない無垢な人だったと感じます。

 

自己破産した生活を覗き見る
http://surftrip.hatenablog.com/entry/2017/07/05/100000